一緒に炊くと豆がシワシワになって、色まで茶色くくすんでしまいます。
えんどう豆ご飯を2合で作るとき、豆の量に迷う方は少なくありません。実はここに一つ、知っておくと便利な目安があります。
米2合に対して、さや付きで150〜200g(豆の正味は75〜100g)が標準的な量です。150gなら豆がほどよく散らばった仕上がりに、200gならたっぷり具だくさんな印象になります。さや付きの量がわかりにくい場合は、コンビニのおにぎり1個(約110g)よりやや重いくらいをイメージするとつかみやすいです。
豆の量が基本です。
材料を整理すると、以下のようになります。
塩はできるだけ天然塩を使うのがおすすめです。精製塩よりもまろやかな塩味がつき、えんどう豆本来の甘みを引き立てます。また、酒はコクと風味を足してくれますが、なければ省いても問題ありません。
購入するときは、さやから出してパック詰めされた豆よりも、さや付きのものを選ぶのが原則です。さやから出た豆は空気に触れるとすぐ乾燥し、皮が硬くなったり青臭さが強まったりします。購入後は早めに使い切るのが理想で、保存するなら冷蔵庫の野菜室でさや付きのまま2〜3日以内を目安にしてください。
参考:えんどう豆の種類・特徴・旬の時期について詳しく解説
JAグループ「グリーンピース」とれたて大百科
炊き上がりの差は、炊く前の下処理にかかっています。
まず米は研いで炊飯器の内釜に入れ、2合の目盛りまで水を加えて30分〜1時間浸水させます。浸水させることで米が水分をしっかり吸い、炊き上がりがふっくらとします。浸水が十分なとき、米は半透明から真っ白に変わるので、色を確認する習慣をつけておくと便利です。浸水できたら普通炊飯コースでOKです。
一方、豆の下処理も重要です。さやから豆を取り出したら、空気に触れると皮が硬くなるため、取り出したらすぐに水に浸けておくのが正解です。水に浸けておくことでシワも出にくくなります。使う直前にザルに上げて水気を切るだけでよいので、手間はほとんどかかりません。
また、取り出したさやは捨てないでください。これが後ほど紹介するさや出汁の材料になります。捨てると風味が半分以下になると言っても過言ではありません。さやを捨てると損です。
豆の下処理の流れをまとめると、「さやから豆を取り出す→水に浸ける→使う直前に水気を切る」というシンプルな3ステップです。豆は炊く直前にさっと洗って水気を切るだけなら問題ありません。
豆の色がくすんでしまう原因は、ほぼ1つです。それは「最初からお米と一緒に豆を炊いてしまうこと」です。
長時間の加熱により豆は過熱状態になり、緑色のクロロフィルが褐色に変化します。炊飯器の中で1時間近く熱にさらされれば、どんなに新鮮な豆でも色が黄褐色にくすんでしまいます。色をきれいに保つには、豆を別で茹でて後から混ぜるのが正解です。
豆の茹で方は以下のとおりです。
急冷することで豆の緑色が鮮やかなまま固定されます。これは「色止め」とも呼ばれるプロの技術で、飲食店の豆ごはんが美しいのはこの工程があるからです。
色鮮やかさが条件です。
また、茹でるときに重曹をひとつまみ加えると、クロロフィルが安定して翡翠色のまま仕上がりやすくなるという方法もあります。ただし入れすぎると豆が崩れやすくなるので、本当に少量(ひとつまみ程度)にとどめておくのが安全です。
炊き上がったご飯に茹でた豆を加えてさっくり混ぜたら完成です。このとき豆を潰さないよう、しゃもじで下から持ち上げるように混ぜるのがポイントです。また、炊飯器で保温したままにすると豆の色が落ちやすくなるので、すぐ食べない場合は食べる分だけ豆を混ぜて、残りはおひつや容器に移しておきましょう。
多くの人がさやをゴミとして捨てていますが、実はこれが最大の損かもしれません。
えんどう豆のさやには、豆本体にも負けない香り成分と旨み成分が含まれています。このさやを水で煮出して作る「さや出汁」を炊飯用の水として使うと、ご飯全体にえんどう豆の香りがふんわり移り、味わいが格段に深くなります。意外ですね。
さや出汁の作り方はとても簡単です。
2合のご飯を炊くには炊飯用の水として約360〜400ml使います。さや出汁が足りない場合は、普通の水で補えばよいので難しくありません。さや出汁を使う場合は、そこに塩・酒・昆布を加えて炊くだけで完成です。つまり豆ごはんの旨みは豆だけでなく、さやからも引き出せるということです。
さや出汁が風味の鍵です。
また、豆とさやで出汁を取ることで、わざわざ鰹や昆布でだし汁を引く必要がほぼなくなります。だしを省いてシンプルに塩だけで炊くことで、えんどう豆本来の香りと甘みを最大限に感じられます。料理研究家の多くが「豆ごはんにだしは不要」と言うのは、この理由からです。えんどう豆の甘みが際立ちます。
参考:さや出汁を使った豆ごはんの詳しい作り方とコツ
東京ガス「豆ご飯は後入れがポイント!?グリーンピースがつやつやになる炊き方のレシピ」
炊き込みご飯で最も失敗しやすいのが、塩加減です。
「薄いかな?」と思うくらいの塩加減で炊くと、炊き上がりはさらに薄くなってしまいます。これは炊飯の過程で水分が蒸発するものの、塩の量は変わらないため全体に薄まる感覚になるからです。ちょっと濃い味付けが原則です。
2合に対する塩の目安は「小さじ1〜1と1/3」ですが、ベストな確認方法は炊く前に炊飯用の水(さや出汁)を味見することです。「海水には届かないけど、少ししょっぱいな」と感じるくらいが適切です。このひと手間が、炊き上がりの味を確実に安定させます。
仕上げに関するポイントもあります。
また、えんどう豆ご飯は旬の時期(3〜5月)しか生の豆で作れません。旬のうちに豆だけ多めに茹でて冷凍しておけば、夏以降も豆ごはんを楽しめます。冷凍した豆を炊き上がったご飯に加えるだけでよいので、手間もかかりません。これは使えそうです。
さらに一工夫として、油揚げを加えるアレンジもおすすめです。油揚げを1枚(約20g)細切りにして豆と一緒にご飯に混ぜると、旨みとコクがプラスされ、豆だけの塩ごはんよりもしっかりとした満足感が生まれます。お子さんにも食べやすい味わいになるので、試してみる価値があります。
参考:豆ごはんの炊き方・色鮮やかに仕上げる詳細解説
白ごはん.com「風味が引き立つ!豆ごはんのレシピ/作り方」