アスパルテームは、ゼロカロリーやカロリーオフを謳う飲料に広く使用されています。具体的には、コカ・コーラゼロやコカ・コーラプラス、カルピスソーダのゼロカロリー版、GREEN CALPISなどの商品に含まれています。これらの飲料は砂糖の約200倍の甘さを持つアスパルテームを使用することで、甘みを保ちながらカロリーを大幅に削減しています。
参考)https://pantry-lucky.net/blogs/column/aspartame
ダイエット系の炭酸飲料だけでなく、スポーツ飲料や特定保健用食品(トクホ)の一部にもアスパルテームが使用されているケースがあります。粉末飲料やノンアルコール飲料、乳性飲料、乳酸菌飲料にも含まれることがあるため、カロリーオフ表示のある飲料を購入する際は注意が必要です。
参考)https://www.mutenka-mama.com/aspartame-food/
特に気をつけたいのは、「シュガーレス」「ノンカロリー」「カロリーゼロ」といった表示がある商品です。これらの表示がある場合、アスパルテームをはじめとした人工甘味料が含まれている可能性が高いといえます。
参考)https://tamayose-cl.jp/blog/%E3%80%90%E8%A1%80%E7%B3%96%E5%80%A4%E3%82%92%E4%B8%8A%E3%81%92%E3%81%AA%E3%81%84%E3%81%9F%E3%82%81%E3%81%AB%E3%80%91%E3%82%BC%E3%83%AD%E3%82%AB%E3%83%AD%E3%83%AA%E3%83%BC%E9%A3%B2%E6%96%99%E3%81%A8
お菓子の分野では、グミ、飴、ガム、タブレットなどの口中清涼菓子に多く使用されています。チューインガムについては実に77%の製品にアスパルテームが含まれているという調査結果も報告されています。チョコレートやおせんべい、ラムネ、スナック菓子にも使用されることがあります。
参考)https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC10252593/
ヨーグルトやアイスクリーム、プリン、ゼリーなどの冷菓にもアスパルテームが含まれる製品があります。氷菓やシャーベットにも使用されることがあり、低カロリー商品には特に注意が必要です。これらの製品は、カロリーを抑えながら甘みを出すために人工甘味料を使用しています。
意外なところでは、シリアルや調味料、お弁当や惣菜に使われるタレやつゆなどにも含まれていることがあります。甘いものだけでなく、日常的に使う調味料や惣菜類にも使用されているため、身近なさまざまな食品に存在していることを認識しておく必要があります。
食品に含まれるアスパルテームを確認するには、包装容器の「原材料名欄」または「添加物欄」をチェックします。食品添加物は食品中の含有量が多い順に「物質名」で表示されるのがルールです。
最も一般的な表示方法は、スラッシュ(/)などの記号を用いて原材料と食品添加物を区切る方法です。記号の前が原材料、後ろが食品添加物と分けられており、スラッシュ以降に「アスパルテーム」という表記があれば使用されていることがわかります。
参考)https://groen.jp/blogs/column/20220920
もう一つの表示方法として、原材料名と添加物欄を明確に分けて表示するパターンもあります。この場合、添加物欄に「アスパルテーム」や「甘味料(アスパルテーム)」と記載されています。表示に用いる文字は8ポイント以上の大きさで、背景の色と対照的な色で書かれることが義務付けられています。
参考)https://hyouji.maru-sin.net/display-rules/display-precautions/
2023年7月、WHO(世界保健機関)の国際がん研究機関(IARC)はアスパルテームを「グループ2B=発がん性がある可能性がある」に分類しました。ただし、これは危険性の程度ではなく、発がん性の根拠の強さを示す分類です。
参考)https://medicalprime-shinkawa.com/column/793
アスパルテームの一日摂取許容量(ADI)は体重1kgあたり40mgと設定されています。例えば体重60kgの人であれば、一日2400mgまで毎日摂取し続けても健康への悪影響がないとされています。厚生労働省の調査では、日本人の平均的な摂取量はADIを大幅に下回っており、2019年度で0.055mg/人/日(対ADI比0.002%)という結果でした。
参考)https://www.fsc.go.jp/foodsafetyinfo_map/aspartame.html
しかし懸念される影響として、脳腫瘍や白血病のリスク、知能低下、認知症、心疾患、アトピー、不眠症などが指摘されています。また、妊婦がアスパルテームを日常的に摂取すると、胎児が先天的にフェニルアラニンを代謝できない「フェニルケトン尿症」だった場合、脳の発達に影響を及ぼす可能性があります。動物実験では、母親がアスパルテームを摂取した場合、生まれた子どもが肥満や耐糖能異常を発症する事例も報告されています。
参考)https://news.whitefood.co.jp/news/tenkabutsu/8386/
アスパルテームを避けたい場合、天然由来の甘味料が代替候補となります。ステビアは、アマゾンの先住民が「甘い葉っぱ」と呼ぶ植物から抽出される天然甘味料で、砂糖の約200倍の甘さがありながらカロリーはゼロです。ただし、市販のスティック製品には添加物が含まれる場合があるため、家庭で新鮮な葉を育てて使用するのも良い選択肢です。
参考)https://madamefigaro.jp/lifestyle/gourmet/20230821-sugar-substitute.html
キシリトールは天然の砂糖アルコールで、カロリーや糖質が低く、歯の健康に良いとされています。同様にエリスリトールも砂糖アルコールの一種で、カロリーゼロで糖質も少ないため、糖尿病患者や低糖質ダイエットを実施している人々に人気があります。
参考)https://yamanouchi-dc.com/column/oral-015/
蜂蜜や天然の砂糖も選択肢の一つですが、カロリーは通常の砂糖と変わらないため、カロリー制限が目的の場合は適していません。アスパルテーム不使用の商品としては、香料や着色料などの添加物も使わず、有機JAS認証を受けた原料を使用したチョコレートやどら焼き、ジャムなどが市販されています。
日々の買い物でアスパルテームを避けるには、まず「カロリーゼロ」「シュガーレス」「ノンカロリー」といった表示のある商品は特に注意が必要です。これらの表示がある場合、人工甘味料が含まれている可能性が非常に高いためです。
食品を選ぶ際は、必ず原材料名欄を確認する習慣をつけましょう。原材料名の欄は使われている重量が多い順に記載されているため、先頭に記載されているものが主原料で、末尾にあるものは最も少量です。スラッシュ(/)以降の記載を確認し、「アスパルテーム」や「甘味料(アスパルテーム)」という表記がないかチェックします。
低カロリー商品だけでなく、お弁当や惣菜に使われるたれやつゆ、調味料にも含まれていることがあるため注意が必要です。また、ゼロカロリー飲料は砂糖の代替として人工甘味料を使用しており、血糖値への直接的な影響は少ないものの、長期的な体重減少効果は認められず、むしろ肥満リスクが約3倍になるという研究結果もあります。
参考)https://ufit.co.jp/blogs/diet/artificial-sweeteners-truth
買い物の際は、できるだけシンプルな原材料で作られた食品を選ぶことをおすすめします。添加物不使用や有機JAS認証の商品など、製造工程や原材料にこだわった製品を選ぶことで、アスパルテームを含む人工甘味料を自然と避けることができます。特に妊婦や授乳中の女性、小さな子どもがいる家庭では、できる限り摂取を避けるべきとされています。
アスパルテームに関する詳しい安全性評価については、食品安全委員会の公式サイトで確認できます