栄養士の資格は通信では取れないため、専門学校や短大に2年以上通う必要があり、費用も時間も大きな負担になります。ただし、栄養士に近い食育系の資格なら在宅で3万円台から取得可能です。
「栄養士の資格、通信で取れないかな?」と調べたことのある方は少なくないはずです。結論からいうと、栄養士(および管理栄養士)の資格は、通信教育・独学・夜間学校のいずれでも取得することができません。これは法律で定められていることで、例外はありません。
栄養士の資格を取得するには、厚生労働大臣が指定・認可した「栄養士養成施設」を卒業する必要があります。この養成施設は、大学・短期大学・専門学校(修業年限2年以上)であり、すべて昼間に通学することが前提の全日制です。通信制や夜間部の栄養士養成施設は、現在のところ日本に1校も存在しません。
つまり、栄養士になるためには、毎日学校に通い、実習や演習を重ねることが必須なのです。これが原則です。
よく「ユーキャンで栄養士の資格が取れる」と思っている方がいますが、実際には管理栄養士講座はすでに廃止されており、2025年時点でユーキャンに栄養士・管理栄養士の講座はありません。在宅で栄養士資格の取得を期待してユーキャンを調べると、空振りに終わってしまいます。
参考:栄養士の資格取得の仕組みについて(全国栄養士養成施設協会の公式情報)
管理栄養士になるには|全国栄養士養成施設協会
では、正式な栄養士資格を目指すとどれくらいの費用と時間がかかるのでしょうか。
学校の種類別の費用をまとめると、次のようになります。
| 学校の種類 | 修業年限 | 費用の目安 |
|---|---|---|
| 2年制専門学校・短大 | 2年 | 約200〜300万円 |
| 3年制専門学校 | 3年 | 約250〜350万円 |
| 4年制大学 | 4年 | 約400〜500万円 |
最も費用を抑えられる2年制の専門学校であっても、200万円から300万円という費用がかかります。これはA4用紙(1枚約5円)に換算すると、40万〜60万枚分のお金にあたります。家計にとってかなり重い出費ですね。
さらに、主婦が進学する場合は学費だけではなく、通学中に家事・育児をどう回すかという問題も出てきます。授業は平日の昼間が基本なので、小学生以下のお子さんがいる場合は保育や学童の確保も必要です。費用と時間のどちらも、かなりの覚悟が求められます。
ただし、「専門実践教育訓練給付金」という制度を使えば、学費の最大70%(年間上限56万円)が国から支給される場合があります。在職中に雇用保険に2年以上加入していることなどが条件ですが、知らずに損している主婦の方も多い制度です。進学を検討するなら、ハローワークでまず確認する価値があります。
「学校には通えないけれど、食や栄養の知識を活かせる資格がほしい」という主婦の方には、在宅で取得できる食育系の資格が現実的な選択肢になります。栄養士と名乗れるわけではありませんが、知識の幅や実生活・副業への活用という点ではかなり有用です。
代表的な3つを比較してみましょう。
| 資格名 | 主催 | 費用(税込) | 学習期間 | 取得方法 |
|---|---|---|---|---|
| 食育アドバイザー | キャリカレ(JADP認定) | 約29,800円〜 | 約3ヶ月 | 在宅受験 |
| 食育インストラクター | がくぶん(服部幸應監修) | 約39,900円〜 | 約5ヶ月 | プライマリーは在宅取得可 |
| 食育メニュープランナー | ヒューマンアカデミー | 約24,200円 | 約6ヶ月 | レポート提出のみ |
これが基本です。どれも通信講座のテキストとレポートで学び、在宅で試験・提出が完結するため、育児中の主婦でも取り組みやすい設計になっています。
食育アドバイザーは3ヶ月という短期で取れるうえ、キャリカレのスマートフォンアプリでスキマ時間に動画学習ができる点が特徴です。子供の昼寝中や、夜の寝かしつけ後でも学べます。これは使えそうです。
食育インストラクターは料理評論家・服部幸應先生が監修している資格で、知名度と信頼性が高いのが特徴です。プライマリー(入門級)は通信講座の修了で取得でき、その後1〜4級へのステップアップも可能です。本格的に食育の指導者をめざしたい方向きですね。
食育メニュープランナーは3つの中で最も費用が抑えられ、試験なしでレポート提出だけで資格取得できる手軽さが魅力です。ただし、その分、就職活動での知名度はやや低め。家庭での活用や、ブログ・SNS発信のための自己研鑽として活用するのに向いています。
食育系の資格を取ったあと、在宅でどのように収入につなげているのかを知っておくと、資格取得のモチベーションがより明確になります。
文字単価という観点でいうと、資格のない主婦ライターが0.1円〜0.3円程度であるのに対し、栄養士・管理栄養士資格を持つ人は1.0円〜2.0円以上が相場です。単純計算で、2,000文字の記事を1本書けば2,000〜4,000円になります。これは大きな差ですね。
食育アドバイザーや食育インストラクターといった民間資格であっても、「食育資格保有者」として案件に応募できる場合があります。とくにレシピ開発・子ども向け食育記事・ダイエット記事の執筆では、資格の有無が採用の判断材料になることが多いです。
また、オンライン料理教室の開講や、子育てコミュニティでの食事相談など、SNSやYouTubeを使ったコンテンツ発信も在宅で収入を得るルートとして注目されています。実際に食の在宅ワークで月25万円以上を稼ぐ主婦の事例もあり、資格が信頼の土台になっています。
参考:栄養士資格を活かした在宅ワークの仕事例
栄養士の資格を活かせる在宅ワーク7選|ママワークスコラム
「本だけ買って独学で食育を学べばいいんじゃない?」と思う方もいるかもしれません。ただ、食育の通信講座には独学では得られないメリットがいくつかあります。
まず、資格として名乗れるかどうかという点が大きく違います。独学でどれだけ知識をつけても、クライアントや就職先に「証明」することができません。クラウドソーシングの案件では「資格保有者」が条件になっているものも多く、資格がないと応募すらできないケースがあります。これが条件です。
次に、通信講座はカリキュラムが整理されているため、効率よく学習を進められます。独学の場合はどの本を選ぶか、どの順番で学ぶかを自分で決める必要があり、情報の優先順位をつけることが意外と難しいです。通信講座なら、出題傾向に沿ったテキストと添削問題で、最短ルートで合格できます。
費用面でみると、食育アドバイザーの通信講座は約29,800円から受講できます。参考書を複数冊買い揃え、受験対策をする手間と時間を考えれば、通信講座のほうがトータルコストを抑えられることも少なくありません。
特に子育て中の主婦にとっては、「スマホで学べる」という点が決め手になる場合が多いです。キャリカレの食育アドバイザー講座は、テキスト学習に加えてアプリで動画視聴・問題演習ができ、サポート期間が700日(約2年)と長いため、産後や育児の合間にじっくり取り組めます。在宅で学ぶなら通信講座一択です。
参考:食育インストラクター(がくぶん)公式
食育インストラクター養成講座|がくぶん