日焼け止めを毎日塗るだけで、ビタミンD不足が血液検査で証明されます。
「飲み始めて1週間経つのにまったく変化がない」と感じてやめてしまう方がいますが、ビタミンDサプリに即効性を求めるのは難しい話です。
ビタミンDは脂溶性ビタミンのため、水に溶けず体の脂肪や肝臓に蓄えられながらじっくりと血中濃度を高めていきます。飲み始めてから血中濃度が安定するまでに「約1ヶ月」かかるとされ、肝臓や脂肪に十分に貯蔵されて体内での濃度が落ち着くのは「3ヶ月ほど」と見られています。
早い方では飲み始めて2〜4週間後から「朝スッキリ起きられるようになった」「疲れにくくなった気がする」といった小さな変化を感じ始めます。しかし、免疫力の向上や骨の密度維持など、体の内側からの変化は継続してこそ現れるもの。最低でも3ヶ月は続けることが基本です。
体質や年齢、ビタミンD不足の度合いによっても変わりますので、個人差があることも覚えておきましょう。気になる方は、かかりつけ医で血液検査(25(OH)ビタミンDの数値)を確認してもらうと、自分の現状が数字でわかります。これは条件が整えば保険適用になることもあります。
| 時期 | 体の中の変化 |
|---|---|
| 飲み始め〜2〜4週間 | 早い人は「疲れにくくなった」などを実感し始める |
| 約1ヶ月 | 血中濃度がゆっくり上がり始める |
| 約3ヶ月 | 肝臓・脂肪への貯蔵が進み、血中濃度が安定してくる |
| 3ヶ月〜半年 | 免疫・骨・精神的安定などへの効果を実感しやすい時期 |
参考:ビタミンDの血中半減期や摂取基準についての詳細はこちら
ビタミンDの基礎知識(がんとの関連)第2版|東京慈恵会医科大学附属柏病院
効果が出るまでの期間を短くするためには、飲み方そのものが正しくないといけません。これが意外と見落とされがちなポイントです。
ビタミンDは「脂溶性ビタミン」、つまり油に溶ける性質を持っています。そのため、油を使った炒め物や魚料理などを食べた直後に飲むと、腸での吸収率がぐっと高くなります。反対に、空腹時や食後2〜3時間後に飲むと吸収効率が大きく落ちてしまうことが確認されています。毎日続けるなら「油を使った夕食のあとすぐ」と習慣化するのが、一番シンプルで続けやすい方法です。
飲む量については、病気予防や花粉症などアレルギー改善を目的とする場合は1日100μg(4,000IU)が目安とされています(厚生労働省の耐容上限量と同じ量)。一方、骨粗しょう症や骨軟化症の予防のための最低限の量は37.5μg〜50μg(1,500IU〜2,000IU)です。
また、気をつけたいのが飲み合わせです。お茶やコーヒーに含まれるタンニンやカフェインが吸収を妨げる可能性があるため、サプリは水かぬるま湯で飲むのが原則です。朝か夜かについては、「朝食後」を勧める専門家が多く、体の自然なリズムに合いやすいとされています。
参考:正しいビタミンDサプリの飲み方と摂取量の詳細はこちら
ビタミンDサプリメント、とり方にはルールがある!選び方・飲み方・注意点|OurAge
「毎日ちゃんと外出しているから大丈夫」と思っていませんか?実は、それだけでは足りていません。
2023年、東京慈恵会医科大学が発表した調査で、日本人の実に98%がビタミンD基準濃度(30ng/mL)に達していないことが明らかになりました。しかも、日焼け止めを週3回以上使う20代女性を対象にした研究(大阪樟蔭女子大など)では、血中ビタミンD濃度が通年で「欠乏状態」に相当することが確認されています。
主婦の方は特に、子どもの送迎や買い物でも「日焼け対策が当たり前」という習慣があります。SPF30の日焼け止めをしっかり塗ると、皮膚でのビタミンD生成効率は約5%以下まで低下するという報告もあります。食事からだけでは補いきれないのが現状です。
つまり、日焼け対策が原因です。肌を守るために当然のように使っている日焼け止めが、ビタミンD不足を加速させているという逆説的な状況が起きています。
さらに、忙しい主婦の方は魚をしっかり食べる機会が減っていることも不足に拍車をかけます。厚生労働省の調査(令和元年)では、日本人のビタミンDの平均摂取量は1日6.9μg(276IU)で、健康維持のために推奨される量の半分以下です。食事からの摂取量は半分にも満たないということですね。
参考:日本人のビタミンD不足の現状について
98%の日本人が「ビタミンD不足」に該当|東京慈恵会医科大学(プレスリリース)
「なんとなく骨に良さそうだから」という理由でサプリを選ぶ方も多いですが、実際にはもっと幅広い効果が期待できます。知っておくと得する情報です。
ビタミンDは体内の多くの細胞に存在する「ビタミンD受容体(VDR)」に結合し、遺伝子レベルでさまざまな作用を発揮します。研究が進んだ現在では、骨の健康だけにとどまらない多彩な働きが明らかになっています。
ビタミンDの受容体が全身の多くの臓器に存在していることが、これほど幅広い効果につながっている理由です。どれも日常生活に直結した効果ばかりですね。
参考:ビタミンDの骨・免疫・メンタルへの幅広い効果について
ビタミンDの働きと1日の摂取量|健康長寿ネット(公益財団法人長寿科学振興財団)
サプリの種類が多すぎて「何を選べばいいかわからない」という声は多いです。ここでは検索上位の記事ではあまり触れられていない、実際に選ぶときに差がつく3つのポイントを紹介します。
まず「ビタミンD2」と「ビタミンD3」の違いです。市販のサプリにはD2(植物由来)とD3(動物由来、主に羊毛から抽出)があり、人の体内で活用されるのはD3の形が中心です。D2が劣るという決定的な研究はありませんが、D3の方が体内での利用効率が安定しているという報告が多く、D3を原材料に使用しているサプリを選ぶのが安心です。
次に「GMP認定工場」での製造かどうかを確認することです。クリニックの栄養解析を行う専門家によると、海外製の輸入品を飲み続けても血中濃度が上がらない患者が複数いたとのこと。表示通りのビタミンDが含まれていない可能性があったためです。国内GMP(適正製造規範)認定工場での製造が明記されている製品に変えたところ、不足が解消されたという事例が報告されています。購入前に製品ページのGMP記載を確認するのが条件です。
そして最も意外なのが「ビタミンAとセットで摂ること」の重要性です。高濃度のビタミンDを摂り続けると、同じ受容体を使うビタミンAのシグナル伝達が邪魔されて、目が見えにくくなったり乾燥したりする「ビタミンA欠乏に似た症状」が出ることがあります。これは1日2,000IU以上のビタミンDを長期摂取する場合に特に注意が必要です。ビタミンDを飲むときはビタミンAも一緒に摂ることが原則、と覚えておくだけで副作用リスクをかなり下げられます。
これらの3点は表示をスキャンするだけで確認できます。サプリを買う前に一度だけ確認する、それだけで大きく差が出ます。
参考:サプリ選びの視点(D3・GMP・ビタミンAとの関係)について
ビタミンDサプリメント、とり方にはルールがある!選び方・飲み方・注意点|OurAge(斎藤糧三医師監修)