スーパーで見かけるいちごの多くは温室栽培向きの品種です。家庭菜園でプランター栽培を成功させるなら、露地栽培向けに交配された「宝交早生(ほうこうわせ)」を選ぶことが最大のコツです。この品種は1960年に宝塚市で交配され、食感がしっかりしており香りや甘みに優れています。一般的なホームセンターや園芸店で購入でき、初心者でも育てやすいのが特徴です。
いちごの苗を購入するときは、クラウン(根元の太い茎)が地面から出ていて、葉が3~4枚ついているものを選びましょう。葉に斑点などの病気の傾向がなく、ランナー(ひげのような茎)が枯れていない健康な苗が成功の鍵になります。新鮮な苗ほど花がつきやすく、より多くの実を収穫できる確率が高まるため、購入時期は秋から初冬がベストです。
プランター栽培を始める前に、適切な道具と環境を整備することが欠かせません。プランターの深さは15cm以上が目安で、横長のプランターであれば2~3株を20~25cm間隔で植えられます。土は市販の野菜用培養土が手軽で、鉢底石を敷き詰めることで排水性が大幅に向上します。バーク堆肥を用意しておくと、地表面を覆うことで土の乾燥を防ぎ、病気の予防にも役立ちます。
いちごは17~20℃の冷涼な気候を好むため、日当たりと風通しの良い場所が理想的です。一日4~5時間以上の日光が必要であり、強風が当たる場所や室外機の吹き出し口は避けるべきです。豪雨や台風が予想される場合は、プランターを移動して株が傷まないようにする配慮も重要です。プランターの底にレンガを敷くと風通しが改善され、カビの発生を抑制できます。
植え付けのタイミングは10月下旬から12月上旬が最適です。プランターの底が隠れるまで鉢底石を敷き、9分目まで湿らせた園芸用土を入れます。土が乾いている場合は事前にたっぷり水を与えておくことで、苗が根付きやすくなります。
最も重要な注意点は、クラウンを土に埋めないことです。クラウンは茎や葉と同様に地上に出ていなければならない部分であり、もし埋めてしまうと苗が枯れる可能性が高まります。植え付けの際、ランナーの反対側に実が着くため、収穫しやすい向きで植えることも忘れずに。苗をプランターの縁に沿って植えると、いちごが空中にぶら下がって実るため、ナメクジなどの被害を受けにくくなるという隠れたメリットがあります。植え付け後は藁を敷き詰めて、乾燥による株のダメージを防ぎましょう。
いちごの水やりは、地表面が乾いたらプランターの底から流れるくらいたっぷり与えることが基本です。乾燥を嫌うため、常に適度な湿度を保つ必要があります。ただし、与えすぎるとナメクジが発生しやすくなるため、地表面がしっかり乾いているかを確認してから水を与えるバランス感覚が求められます。寒い時期は土の湿り気を確認しながら、数日に1度を目安に水やりします。
追肥は発酵油粕(中粒または大粒)を使用し、3週間に1回与えるのが標準的なペースです。ただし3月までの施肥に限定することが重要です。4月以降に肥料を与えすぎると、栄養が過剰になって実がつきにくくなる現象が起こります。追肥の後はバーク堆肥を敷き詰めて、地表面が見えないようにすることで、土の温度変化や乾燥を緩和できます。肥料の濃度調整は、市販の液肥を薄めて与える方法もあり、細かな栄養管理が可能になります。
いちご栽培で最も注意が必要な害虫はアブラムシとナメクジです。アブラムシが発生した場合は、水で洗い流すだけで対処できます。より重大な被害をもたらすナメクジは、水やりのタイミングを調整することで予防できます。地表面が乾いたときに水を与えることで、ナメクジの繁殖環境を減らせます。
花がついて実がなりだしたら、たくさん発生するランナーを取り除きます。ランナーをそのままにしておくと、栄養が分散して実の品質が低下するため、こまめに除去することが重要です。収穫は3~5月にかけて行われ、実が赤くなったものから順次ハサミで摘み取ります。採れたてのいちごはお店では味わえない香りが最高の醍醐味です。鳥の被害が予想される地域では、必要に応じてネットで鳥除けを施すことで、収穫量を大幅に増加させられます。
参考記事:イチゴの栽培について詳しく知りたい方は、農業系ポータルサイトなどで「いちご プランター栽培」で検索すると、季節ごとの詳細なガイドが見つかります。

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