MGO数値が高くても、品質が高いとは限りません。
マヌカハニーのパッケージを見ると、「UMF10+」「MGO263+」などの数字が目に入りますよね。この2つの数値は、どちらもマヌカハニーの品質グレードを示すものです。ただし、表示方法が異なるため、初めて見る方は「どっちを選べばいいの?」と迷いがちです。
まずは換算の目安をひと目で確認できる表を見てみましょう。
| UMF | MGO(mg/kg・目安) | グレードの目安 |
|---|---|---|
| UMF5+ | MGO83+ | 日常使い・初心者向け |
| UMF10+ | MGO263+ | 健康習慣・定番グレード |
| UMF12+ | MGO356+ | 中程度の活性 |
| UMF15+ | MGO514+ | 健康志向・高活性 |
| UMF18+ | MGO696+ | より高品質を求める方向け |
| UMF20+ | MGO829+ | 高グレード |
| UMF25+ | MGO1200+ | 最高グレード帯 |
たとえば「MGO263+」と書かれたマヌカハニーは、「UMF10+相当」の活性度があるとされています。コップ一杯(200ml)の水に、砂糖をスプーン約1杯分(5g)溶かしたイメージのような、ごくわずかな成分量が凝縮されているのがこのグレードです。
つまり換算はできます、という話ですね。ただし、換算=完全に同じ品質とはなりません。この違いについては次のセクションで詳しく説明します。
なお、換算式を使いたい方のためにご紹介しておくと、MGOからUMFへの換算は下記の計算式が使われることがあります。
UMF = (MGO の値 ^ 0.603) × 0.348
数値で迷ったときは、まず上の表を目安にするだけで十分です。
参考:UMFとMGO換算の詳細・計算方法についての解説ページです
UMFとMGOの相関 - Pure Honey Direct
「UMF」と「MGO」は、同じマヌカハニーの品質を表すようでいて、実は評価の仕組みがまったく異なります。ここを理解しておくと、選び方が大きく変わります。
MGO(メチルグリオキサール)とは?
MGOとは、マヌカハニーに含まれる「メチルグリオキサール」という成分の含有量をそのまま数値化したものです。1kgのマヌカハニーに263mgのメチルグリオキサールが含まれていれば「MGO263+」と表示されます。
数値が高いほど含有量が多い、というシンプルな指標です。これは使いやすい反面、後述するような問題もはらんでいます。
UMF(Unique Manuka Factor)とは?
UMFはニュージーランドの第三者機関「UMF協会(UMFHA)」が管理する認証制度です。MGOの含有量だけでなく、以下の4つの成分を総合的に評価してグレードを決定しています。
この4成分すべてをチェックするのがUMFの仕組みです。MGOが高くてもレプトスペリンが少なければUMFの基準を満たせないため、不正や粗悪品が入り込みにくい構造になっています。
MGOとUMFの大きな違いはこの点です。MGOは「成分量の測定値」、UMFは「品質の総合評価+第三者認証」という違いがある、と覚えておけばOKです。
「MGO数値が高ければ品質も高い」と思って選んでいる方は、少し注意が必要です。
2018年、ある韓国企業が保有するマヌカハニーブランドが、MGOを人工的にはちみつへ添加するという不正を行い、世界規模のリコールに発展しました。MGOはメチルグリオキサールという単体の化合物なので、外から添加することが技術的に可能なのです。
表示上のMGO数値は高くても、実際のマヌカハニーとしての品質とはまったく別物になります。これが「MGO数値だけでは品質の証明にならない」と言われる理由です。
一方、UMFの場合は「レプトスペリン」という成分も同時にチェックします。レプトスペリンはマヌカの花蜜にのみ含まれる天然成分で、人工的に合成・添加することが極めて困難です。そのため、MGOを不正に添加した場合、MGOは高くてもレプトスペリンとの数値の整合性が取れなくなり、UMFの基準を通過できなくなります。
UMFの4成分チェックは、こうした不正を防ぐための仕組みでもあるということです。厳しいところですね。
また、もう1つ見落としがちなのが「HMF(ヒドロキシメチルフルフラール)」の問題です。HMFは加熱や長期保存によって増加する劣化成分で、高温にさらされたマヌカハニーはMGOが一時的に増えつつ、このHMFも同時に増加します。UMFの検査ではHMFが基準値(40mg/kg)以下であることを必須条件としているため、鮮度と品質の担保にもなっています。
MGO表示のみの商品でも信頼できるブランドはたくさんありますが、「どうしても品質の根拠がほしい」という場合は、UMF認証の有無を確認するのが確実です。
参考:MGOとUMFの違い、品質認証の重要性についての解説ページです
UMFマヌカハニーとMGOマヌカハニーの効果やその違いについて - ハニーマザー
換算表と数値の仕組みがわかったところで、「では、実際にどのグレードを選べばいいのか?」という疑問に答えていきます。目的・生活スタイルに合わせて選ぶのが一番迷いにくいです。
💡 日常的に続けたい方 → UMF5+(MGO83+相当)
毎朝のトーストに塗る、ヨーグルトに混ぜる、という使い方なら、UMF5+で十分です。価格は250gで3,000〜4,000円台が目安で、マヌカハニーのなかでは最も続けやすいゾーンです。はちみつとしての甘みが前に出て、マヌカ特有の個性的な風味が少ないため、初めての方にも食べやすいのが特徴です。
💡 健康意識が高く、毎日の習慣にしたい方 → UMF10+(MGO263+相当)
専門家の多くが「抗菌活性を意識した使い方をするなら、まずUMF10+以上を目安に」と述べています。価格は250gで4,500〜6,000円前後。コクとビター感が増し、「マヌカらしさ」を実感できるグレードです。定番として選ばれやすいゾーンです。これは使えそうです。
💡 より強い活性を求める方 → UMF15+以上(MGO514+相当以上)
体の調子を強くサポートしたい時期や、特別にグレードにこだわりたい方向けです。イギリスでは一部の医療現場でUMF20+前後のマヌカハニーが傷や火傷の治療補助に使われている例もあります。価格は250gで7,000〜10,000円前後と高くなりますが、品質への納得感も高い帯域です。
| グレード | MGO換算目安 | こんな方向け | 価格目安(250g) |
|---|---|---|---|
| UMF5+ | MGO83+ | 初めて・日常使い | 3,000〜4,000円台 |
| UMF10+ | MGO263+ | 健康習慣・定番 | 4,500〜6,000円前後 |
| UMF15+ | MGO514+ | 健康志向・本格派 | 7,000〜10,000円前後 |
| UMF20+以上 | MGO829+以上 | 高グレード重視 | 10,000円〜 |
数値に迷ったら、UMF10+を基準にするのが原則です。そこから予算・目的に応じて上下に調整すると、選びやすくなります。
UMFとMGOの換算表をマスターしても、実は数値だけでは見えない「品質の落とし穴」があります。ここでは、検索上位の記事ではあまり触れられていない視点からお伝えします。
🔍 「モノフローラル」と「マルチフローラル」の違い
2018年にニュージーランドの第一次産業省(MPI)がDNAレベルの検査を導入し、マヌカハニーを2種類に分類することが義務付けられました。
この基準が導入された結果、それまで「マヌカハニー」として販売されていた商品の多くが「マルチフローラル」に再分類、または「マヌカハニー」を名乗れなくなるケースが続出しました。つまり、MGOの数値がそこそこ高くても、マヌカハニーとしての純度が低い商品は存在します。
🔍 「DHA(ジヒドロキシアセトン)」の含有量に注目
あまり知られていないのですが、DHA(ジヒドロキシアセトン)はマヌカハニーが熟成・貯蔵される過程でMGOに変化する前駆体成分です。UMFの検査ではDHAが70mg/kg以上含まれることが基準の一つとされています。
DHAが十分に含まれていると、今後もMGOが維持・増加することを意味するため、マヌカハニーの「長期的な品質安定性」の指標になります。MGO単体表示には、このDHAの確認が含まれていないケースがほとんどです。
🔍 容器の素材にも目を向ける
ガラス瓶と樹脂製容器では、長期保存時の品質保持性が異なります。マヌカハニーは賞味期限が約5年と長い食品のため、開封前の保管環境も品質に影響します。光や熱を通しやすい透明容器より、遮光性のある容器・ガラス瓶の方が品質を保ちやすいとされています。
これらを踏まえて、MGOとUMFの換算表を見るときは「数値だけでなく、認証の有無・純度の種別・容器」まで確認することが、本当の意味での「失敗しない選び方」につながります。
参考:UMF協会公式の認証基準や他規格との比較が確認できるページです
マヌカハニー認証の比較 - UMF協会公式サイト(日本語)
参考:MGOを人工添加した不正事例やUMF認証の必要性について解説されています
MGOが人工的に添加されていた事実 - ハニーマザー