梅シロップは青梅と氷砂糖を1:1の割合で保存瓶に交互に入れるだけで作れます。梅を冷凍してから使うと、梅のエキスが早く出るため6日程度で完成する一方、生の青梅を使う場合は7日から10日ほどかかります。保存瓶は日の当たらない冷暗所に置き、1日2〜3回瓶を傾けて梅全体に溶けた蜜がまわるように混ぜることが重要です。
参考)梅シロップ(梅ジュース)のレシピ/作り方:白ごはん.com
氷砂糖が完全に溶けきらなくても、シロップが十分に上がってきたら飲用できます。さらに味をなじませたい場合は、2週間程度置くことでより深みのある梅シロップに仕上がります。完熟梅を使用すると、青梅に比べて酸味が少なく、梅の甘い香りがついたまろやかなジュースになります。
参考)ほぼ完熟梅シロップのレシピ/作り方:白ごはん.com
梅シロップは保存状態が良ければ半年から1年程度保存可能ですが、発酵を防ぐためには定期的に混ぜることと、適切なタイミングで梅の実を取り出すことが大切です。
参考)https://shop.sweetsvillage.com/blogs/knowledge/reusing-plums-for-plum-syrup
梅ジャムは生の青梅からでも、梅シロップの残り梅からでも作ることができます。生梅から作る場合は、梅をかぶるくらいの水で煮て、種を取り除いた果肉に砂糖を加えて煮詰めます。砂糖の量は果肉に対して50%から同量が基本ですが、梅シロップの梅を使う場合は既に甘さが残っているため、砂糖を少なめにできます。
参考)梅シロップと梅ジャム
煮詰める際は弱火で時間をかけると色も香りも褪せてしまうため、中火で手早く煮上げることがポイントです。ジャムは冷めると固くなるため、ゆるめかなと思う程度で火を止めるのがちょうど良い仕上がりになります。
参考)梅ジャム
保存方法は、ジャムが熱いうちに消毒した保存瓶に詰めることが重要です。保存瓶は熱湯消毒して温めておき、ジャムを入れた後に蓋をして逆さまにすることで脱気し、保存性を高めることができます。未開封で約半年日持ちしますが、開封後は冷蔵庫で保存し早めに使い切りましょう。
参考)https://oceans-nadia.com/user/44604/recipe/457356
梅シロップを作った後の梅の実は、まだ十分に活用できる貴重な素材です。取り出すタイミングは梅シロップに漬け込んでから約1ヶ月程度が目安で、取り出した梅は加熱することでより美味しく安心して食べられます。
参考)梅シロップの梅を5回リメイクしてさらにジャムにしてみた【20…
残った梅の定番リメイク方法は梅ジャムですが、実は2番シロップ、3番シロップと何度も再利用することも可能です。5回リメイクしてもまだ果肉が取れるという実験結果もあり、最後にジャムにすることで梅を徹底的に使い切れます。
その他のリメイクレシピとしては、甘露煮、ゼリー、ドレッシング、佃煮などがあります。肉や魚と一緒に煮込むと梅のコクや酸味が加わり、食材の臭みが取れて柔らかくなる効果も期待できます。細かく刻んでドレッシングやソースにすれば、塩分を気にせず梅の風味を楽しめます。
参考)簡単!梅シロップリメイクレシピ【梅ジャム・梅ドレッシング】
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梅ジャムや梅の実を食べた後に残る種も、捨てずに活用できます。最も簡単な活用法は、醤油や酢に漬けておくことで梅風味の調味料を作る方法です。お味噌汁や煮物に1〜2個入れるだけで、ほんのり酸味と香りが移り、深みのある味わいになります。
参考)梅干しの種活用法|ちぃ
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梅の種をお湯に入れて10分ほど蒸らすと、梅の香りが立つ「梅種湯」として楽しめます。殺菌作用やリラックス効果があり、食欲不振のときにも優しい酸味が胃を助けてくれます。
ただし、青梅(未熟果実)の種の中身に含まれるアミグダリンには中毒の危険があるため、絶対に食べないよう注意が必要です。完熟梅の種の中身(仁)はアミグダリンが分解されているため中毒の心配はありませんが、初心者は種の外側のみを活用することをおすすめします。
参考)梅干しの種の中身は食べられる? 捨てずに活用する3つの方法に…
参考リンク:梅干しの種の再利用法について詳しく解説されています
https://www.godaiume.co.jp/wp/column_umeboshi/umeboshinotane-reuse4sen/
梅ジャムはパンに塗るだけでなく、料理やデザートに活用することで消費の幅が広がります。料理への活用では、鶏肉の照り焼きに梅ジャムをプラスすると、さっぱりした味わいになり、夏の暑い時期でも傷みづらいのでお弁当のおかずに最適です。
参考)梅ジャムレシピ
豚肉に梅ジャムを揉みこんで放置した後にフライパンで焼き、醤油で味付けをすれば、ほんのり甘酸っぱい豚肉炒めが簡単に作れます。揚げ野菜に梅ジャムポン酢をかけるレシピもあり、さっぱりとした味わいで野菜をたっぷり食べられます。
参考)揚げ野菜の梅ジャムポン酢 レシピ 舘野 真知子さん|みんなの…
デザートとしては、梅ジャムシャーベットがおすすめです。小鍋に梅ジャムと水、砂糖を加えて沸騰させ、冷ましてから冷凍庫で3〜4時間保管します。梅ジャムと粉寒天を使った梅ゼリーや梅寒天も、食後のデザートにぴったりで簡単に作れます。
参考)梅ジャムレシピ・作り方の人気順 - 簡単料理の楽天レシピ
梅には豊富な栄養成分が含まれており、特にクエン酸とポリフェノールが健康効果をもたらします。クエン酸は細菌の増殖を抑制する効果、カルシウムの吸収を促進する効果、体内で糖をエネルギーに変えて疲労を回復する効果があります。
参考)梅の栄養素と効果は?梅シロップの作り方・おすすめ梅干しレシピ…
梅干し1個には約0.3gのクエン酸が含まれており、レモン1個あたり約2gと比較すると少なめですが、日常的に摂取しやすい食品として優れています。クエン酸以外にもリンゴ酸、シュウ酸、コハク酸などの有益な酸性成分が含まれており、これらが全体の健康効果を高めています。
参考)【梅干しで疲労回復!】クエン酸の効果と含有量をご紹介!
ポリフェノールに関しては、梅干しに「梅リグナン」という抗酸化作用のあるポリフェノールの一種が多く含まれています。さらに梅にはビタミンEも含まれ、高い抗酸化力により血管や肌、細胞の老化を防止し、血行を促進するなど生活習慣病の予防に効果があります。これらの栄養成分は梅ジャムや梅シロップでも摂取できるため、美味しく健康維持ができます。
参考リンク:梅の栄養素と健康効果について詳しく解説されています
梅の栄養素と効果は?梅シロップの作り方・おすすめ梅干しレシピ…