野菜ジュース効果と栄養素の選び方飲み方

野菜ジュースには健康や美肌に役立つ効果が期待できます。リコピンやβカロテンなど生野菜より吸収率が高い栄養素もあり、食前や朝の摂取が効果的です。野菜の代わりになるのでしょうか?

野菜ジュース効果と栄養素

野菜ジュースで摂取できる主な栄養素
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リコピンとβカロテン

抗酸化作用により美肌効果やアンチエイジング効果が期待できる栄養素です。加工品の方が吸収率が高くなります。

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ビタミンとミネラル

ビタミンA、E、カリウム、カルシウム、鉄など体に必要な栄養素を一度に摂取できます。

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食物繊維

加工段階で減少はあるものの1.0~2.0g程度摂取可能。腸内環境を整える働きがあります。

野菜ジュースの健康効果

野菜ジュースには、ビタミンA、ビタミンE、カリウム、カルシウム、鉄など、体に必要な栄養素が豊富に含まれています。これらの栄養素は健康維持に欠かせない要素であり、野菜ジュースを通じて手軽に摂取することが可能です。
参考)野菜ジュースの効果について解説|健康に良い理由と飲み方│健達…

特に注目すべきは、野菜ジュースに含まれるβ-カロテンやリコピンの抗酸化作用です。これらの成分は、身体の粘膜を保護し強化する働きがあり、外部からの細菌やウイルスの侵入を防ぐことで風邪やインフルエンザなどの感染症予防に寄与します。また、血管の柔軟性を保ち動脈硬化を防ぐ効果も期待されています。
参考)【野菜ソムリエ監修】野菜ジュースの栄養は効果なし?毎日飲むと…

野菜ジュースは血糖値の抑制にも役立ちます。研究によると、食事の30分前に野菜ジュースを飲むことで、食後の血糖値上昇が大きく抑えられたというデータが報告されています。これは糖尿病予防や健康管理において重要な効果といえるでしょう。
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野菜ジュースの美肌効果と栄養素

β-カロテンは肌の新陳代謝を促進する効果が期待でき、その結果として肌の乾燥を抑えることができます。美肌を目指すためには、意識的にβ-カロテンを摂取することが重要です。また、野菜ジュースに含まれる他の栄養素も、肌の免疫を高める効果が期待できます。​
ビタミンEは脂溶性ビタミンのため、加工による損失が比較的少ない栄養素です。β-カロテンと同様に抗酸化作用があり、血液の流れを良くし、冷え性予防にも役立つ女性には欠かせないビタミンとされています。
参考)https://woman-type.jp/wt/feature/1534/

野菜ジュースで効果的に摂取できる栄養素として、ビタミンAやβ-カロテンがあります。原材料に緑黄色野菜を多く使用しているジュースには特に多く含まれ、強い抗酸化作用があり、アンチエイジングや風邪予防などの効果が期待できます。​

野菜ジュースのリコピンとβカロテン吸収率

生の野菜と野菜ジュースで比較すると、リコピンはおよそ3.8倍、β-カロテンはおよそ1.5倍も吸収率が高まるという研究結果が出ています。これは、野菜をすりつぶして成分を抽出する過程で、栄養素が体内に吸収されやすい形になるためです。
参考)ダイエットに役立つ「野菜ジュース」|はやぶさくら

リコピンやβ-カロテンのように、加工品で摂取する方が吸収率が良い栄養素があることは重要なポイントです。つまり、野菜ジュースを飲む目的によっては効果は大いに期待できるということになります。リコピンやβ-カロテンは「老化が気になる」「免疫を高めたい」という人におすすめの栄養素です。​
野菜ジュースにすると、ビタミンCや食物繊維などは減少してしまいますが、鉄分、ナトリウム、カリウムなどのミネラルや、野菜の色素であるカロテノイドなどは、栄養成分をそのまま変わらず摂ることが可能です。​

野菜ジュースの飲み方とタイミング

野菜ジュースを飲むタイミングも重要なポイントです。効果的なタイミングとしては、食前15~30分、起床直後、運動前30分などが挙げられます。食事前に野菜ジュースを飲むことで、食物繊維による満腹感から食事量を自然と減らせます。
参考)本気で始める!野菜ジュースダイエットの効果的な方法と選び方

β-カロテンやリコピンの吸収率は昼や夜に比べて朝が高く、野菜ジュースを食事の30分前に飲むことで食後の血糖値の上昇を大きく抑えたという研究データがあります。研究では、野菜ジュース200mLを食事30分前に摂取した場合、血糖値の最大変化量が最も低くなったことが確認されています。
参考)「野菜ジュース」お昼に飲むともったいない!?知っている人は実…

起床直後に飲むことで、一晩の絶食状態を緩やかに解消し、代謝を上げるのに効果的です。また、運動前30分に飲むことで、エネルギー源として脂肪燃焼を促進する効果が期待できます。就寝直前の摂取は避け、就寝2~3時間前までに飲むことをおすすめします。​

野菜ジュースの選び方とおすすめ

野菜ジュースには、果物が加わった果汁ミックスタイプと、野菜のみで作られた野菜100%タイプがあります。野菜汁100%使用したジュースは、フルーツミックスの野菜ジュースと比べると甘さが控えめで、野菜本来の味わいを楽しめます。
参考)野菜ジュースのおすすめランキング22選。管理栄養士とLDKが…

摂りたい栄養素で選ぶことも重要です。にんじんベースの野菜ジュースはβ-カロテンが豊富で、抗酸化作用でアンチエイジング、肌荒れやシミの予防、免疫機能の維持などの効果が期待できます。一方、トマトベースの野菜ジュースはリコピンが豊富で、抗酸化作用、紫外線のダメージケア、コレステロール値の低下、中性脂肪の減少などの効果が期待できます。
参考)【40本飲み比べ】野菜ジュースおすすめランキング!野菜ソムリ…

カリウムは野菜ジュースでは200~300mg含まれているものが多く、余分な塩分を体外に排出してくれる作用があります。貧血気味の場合は、ほうれん草・ケール・小松菜などの緑の野菜を原材料に使用している野菜ジュースがおすすめです。これらの野菜には鉄分が多く含まれるため、比較的多くの鉄分を摂取できます。​

野菜ジュースと生野菜の違いとデメリット

野菜ジュースは不足しがちな栄養素の補給には役立ちますが、野菜の代わりになるわけではありません。1日分の野菜の量(350g)が使われているものもありますが、実際に野菜350gを食べたときと同じ栄養素の量を摂れるわけではありません。これは、野菜ジュースは加工の際に、ビタミンC・カリウム・食物繊維などの栄養素が減ってしまうからです。
参考)https://health.docomo.ne.jp/column/health/0723

最も大きな違いは、食物繊維の状態と咀嚼の有無です。生野菜を食べると、噛むことで満腹感が得られ、消化酵素の分泌も促されます。野菜ジュースは噛まずに飲めるため、よく噛むことによるメリットを得られません。よく噛むことは、食べすぎ防止、唾液の分泌を促して口の健康を守る、消化を促すなどのメリットがあります。
参考)野菜ジュースの効果はどうなの?ダイエット・美容への活用法や注…

野菜ジュースは適量であれば心配ありませんが、たくさん飲んでしまうとカロリーを摂りすぎてダイエットを妨げてしまいます。例えば、果物が入っている野菜ジュースは1本200mlあたり70kcalほどで、2本飲むと140kcalとなり、小さなおにぎり1個分のカロリーになります。ダイエット中には1日コップ1杯(200ml)を目安に楽しみましょう。
参考)【管理栄養士が解説】野菜ジュースには意味がない?効果的に補え…

参考リンク(野菜ジュースの効果について詳しく解説):
野菜ジュースの効果について解説|健康に良い理由と飲み方
参考リンク(野菜ジュースの吸収率に関する研究データ):
吸収率についてのお話 - &KAGOME
参考リンク(野菜ジュースと血糖値の関係についての研究):
食前に野菜ジュースを飲むだけで血糖値上昇が緩やかに!?