コラーゲン鍋を毎週作っているのに、肌の変化をまったく感じない——実はその食べ方が原因かもしれません。
コラーゲン食品が「意味ない」と言われるようになったのは、2000年代初頭のことです。当時の通説はシンプルで、「コラーゲンを食べても消化の過程でアミノ酸に分解されるため、他のタンパク質を食べるのと変わらない」というものでした。たとえば鶏胸肉を食べても、豚足を食べても、最終的に分解されるのは同じアミノ酸だという考え方です。この理屈は一見正しそうに聞こえます。
ただ、これは少し古い知識です。近年の研究では、摂取したコラーゲンの一部はすべてアミノ酸に分解されるのではなく、「コラーゲンペプチド」という小さな分子の状態のまま小腸で吸収され、血液を通じて全身に届くことが確認されています。ネスレ ヘルスサイエンスが管理栄養士監修のもとまとめた情報でも、「コラーゲンペプチドとして吸収されることがわかっている」と明記されています。
結論は「意味ない」ではありません。ただし「何でもいいから食べれば肌がぷるぷるになる」という考え方も正確ではないのです。
食べたコラーゲンがそのまま肌に直行するわけではない、という点が大切です。吸収されたコラーゲンペプチドやアミノ酸が「材料」となり、体内で新たなコラーゲンが作られます。つまり、摂り方や組み合わせによって、その材料が活かされるかどうかが決まってくるのです。
以下の参考記事には、コラーゲンの体内での働きと最新研究が詳しくまとめられています。
【参考:コラーゲンを食べても意味ない?本来の働きとからだへの影響(ネスレ ヘルスサイエンス・管理栄養士監修)】
「コラーゲン食品を食べているのに効果を感じない」という方に、まず確認してほしいのが摂取量です。
複数の臨床試験をもとにした目安では、美容効果を期待するなら1日5,000〜10,000mg(5〜10g)のコラーゲンペプチドを継続的に摂取することが推奨されています。これは藤田保健衛生大学の赤松浩彦教授も日本経済新聞のインタビューで言及しています。
ところが、20〜40代の日本人女性が1日の食事から摂れているコラーゲン量は、平均でわずか約1.9gというデータがあります。つまり推奨量の5分の1にも届いていません。
実際の食材で言うと、牛スジ100gに含まれるコラーゲン量は約4.9g、手羽先(1本・約60g)なら約1.5g程度です。毎日の食事だけで5〜10gを摂ろうとすると、手羽先を毎日4〜7本食べ続けるようなイメージになります。現実的ではないですね。
だからこそ、コラーゲンが豊富な食材を意識しながら、それでも不足する分をコラーゲンペプチド配合のサプリやドリンクで補うというアプローチが現実的です。
サプリを選ぶ際には「コラーゲンペプチド」または「加水分解コラーゲン」と表記されているものを選ぶのが基本です。分子が細かく分解されているため、消化吸収の効率が通常のコラーゲン食材よりも高くなります。これが原則として覚えておきたいポイントです。
なお、摂りすぎにも注意が必要です。コラーゲンが豊富な食材(豚足、牛スジ、手羽先など)は脂質も多い傾向があります。毎日大量に食べ続けると、体重増加や皮脂過剰による肌トラブルの原因になることがあります。1日5〜10gを目安に抑えるのが条件です。
コラーゲンに関する知識で、最も見落とされやすいのがビタミンCとの関係です。
コラーゲンは体内で合成される際、「プロリルヒドロキシラーゼ」という酵素の助けを借りる必要があります。そして、この酵素が正常に働くためにはビタミンCが不可欠です。ビタミンCはコラーゲン合成の「工場長」のような存在で、いくら材料(コラーゲンペプチド・アミノ酸)があっても、工場長がいなければコラーゲンは作られません。
ある臨床試験では、1日5gのコラーゲンにビタミンC 80mgを組み合わせて16週間摂取した群で、皮膚の密度・肌の質感・しわ軽減が有意に改善されたという結果が報告されています。これは使えそうです。
ただし、コラーゲンとビタミンCを必ずまったく同時に摂る必要はありません。大切なのは、コラーゲンが体内で合成されるタイミングに合わせて、体内にビタミンCが十分存在していることです。1日を通じてビタミンCを意識的に摂り続けることが基本です。
ビタミンCを含む食品として意識しやすいのは、キウイ(1個あたり約70mg)、赤パプリカ(100gあたり約170mg)、ブロッコリー(100gあたり約120mg)などです。コラーゲン食材を使った料理に、副菜としてパプリカの炒め物を添えるといった組み合わせが理にかなっています。
【参考:丈夫なコラーゲンをつくるために!ビタミンCと鉄分も意識して摂る(大正製薬・美容コラム)】
コラーゲン食品を熱心に摂っているのに効果が出ない——そんな場合、見直すべき意外な原因が「糖化(AGEs)」です。これはあまり知られていない落とし穴です。
糖化とは、余分な糖がコラーゲンなどのタンパク質と結合してしまう現象のことです。「肌の焦げつき」とも表現され、糖化が進むとコラーゲン繊維が硬く、もろくなります。これが肌のくすみや深いシワ、たるみの原因になると医学的に指摘されています。
つまり、せっかくコラーゲン食品を毎日摂っても、甘いジュースを一緒に飲んだり、食後にスイーツを食べたりする習慣があると、摂取したコラーゲンをみずから壊してしまうような状態になりかねないのです。痛いですね。
糖化を引き起こしやすいのは、白砂糖・白米・甘い清涼飲料水など、血糖値を急激に上げる食品です。対策として効果的なのは、食事の順番を意識すること(野菜・タンパク質を先に食べてから主食を食べるなど)と、甘いものを取りすぎないことです。
コラーゲン食品の効果を最大限に引き出したいなら、コラーゲン摂取と同時に「抗糖化」の意識を持つことが非常に重要です。コラーゲン鍋を食べた後にケーキを食べる習慣があるなら、まずそちらを見直すことが先決かもしれません。
なお、調理法も関係します。高温で長時間揚げたり焼きすぎたりした食品はAGEs(終末糖化産物)を多く含むため、できるだけ煮る・蒸すという調理法のほうがコラーゲン摂取の観点からは合理的です。
【参考:コラーゲンには本当に効果がある?体内での働きや効果的な摂取方法(共和薬品工業・栄養コラム)】
「1週間試したけど効果がなかった」という声はよく聞きます。しかしこれは、コラーゲンが「意味ない」のではなく、効果が出るまでの時間を理解していなかったことが原因であることが多いです。
皮膚科医や栄養研究者が参照する複数の論文では、コラーゲンペプチドを1日5〜10g摂取し、8〜12週間継続した群で肌の水分量・弾力・ハリに有意な改善が見られたと報告されています。ニッタゼラチン株式会社が医学誌に発表した試験でも、8週間後に皮膚水分量と肌荒れが有意に改善されたことが確認されています。
8週間というのはざっくり言うと「2ヶ月」です。これは、肌のターンオーバー(肌が新しく生まれ変わるサイクル)が約28日であることを考えると、2〜3サイクル分にあたります。新しいコラーゲンが真皮層に蓄積されて効果を発揮するまでには、それだけの時間がかかるということです。
継続が原則です。そして継続を助けるのは、習慣化の仕組みです。「朝食の後に飲む」「お風呂上がりに飲む」など、毎日の決まったタイミングと紐づけることで続けやすくなります。
また、睡眠の質も大きく関係します。成長ホルモンは睡眠中に分泌され、コラーゲン合成を促します。コラーゲン食品を摂っていても睡眠時間が5時間以下では、合成が十分に行われない可能性があります。
さらに、紫外線はコラーゲンを直接破壊します。せっかく体内で作られたコラーゲンを守るためにも、日焼け止めを日常的に使うことは、コラーゲン摂取と同じくらい大切な「外側からの守り」です。コラーゲン食品は「内側からの補充」、UV対策は「外側からの防御」——この両輪があって初めて効果が出やすくなります。
【参考:コラーゲンペプチドの肌への有効性に関する論文掲載のお知らせ(ニッタゼラチン株式会社)】

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