フードロスを意識して節約している主婦でも、4人家族で年間6万円分の食品を無駄にしています。
「食のサステナビリティ シンポジウム」と聞くと、企業や政府が取り組む難しい話に感じる方も多いでしょう。しかし、このシンポジウムが扱うテーマは、日々の食卓を支える主婦にこそ深く関わっています。
日経BPが主催する「食のサステナビリティ シンポジウム2026」は、2026年3月3日に東京・渋谷ストリームホールで開催されました。「食料危機」「食の安心安全」「生産者不足」「健康・ウェルビーイング」「フードロス」という5つのテーマを軸に、農林水産省をはじめ食品メーカー、大学の研究者など多様な専門家が登壇しました。つまり食に関わる課題を、あらゆる角度から掘り下げたイベントです。
それで大丈夫でしょうか?と思うかもしれませんが、これらは遠い世界の話ではありません。
実は、日本のカロリーベースの食料自給率は現在約38%(農林水産省・2024年度発表)で、G7主要国の中で最も低い水準が続いています。残りの約62%を輸入に頼っているということは、国際情勢や円安・物価高の影響を食卓がダイレクトに受けるということです。近年の食品値上げラッシュを肌で感じてきた方は多いはずで、その背景にあるのがまさにこのシンポジウムで語られた「食のサステナビリティ問題」そのものです。
つまり、食のサステナビリティは「食卓を守るための知識」です。
参考リンク(農林水産省・日本の食料自給率について)。
農林水産省「日本の食料自給率」(カロリーベース・生産額ベースの最新データ掲載)
シンポジウムで繰り返し語られたキーワードのひとつが「生産者不足」です。日本の農業経営体数は、2020年の約108万から2030年には約54万へと半減すると農水省が試算しています。農地も同様で、現状のままだと約3割が使われなくなるおそれがあるとされています。
これは「農家さんが大変」という他人事では済みません。
生産者が減れば、当然ながら国内で作られる食品の量が減り、スーパーに並ぶ食材の値段は上がります。農業従事者の高齢化と後継者不足は、コメや野菜の産地崩壊にも直結します。東京ドーム約83個分(約392万ヘクタール)まで農地が縮小する可能性があるという予測データもあり、その現実は既に食品価格の上昇という形で始まっています。
農業が縮小するということは、輸入依存がさらに深まるということです。
シンポジウムでは農林水産省が「日本の食の未来」をテーマに講演し、食料の安定供給に向けた政策の方向性を示しました。国としての対策はもちろんですが、家庭の食の選択が国内農業を支えることにもつながります。たとえば国産野菜や地元産の食材を意識して選ぶ「地産地消」は、生産者を守りながら輸送コスト・CO₂排出量も減らせる一石二鳥の行動です。
地産地消が原則です。
地元のスーパーや道の駅で「産地:〇〇県」を確認して選ぶだけで、十分なアクションになります。まずは1品だけでも国産品を手に取ることからスタートしてみましょう。
参考リンク(農水省・食料・農業・農村の動向)。
農林水産省「令和6年度 食料・農業・農村の動向」(農業経営体数の減少予測データ掲載)
シンポジウムの中でも特に注目を集めたのが「フードロス(食品ロス)」の問題です。環境省と農林水産省の発表によると、日本の年間食品ロス量は約464万トン(令和5年度推計値)で、そのうち家庭から出るものが約233万トンとほぼ半分を占めています。
半分が家庭から、というのは意外ですね。
この数字を金額に換算すると、4人家族で年間約6万円相当の食品が無駄になっている計算になります(環境省・京都市試算)。月に直すと約5,000円。食費の節約に日々頭を悩ませながら、一方で毎月5,000円分の食材を捨てているとすれば、どれほどもったいないことか実感できるのではないでしょうか。
家庭の食品ロスの主な原因は3つです。ひとつ目は「直接廃棄」で、買ったまま使わず消費期限が切れてしまうケース。ふたつ目は「食べ残し」。三つ目は「過剰除去」で、野菜の皮を必要以上に厚く剥いてしまうような場面です。消費者庁のデータによると、食品廃棄の原因として「消費・賞味期限内に食べられなかった」が70.5%にのぼります。
冷蔵庫の奥が原因です。
買い物の前に冷蔵庫の中身を確認し、すでにある食材を先に使う「先入れ先出し」を徹底するだけで、直接廃棄は大きく減らせます。スマートフォンの写真機能で冷蔵庫内を撮影してから買い物に出かけるのも、シンプルで効果的な方法です。また、野菜の皮や根元はできるだけ薄く剥き、葉の部分まで活用する調理の習慣が、過剰除去の削減につながります。
参考リンク(環境省・食品ロス発生量推計値)。
環境省「我が国の食品ロスの発生量の推計値(令和5年度)」(家庭系・事業系の内訳データ掲載)
「健康・ウェルビーイング」はシンポジウムの重要テーマのひとつで、食品メーカーが登壇し「食品メーカーが推進するウェルビーイング経営」という演題で話されました。ウェルビーイングとは身体的・精神的・社会的な健康が満たされた状態のことで、要するに「心も体も満ちた暮らし」を指します。
いいことですね。
食と健康の関係は切り離せませんが、サステナビリティの観点から見ると「体にいい食事」は「環境にいい食事」でもあることが多いというのがポイントです。たとえば豆類・魚・旬の野菜を中心とした和食スタイルの食事は、牛肉を多用する食事に比べてCO₂排出量が少ないとされています。日本の伝統的な和食は、サステナビリティと健康を両立させた「究極の食スタイル」と専門家から評価されています。
和食が基本です。
また、食のサステナビリティの視点から「旬の食材を選ぶ」ことも推奨されています。旬の食材はハウス栽培や遠方からの輸送が不要なぶん、価格も比較的安く、栄養価も高い傾向があります。春はたけのこ・菜の花、夏はトマト・きゅうり、秋はさつまいも・きのこ類、冬は白菜・大根など、旬を意識した買い物は家計と健康と環境の三方よしになります。
旬の食材だけ覚えておけばOKです。
さらに、日々の献立を考える際にAIを活用するサービスも登場しています。たとえば味の素が提供する「未来献立®」は、AIが栄養バランスと家庭の好みの両方を踏まえた最大8日分の献立を提案してくれる無料ウェブサービスです。「何を作ればいいか分からない」という悩みを解消しながら、栄養バランスも改善できる手段として活用を検討してみる価値があります。
シンポジウムで繰り返し強調されたのが「消費者の選択が食の未来を変える」というメッセージです。企業や政府だけでなく、毎日の食材購入という行動そのものが、食のサステナビリティを動かす力になるという考え方です。
これは使えそうです。
具体的に、家庭でできるサステナブルな買い物の視点を整理すると、まず「規格外品・訳あり品を選ぶ」という行動が挙げられます。形が不揃いなだけで味や栄養は同じ野菜が廃棄されるケースは少なくありません。最近はネット通販でも規格外品が手軽に購入できるようになっており、価格が2〜3割安いことも多く、家計的にもメリットがあります。
次に「まとめ買いより頻度を上げた少量買い」という視点も有効です。一見手間がかかるように感じますが、冷蔵庫の中で食材が余りづらくなるため、食品ロスの発生が大幅に減ります。また「特売だから」という理由で必要以上に買い込むことが、食品ロスの大きな原因のひとつとなっているため、特売品を賢く選ぶには「本当に使い切れるか」を基準にする習慣が大切です。
特売品に注意すれば大丈夫です。
さらに注目したいのが「フードシェアリングサービス」の活用です。近年、消費期限が近い食品を割引価格で購入できるアプリ(例:KURADASHI、フードロスゼロなど)が普及しています。KURADASHIは2025年6月末時点でフードロス削減量が累計約24,000トン・経済効果は約116億円に達しており、社会的な影響力も大きなサービスです。節約と食品ロス削減を同時に実現したい場合に確認してみる価値があります。
参考リンク(消費者庁・フードロス削減の家庭向けガイドブック)。
消費者庁「食品ロス削減ガイドブック」(家庭での具体的な削減方法を解説)
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