離乳食のまぐろ いつから食べるか栄養とレシピ

離乳食のまぐろ いつから与えるか注意点

離乳食のまぐろ 基本情報
🐟
開始時期

離乳食中期(7〜8ヶ月頃)から

🍴
おすすめ部位

脂質の少ない赤身

💪
主な栄養素

タンパク質、鉄分、DHA

 

離乳食のまぐろの栄養価と効果

まぐろは、赤ちゃんの成長に欠かせない栄養素を豊富に含む優れた食材です。主な栄養素と効果は以下の通りです:

  • タンパク質:筋肉や臓器の発達に不可欠
  • 鉄分:貧血予防と脳の発達をサポート
  • DHA(ドコサヘキサエン酸):脳や神経系の発達を促進
  • ビタミンB群:エネルギー代謝を助ける
  • セレン:抗酸化作用で免疫機能をサポート

 

特に、まぐろに含まれる鉄分は、植物性の鉄分よりも吸収率が高いヘム鉄です。離乳食中期から後期にかけて不足しがちな鉄分を効率よく補給できます。

 

厚生労働省:授乳・離乳の支援ガイド(2019年改訂版)
離乳食の進め方や必要な栄養素について詳しく解説されています。

 

離乳食のまぐろの調理方法とレシピ

まぐろを離乳食に取り入れる際は、以下の点に注意して調理しましょう:

  • 必ず加熱する:生食は避け、中心部まで十分に火を通す
  • 小骨に注意:刺身用の切り身を使用するか、丁寧に骨を取り除く
  • 脂肪分の多い部位は避ける:赤身を選び、トロなどの脂肪分の多い部位は控える
  • 調理器具の清潔さに気をつける:まな板や包丁は十分に洗浄する

 

簡単なまぐろのレシピをご紹介します:

 

【まぐろのペースト(7〜8ヶ月頃)】
材料:まぐろの赤身 15g、だし汁 大さじ1

  1. まぐろを1cm角に切り、耐熱容器に入れてラップをかけ、電子レンジで30秒ほど加熱する
  2. 加熱したまぐろをフォークでつぶし、だし汁を加えてなめらかにする

 

【まぐろと野菜のおじや(9〜11ヶ月頃)】
材料:まぐろの赤身 20g、にんじん 10g、ほうれん草 10g、全粥 50g、だし汁 適量

  1. まぐろ、にんじん、ほうれん草を小さく刻む
  2. 鍋に全粥とだし汁を入れ、火にかける
  3. にんじんを加えて煮る
  4. まぐろとほうれん草を加え、全体に火が通ったら完成

 

農林水産省:食中毒予防のポイント
食中毒予防のための調理時の注意点が詳しく解説されています。

 

離乳食のまぐろを与えるタイミングと量

まぐろは離乳食中期(7〜8ヶ月頃)から始めるのが適切です。ただし、個々の赤ちゃんの発達状況に合わせて進めることが大切です。

 

【時期別の目安】

  • 中期(7〜8ヶ月頃):1日1回 15g程度
  • 後期(9〜11ヶ月頃):1日1〜2回 20g程度
  • 完了期(12〜18ヶ月頃):1日2回 25〜30g程度

 

初めて与える際は少量から始め、アレルギー反応がないか様子を見ながら徐々に量を増やしていきましょう。また、まぐろだけでなく、他の魚や食材とバランスよく組み合わせることが重要です。

 

意外と知られていない点として、まぐろには「ヒスタミン」という物質が含まれており、これが食中毒様症状を引き起こすことがあります。特に鮮度が落ちたまぐろにヒスタミンが蓄積されやすいため、新鮮なものを選び、適切に保存することが大切です。

 

食品安全委員会:ヒスタミンによる食中毒について
ヒスタミン食中毒のメカニズムや予防法について詳しく解説されています。

 

離乳食のまぐろの選び方と保存方法

まぐろを離乳食に使用する際は、以下のポイントに注意して選びましょう:

 

【選び方】

  • 色が鮮やかで艶のあるもの
  • 臭みがなく、新鮮なもの
  • 刺身用の切り身や離乳食用のパック商品を利用する
  • 赤身を選び、トロなどの脂肪分の多い部位は避ける

 

【保存方法】

  • 購入後はすぐに冷蔵庫で保存し、できるだけ早く使用する
  • 使用する分だけ解凍し、再凍結は避ける
  • 調理済みのまぐろは密閉容器に入れ、冷蔵庫で2日以内に使用する
  • 冷凍保存する場合は、1回分ずつ小分けにして保存する

 

実は、まぐろの赤身には「メトミオグロビン」という色素が含まれており、これが酸化すると褐色に変色します。変色したまぐろは必ずしも鮮度が落ちているわけではありませんが、離乳食には新鮮な赤色のものを選ぶのが望ましいでしょう。

 

水産庁:魚介類の栄養と機能性
魚介類の栄養価や機能性成分について詳しく解説されています。

 

離乳食のまぐろを使ったアレルギー対策

まぐろは比較的アレルギーを起こしにくい魚ですが、魚介類アレルギーの可能性は常に念頭に置く必要があります。以下のポイントに注意しましょう:

  • 初めて与える際は少量から始め、様子を見る
  • アレルギー症状(発疹、かゆみ、嘔吐など)が出たら、すぐに医師に相談する
  • 家族にアレルギー体質の人がいる場合は、特に注意が必要
  • 他の魚介類と交差反応を起こす可能性があるため、順序立てて導入する

 

また、まぐろに含まれるヒスタミンによる疑似アレルギー反応にも注意が必要です。ヒスタミンは加熱しても分解されないため、新鮮なまぐろを選び、適切に保存することが重要です。

 

意外と知られていない点として、まぐろには「パルブアルブミン」というタンパク質が含まれており、これが魚アレルギーの主要な原因物質の一つとなっています。ただし、加熱によってアレルゲン性が低下する可能性があるため、離乳食では十分に加熱したまぐろを使用することが推奨されます。

 

日本小児アレルギー学会:食物アレルギー診療ガイドライン2020
食物アレルギーの診断や管理について、最新の知見が詳しく解説されています。

 

まぐろは栄養価が高く、離乳食の優れた食材ですが、適切な時期に適量を与え、調理や保存に注意を払うことが大切です。赤ちゃんの成長に合わせて、楽しく安全にまぐろを取り入れていきましょう。