ハラミを「赤身肉だ」と思って買っていると、実はホルモンコーナーの価格設定で損をしていますよ。
焼肉屋でおなじみのハラミですが、その正体を正確に知っている人は意外と少ないものです。ハラミとは、牛の「横隔膜」にあたる筋肉のことを指します。横隔膜は胸とお腹を仕切っている膜状の筋肉で、呼吸のたびに動き続けるため、適度に鍛えられた筋肉質な部位です。
人間にも横隔膜はあり、みぞおちの奥・肋骨の下あたりに位置しています。牛も同じ場所にある筋肉がハラミで、呼吸のたびに絶えず動かされることから、脂と赤身のバランスがほどよく、独特のジューシーさが生まれます。
重要なのは分類上の位置づけです。見た目は赤身肉にそっくりですが、ハラミは正式には「ホルモン(内臓肉)」に分類されます。つまり、シマチョウやマルチョウと同じ区分になります。これを知らずに「赤身肉コーナー」でハラミを探すと、見つからないことがあるのはこのためです。
名前の由来は、「腹身(はらみ)」がそのまま語源になったという説が有力です。お腹まわりの筋肉であることが名前にも表れています。
牛1頭から取れるハラミの量は、わずか4〜5kg程度です。そのうち筋や膜を取り除いた可食部分はさらに半分以下で、実質2kg程度しか確保できません。一頭の牛の体重が約700kgであることを考えると、体重全体の0.3%以下という超希少な部位であることがわかります。
希少部位ということです。
(ハラミの部位・カロリー・栄養素について管理栄養士が詳しく解説しています)
「ハラミとサガリって何が違うの?」という疑問を持つ方は多いです。結論から言うと、どちらも同じ横隔膜の筋肉ですが、取れる「場所」が異なります。
ハラミは横隔膜の中でも背中側(脊椎に近い側)の薄い部分を指します。一方サガリは、肋骨側の肉厚な部分を指します。同じ横隔膜でも、場所によって肉質・食感・脂の量が異なります。
| 部位 | 横隔膜の場所 | 脂の量 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| ハラミ | 背中側・薄い部分 | やや多め | ジューシーで濃厚な旨み |
| サガリ | 肋骨側・厚い部分 | 少なめ | あっさりした赤身に近い味 |
サガリという名前は、横隔膜から「ぶら下がっている(下がっている)」形状からついたとされています。食べ比べてみると、ハラミのほうが脂の甘みとジューシーさが強く、サガリのほうがあっさり系でより赤身に近い味わいです。
値段の相場にも差があります。一般的にハラミのほうが取れる量がやや少ないため、100gあたりの価格はハラミがサガリよりも少し高めになる傾向があります。和牛ハラミは100gあたり600〜900円程度、輸入牛ハラミは100gあたり200〜400円程度が目安です。
スーパーで見かけるリーズナブルなハラミのほとんどはアメリカやオーストラリアからの輸入牛のものです。国産・和牛ハラミはスーパーではなかなか手に入らないことも多いため、食肉専門店や通販を活用するのも一つの方法です。
つまり、ハラミとサガリは同じ横隔膜でも取れる位置が違うということですね。
ハラミが「ヘルシー」と言われる理由は、カロリーだけでなく栄養面にもあります。日本食品標準成分表(2020年版八訂)に基づくと、生の牛ハラミ100gあたりの主な栄養成分は以下のとおりです。
| 栄養素 | 含有量(100gあたり) |
|---|---|
| エネルギー | 288kcal |
| タンパク質 | 14.8g |
| 脂質 | 27.3g |
| 鉄分 | 3.2mg |
| 亜鉛 | 3.7mg |
| カリウム | 250mg |
| ビタミンB12 | 3.8μg |
注目したいのが鉄分の含有量です。100gあたり3.2mgの鉄分が含まれており、これはヘム鉄(動物性鉄分)として体に吸収されやすい形です。成人女性の1日の鉄分推奨量は10.5mg(月経あり)とされているため、ハラミ100gで約3割をカバーできる計算になります。鉄分不足による貧血が気になる方にとって、ハラミは食卓に取り入れやすい食材です。
カロリーをカルビと比較してみましょう。
- 和牛バラ(カルビ):100gあたり472kcal
- 牛サーロイン:100gあたり460kcal
- 牛ハラミ:100gあたり288kcal
- 牛ヒレ:100gあたり207kcal
ハラミはカルビやサーロインと比べると約180kcalも低く抑えられています。焼肉を食べたい日も、ハラミを選ぶだけで同じ量でもカロリーをかなり削減できます。これは使えそうです。
ただし、一点注意が必要です。脂質は100gあたり27.3gと決して少なくはないため、「低カロリー=いくらでも食べていい」とはなりません。適量を意識することが基本です。
(ハラミのカロリー・脂質・ダイエット中の食べ方について詳しく解説されています)
「ハラミ」という言葉は、牛だけの部位名ではありません。豚・鶏・さらには魚にもハラミと呼ばれる部分が存在します。これを知っておくと、食材選びの幅がぐっと広がります。
🐄 牛ハラミ
焼肉店でハラミといえばまずこれです。横隔膜の背中側にある筋肉で、1頭から可食部約2kgしか取れない希少部位。濃厚な旨みとジューシーさが最大の魅力で、焼肉の定番メニューとして高い人気を誇ります。
🐷 豚ハラミ
豚も哺乳類なので横隔膜があり、豚のハラミも同様に横隔膜の筋肉を指します。豚1頭からはわずか200〜400g程度しか取れないため、牛ハラミよりもさらに希少です。牛ハラミに比べてあっさりとした味わいで、脂はやや多めでまろやかなコクがあります。
🐔 鶏ハラミ
鶏は哺乳類ではないため横隔膜がありません。そのため鶏ハラミは、横隔膜と似た役割を担うお腹の筋肉を指します。1羽からわずか数グラムしか取れない超希少部位で、市場にもほとんど出回りません。コリコリした食感と濃厚な旨みが特徴です。
🐟 魚のハラミ
マグロやサーモンなどの魚にも「ハラミ」と呼ばれる部位があります。魚の場合は横隔膜がないため、三枚おろしにしたときのお腹側の身(腹身)をハラミと呼びます。脂がのったトロっとした食感が特徴で、スーパーでも「まぐろハラミ」として販売されることがあります。
部位が違えば動物も違うということですね。
ハラミをスーパーで購入しても「なんか固い」「お店の味と全然違う」と感じたことはないでしょうか。その原因のほとんどは焼き方にあります。横隔膜という特殊な部位だからこそ、いくつかの調理ポイントを押さえるだけで仕上がりが大きく変わります。
ポイント① 焼く30分前に冷蔵庫から出す
冷たいまま焼くと表面だけ焦げて中が生、もしくは均一に火が通らない焼きむらができます。調理の30分ほど前に冷蔵庫から出して常温に戻すことが基本です。
ポイント② 繊維に対して垂直にカットする
ハラミには筋繊維の方向があります。繊維に沿って切ると食べたとき硬く感じますが、繊維に対して垂直(直角)にカットすると繊維が短くなり、格段に柔らかく食べられます。スーパーで購入したブロック状のハラミを切るときはぜひ意識してみてください。
ポイント③ 強火で片面1分半〜2分
フライパンをしっかり熱し、油を引いてから強火で焼きます。片面を1分半〜2分焼いて焼き色がついたら裏返し、同様に焼きます。何度もひっくり返すと肉汁が逃げて固くなるため、裏返しは1回だけが原則です。
ポイント④ 焼きすぎは厳禁
ハラミのおいしさはジューシーさにあります。長く焼くと脂が溶け出し、せっかくのうまみが失われて固くなります。中心部がうっすらピンク色を保つ程度の焼き加減が理想的です。焼きすぎに注意すれば大丈夫です。
おすすめの味付け
| 味付け | 相性 |
|---|---|
| 塩+レモン汁 | ハラミの旨みをシンプルに楽しむ |
| にんにく醤油タレ | 濃厚な味わいで食欲アップ |
| 粗塩仕上げ | 焼き上がりにパラッとかけるだけ |
家庭でハラミを楽しむなら、スーパーの輸入牛ハラミでも十分おいしく仕上がります。もし本格的な和牛ハラミを試したい場合は、食肉専門店の通販サービスを活用すると、1頭から丁寧に取り分けられたハラミが自宅に届きます。冷凍で半年程度保存できるものも多く、まとめ買いしておくと家族の焼肉タイムがぐっとレベルアップします。
(フライパン・鉄板・炭火別の焼き方と焼き加減のコツが詳しく解説されています)
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