居酒屋なのに、のどぐろの脂質は牛霜降り肉を超えることもあります。
「山陰海鮮炉端かば」は、島根県安来市を起点に成長した山陰料理の居酒屋チェーンです。その歴史は1989年、安来駅前で誕生したスナック「華はうす」にさかのぼります。創業者(現社長の母)が始めた小さな飲食店が、1991年に「炉端かば」1号店として現在の安来駅前本店の場所で正式にオープンしました。
「かばは安来生まれの山陰育ち」というキャッチコピーのとおり、店の原点は山陰の豊かな海と大地にあります。その後、米子・松江・鳥取・出雲と山陰の各都市に着実に店舗を広げ、2006年には東京・新宿西口へ進出。この一手が全国チェーンへと飛躍するきっかけになりました。
つまり、地元密着から全国展開を果たした店です。
現在(2026年3月時点)では、島根・鳥取を中心に、東京・神奈川・広島・岡山・兵庫など全国30店舗以上を展開。さらにロサンゼルスにも関連店舗を持ち、山陰の食文化を海外へも発信しています。「炉端」という独自のスタイルで食材を炭火で焼き上げるスタイルは、開業当時から変わらない看板のひとつです。
参考リンク(かばはうすの企業概要・創業背景を確認できます)。
かばはうすホールディングス株式会社 会社概要|炉端かば公式サイト
炉端かばに来たら、まず外せない一品が「かば桶盛り」です。境港など日本海の漁港から直送された朝どれの新鮮な魚介を、豪快に木桶へ盛り付けたこのメニューは、訪れた多くのお客さんが最初に注文する"顔"ともいえる料理です。目の前に置かれた瞬間の迫力は、特別感があります。
内容は仕入れ状況によって日々変わりますが、のどぐろ・境港産鯵・岩牡蠣・サザエなどが並ぶことが多く、鮮度は抜群です。刺身のひとつひとつに旨みが凝縮されており、島根県産の特製しじみ醤油・安来大正醤油・出雲産甘口醤油の3種類を使い分けながら味の変化を楽しめるのも、この店ならではのこだわりです。これは使えそうです。
もうひとつ欠かせないのが「赤天」です。島根県浜田市を発祥とするご当地かまぼこで、魚のすり身に唐辛子を練り込み、食紅で赤く仕上げてパン粉をつけて揚げた一品。ピリッとした辛みとサクサクの食感はビールとの相性が抜群で、かばのメニューにも定番として登場します。知らずに食べると、その赤い見た目からの意外な旨さに驚く人が多い料理です。
そのほか、炭火で焼き上げる「炉端焼き」スタイルの鶏盛り・大山鶏の串焼き、砂丘長芋を使った郷土メニューなど、山陰各地の食材がテーブルに並びます。山陰の食が一度に体験できる点が、この店の大きな強みです。
参考リンク(赤天の原材料・歴史・食べ方が詳しく解説されています)。
赤天とは?原材料の秘密や歴史から分かる人気の理由|いずも庵
「のどぐろ」という名前は、口の中が黒いことに由来します。正式名称は「アカムツ」で、日本海沿岸の深海に生息する白身魚です。かつては地元・山陰でしか食べられていた魚でしたが、全国的な人気が高まり、現在では「白身のトロ」と呼ばれるほどの高級魚になりました。
のどぐろが高く評価される最大の理由は、その脂質の豊かさにあります。島根県水産試験場の分析によると、大きめの個体では脂質含有量が30%を超えるケースもあり、これはマグロのトロに匹敵する数値です。この脂は上質な不飽和脂肪酸(DHA・EPA)を多く含んでいるため、口に入れた瞬間にとろけるような食感と甘みが広がります。
| 栄養素 | のどぐろ100gあたりの目安量 | 期待できる効果 |
|---|---|---|
| DHA | 豊富 | 脳の活性化・認知機能サポート |
| EPA | 豊富 | 血液サラサラ・中性脂肪低減 |
| たんぱく質 | 約16〜19g | 筋肉・肌・髪の維持 |
| 脂質 | 約12〜30g(個体差あり) | エネルギー・ホルモンバランス |
家族の健康が気になる主婦にとって、のどぐろは栄養面でも優秀な選択肢です。一般的な魚では補いにくいDHA・EPAを豊富に摂取できます。炉端かばではのどぐろを天ぷらや煮付けで提供しており、揚げても脂っこくならないのが特徴です。旬は秋から冬にかけてが一般的ですが、春先も脂のりが安定しやすいとされています。
のどぐろを家でも食べてみたいと思ったら、ふるさと納税の返礼品として入手するのも一つの方法です。島根県・鳥取県など産地の自治体が多数出品しており、1万円程度の寄附で新鮮な干物セットが届くケースもあります。
参考リンク(のどぐろの脂質・DHA/EPAの詳細な解説が読めます)。
のどぐろの脂は脳に残るほどおいしいってホント?|和田珍味
炉端かばは現在、山陰エリア(島根・鳥取)を中心に、東京・神奈川・広島・岡山・兵庫の各都市に店舗を構えています。東京都内だけでも品川店・銀座店・駒込店など複数あり、わざわざ山陰へ行かなくても本格的な山陰料理が楽しめます。
主婦目線での使い勝手をまとめると、以下の点がポイントになります。
WEB予約はかばの公式サイトから各店舗のページへアクセスし、ボタン一つで手続きできます。込み合う週末や記念日は早めに予約を入れておくのがおすすめです。
参考リンク(全国の店舗住所・営業時間・WEB予約リンクが一覧でわかります)。
店舗情報一覧|山陰海鮮炉端かば公式サイト
炉端かばは、単なる飲食チェーンにとどまらない活動を続けている点が、他店と一線を画すポイントです。独自視点から紹介しておきたい取り組みのひとつが「こども食堂」の運営です。
2024年7月、安来駅前本店の隣にオープンしたこども食堂「かばのこども食堂」は、毎日温かい食事を子どもたちに届けることを基本方針として掲げています。居酒屋チェーンが毎日こども食堂を運営するというスタイルは珍しく、NHKの関連番組でも取り上げられるほどの注目を集めました。
「お米の寄付」など地域住民からの支援も広がっており、飲食店と地域がつながる場所として機能しています。これは山陰の食文化を次世代に受け継ぐ、という企業理念とも一致した活動です。
また、山陰活性化プロジェクトとして、地元のスポーツチームへのユニフォーム支援・学校や社会人向けの出前授業・地元フルーツを使ったドリンク開発(「ツナグサワー」シリーズ)なども展開中です。SDGsの観点から見ると、地域経済の活性化・食のロス削減・多様な食のニーズへの対応(ヴィーガンメニュー)という複数の目標に同時にアプローチしている企業でもあります。
こうした背景を知ると、炉端かばで食事をすることが地域支援につながるという視点も生まれます。山陰料理を楽しみながら、遠い産地を間接的に応援できる。いいことですね。
参考リンク(こども食堂の開設経緯とかばの地域貢献活動の詳細が確認できます)。
かばのこども食堂オープン記事|炉端かば公式サイト