プライベートブランド商品は大手小売企業が企画して独自のブランド名で展開する商品群です。現在、日本で最も認知度が高いPB商品はイオングループの「トップバリュ」で、消費者1000人へのインターネット調査では1位を獲得しています。2位には「セブンプレミアム」がランクインし、この2つのブランドが市場をリードしています。
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トップバリュは食品から日用品、ファッションアイテムや化粧品まで幅広いラインアップを展開し、ハイクオリティでコストパフォーマンスのよい商品を提供しています。セブンプレミアムは年商1兆1500億円規模に成長し、1単品あたりの平均売り上げ規模は約3億円、10億円以上売れている商品が85アイテムもある巨大市場です。ファミリーマートは2021年10月から新PB「ファミマル」を展開開始し、約810種類とファミマ史上最多の商品数を取り揃えています。
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西友の「みなさまのお墨付き」は独自のコンセプトを持ち、一般消費者が参加する消費者テストで支持率80%以上を得た商品だけを発売する徹底ぶりです。ローソンは「ローソンセレクト」として自然派系の素材を活かしたお菓子など、独自なラインアップを展開しています。
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プライベートブランド商品の購入数が最も多いカテゴリは「清涼飲料」で、トップバリュとセブンプレミアムの両ブランドで2023年の購入数トップとなりました。その他、両ブランドで上位のカテゴリとしては「菓子」「パン・シリアル類」がよく買われています。
参考)https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000073.000004624.html
セブンプレミアムのヒット商品ベスト5では、1位がカフェラテで年間売上本数9200万本、売上高125億円を記録しています。2位はヘルシー志向の高まりで老若男女から人気のサラダチキン、3位は毎日の生活必需品である3.6牛乳、4位はサントリーとの共同開発による新ジャンルビール「ザ・ブリュー」、5位はロングセラーのワッフルコーンミルクバニラです。
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トップバリュの人気商品では、電子レンジで簡単に調理できる「ふんわり肉まん」が第1位、続いて食物繊維や鉄分が豊富な「オートミール」が第2位にランクインしています。また、パイプ排水口洗浄剤ジェルタイプは同容量のメーカー品より100円以上お得で、実用的な商品としても高い評価を得ています。
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セブンプレミアムの「金のシリーズ」は高級路線の商品展開で、「高いだけあって高級でおいしい」と評価する声が多数あります。金のハンバーグや金のさば味噌煮、金の銀だらの西京焼など、素材や製法に特にこだわった上質な美味しさを提供しています。
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プライベートブランド商品の最大の魅力は価格の安さです。小売企業と製造を委託されるメーカーが共同開発することで、商品流通のコストや広告宣伝費などを抑え、安価で商品を提供できる仕組みになっています。トップバリュの調味料やセブンプレミアムの緑茶「一(はじめ)緑茶 一日一本」は、トクホの特茶より1本あたり50円ほど安く購入できます。
PB商品の品質はNB商品とほとんど変わりません。多くのPB商品は、NB商品とほぼ同じ原材料を使用し、メーカーで作られています。2020年4月以降にはすべてのプライベートブランド商品で製造元を明記する決まりになったため、パッケージを見ると誰でも知っているような大手メーカーであることも多く、品質面でも大きな問題はありません。
参考)【食費】買い物時に「PB商品」を選ぶのが節約のコツ 品質・価…
物価上昇が続く中、プライベートブランド商品の購入数は消費者物価指数の推移に伴い増加しています。トップバリュの「こくと旨味の塾生カレー」は「ナショナルブランド商品よりもおいしい」と評価され、セブンプレミアムの液体洗濯洗剤は「ナショナルブランド商品と品質が変わらず、かなり安い」と高い支持を得ています。西友の「みなさまのお墨付きカレー」も「安いのに本格的な味がする」と節約志向の消費者から好評です。
プライベートブランド商品を選ぶ際は、商品パッケージのブランドロゴを確認することが重要です。セブン-イレブンやイトーヨーカドーなら「セブンプレミアム」、イオンなら「トップバリュー」と表記があり、他の商品と価格表記のデザインも違うので見分けやすくなっています。
ファミマルは「5秒で分かる」パッケージを目指すことを基本方針とし、直観的な商品名とキャッチコピーを採用しています。商品の推しポイントを簡潔に伝えることで、消費者の目にとめてもらう機会が増え、支持につながっています。ローソンセレクトは野菜やナッツなどを使った自然派系の素材の味を活かしたお菓子が多い印象で、他の2社にはない独自なお菓子が見られます。
参考)https://www.itmedia.co.jp/business/spv/2210/04/news158.html
購入時は隣に陳列されているメーカー商品よりも安いかどうかもチェックすることをおすすめします。ただし「安さではなく徹底して質を追及すれば、大不況下でも必ず市場は拡大し、顧客は創造される」というセブンプレミアムの戦略も参考になります。用途や目的に応じて、コスパ重視なのか品質重視なのかを見極めて選ぶことが賢い買い物のコツです。
参考)https://www.semanticscholar.org/paper/e95096e96c7835791cee5fd03e66de1cc334f1fc
プライベートブランド商品を活用することで食費を大幅に節約できます。長引く物価上昇で節約志向が高まる中、ナショナルブランド商品よりPBを選択する人が増えています。買い物時にPB商品を選ぶのが節約のコツで、品質はメーカー品とほとんど変わらないため、安心して購入できます。
トップバリュのバーリアルは「値段の割においしい」、プレーンヨーグルトは「税込み105円で十分おいしい」と評価されています。コープの牛乳は「コクがあり濃厚でおいしい」と品質面でも高評価を得ており、価格と品質の両立が実現しています。
意外な節約ポイントとして、日用品のPB商品も見逃せません。トップバリュのパイプ排水口洗浄剤ジェルタイプは、メーカー品と同じ容量で1本あたり100円以上お得になります。ファミリーマートのPBブランド「ファミマル」では、価格据え置きで40%増量というお得な商品展開も行われており、SNSで拡散され購買意欲を喚起しています。
参考)ファミリーマート売れ筋商品2025:最新人気ランキングとトレ…
調味料をほぼPB商品にするだけでも、年間で数千円から数万円の節約が可能です。味や品質が同じであれば、安い方を選んだほうがお財布にも嬉しいという賢い消費者が増えています。プライベートブランド商品を上手に活用することで、無理なく食費を削減しながら、満足度の高い食生活を送ることができます。
<参考リンク>
トップバリュとセブンプレミアムの人気商品と購入傾向について詳しい分析が掲載されています。
スーパーのプライベートブランド(PB)一覧!お気に入りはどれ - トクバイニュース
プライベートブランド商品の安全性と品質について、食品表示法の観点から解説しています。
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