シロップなのに、甘さが口に残らない。
草譯(くさわけ)は、長野県松本市でジン専門のバー「KINO」を営む野村仁嗣さんが手がけるボタニカルシロップです。2019年のオープン直後にコロナ禍による長期休業を余儀なくされた野村さんが、「ノンアルコールでもボタニカルな香りを存分に楽しめるものを作りたい」という思いで開発を始め、2021年8月に販売をスタートしました。
「草譯」という名前は、草根木皮(ハーブ・スパイス)をすべて「草」と捉え、その「譯(わけ)」=香りのバランスを読み解くという意味に由来しています。読み方が難しいほど哲学的な命名ですが、それだけ素材への向き合い方が真剣であることがわかります。
原材料はたった6種類です。グラニュー糖、レモン果汁、生姜、カルダモン、コリアンダーシード、バニラビーンズ。これだけです。何十種類ものスパイスを混ぜ合わせて複雑さを演出するのではなく、1つのポジションに1種の素材という考え方を徹底しています。使う素材に「なぜこれが必要か」という明確な意味があり、無駄なものは一切入っていません。つまり、引き算の美学が光る一本です。
製造はすべて野村さんによる手作業で、瓶の煮沸消毒からスパイスの下処理、ラベル貼りから梱包・出荷まで、一人で行っています。作り置きはせず、受注に応じて順次製造する形をとっているため、常に新鮮な状態で届くのが大きな特長です。
| 素材 | 役割・特徴 |
|---|---|
| カルダモン | 最初に広がる爽やかな香り。スパイスの女王とも呼ばれる |
| 生姜(和歌山県産) | 味わいの核。体を温める作用があり、風味の中心を担う |
| バニラビーンズ | 飲んだ後の甘やかな余韻と奥行きをプラス |
| コリアンダーシード | 素材同士の橋渡し役。香りをまとめ上げる縁の下の力持ち |
| レモン(和歌山県産・無農薬) | 丸みのある酸味で全体をすっきりと引き締める |
参考:草譯(くさわけ)の商品詳細・素材説明はこちら
草譯(くさわけ)公式通販サイト
「シロップ」という言葉から、砂糖がたっぷり入った甘いドリンクを想像する方も多いのではないでしょうか。それは誤解です。草譯のシロップは、ハーブとスパイスの香りを最大限に引き立てるための「補助的な甘さ」として、グラニュー糖が加えられているに過ぎません。甘みはほんのりと感じる程度で、後口にベタつきは残りません。甘さが主役ではないということです。
草譯の味わいには、飲む前・飲んだとき・飲んだ後という3つの異なるフェーズがあります。瓶を開けた瞬間にカルダモンの爽やかな香りがふわっと広がり、口に含むと生姜の温かみある味わいが中心に来ます。そして飲み終えたグラスの中には、バニラの甘やかな余韻が静かに残ります。この「香りの変化」こそが、草譯をお酒のような感覚で楽しめる理由のひとつです。
意外かもしれませんが、この体験はウイスキーやジンをストレートで味わうときの感覚に近いものがあります。家飲み好きな方なら、その意味がきっとわかるはずです。香りに着目したドリンク設計は、アルコールが入っていなくても「ゆっくり嗜む時間」を作り出すことができます。これは使えそうです。
製造過程でも香りへのこだわりは徹底されています。カルダモンなどは香りのないさやの部分を手作業で一つひとつ取り除き、香りの源である種だけを使用しています。ちょうど鞘ごと豆を使うのではなく、中の豆だけを選び出すような丁寧さです。こうした地道な下ごしらえが、雑味のないクリーンな香りの仕上がりを生んでいます。
草譯には、主婦の日常生活に嬉しい健康効果が期待できるスパイスが複数含まれています。ただし、これらはあくまでも伝統的な民間医学や一般的な研究に基づく参考情報であり、医薬品としての効能とは異なります。体への嬉しいサポートとして知っておくと損はありません。
まず、カルダモンは「スパイスの女王」とも呼ばれ、疲労回復・整腸作用・消化促進が期待できるとされています。また、口臭予防にも効果があるといわれており、食後の一杯としても適しています。同じショウガ科の生姜は、血行促進・体を温める・胃腸の働きを助ける・殺菌作用など、特に冷え性や胃腸の不調を感じやすい女性に向いているとされる成分を豊富に含んでいます。農林水産省の資料でも、生姜のジンゲロールという成分が血行促進を促し、体を温める働きがあることが紹介されています。
コリアンダーシードには腸内のガスや張りを抑える整腸作用があり、食後のもたれ感が気になる方にも向いています。バニラのあの甘い香りには、心を落ち着かせるリラックス効果があるとされており、就寝前の一杯にもぴったりです。生姜を就寝30分〜1時間前に摂ると、深部体温を一度上げてから下げることでスムーズな入眠をサポートするという研究報告もあります。寝つきが悪い、と感じたことがある方にはホットで飲む草譯がおすすめです。
さらに、「香りを嗅ぐ」行為そのものが自律神経に影響を与えるという研究も複数存在します。香気成分が嗅神経を通じて扁桃体や視床下部に届き、副交感神経を優位にする可能性があることが示唆されています。草譯は飲むだけでなく、開栓した瞬間の香りや、ホットで飲むときに立ち上る湯気からも、リラックスのきっかけをもらえる飲み物といえます。
参考:スパイスの健康効果について
クラシエ 漢方ふれあいライフ「スパイスを活用する健康法」
草譯はその日の気分や体調、シーンによって様々な楽しみ方ができる点が大きな魅力です。お酒を飲む方にも飲まない方にも対応できる汎用性の高さが、多くの支持を集めている理由のひとつでもあります。飲み方に正解はありません。
まず一番のおすすめは、よく冷やしたストレートで味わうことです。グラスに草譯だけを注ぎ、少しずつ口に含みながらカルダモンの立ち上がりからバニラの余韻までを追います。ウイスキーをストレートで飲む感覚に近く、香りの全体像を一番シンプルに楽しめます。
次に人気なのが炭酸割り(草譯ソーダ)です。草譯70mlに炭酸水35mlの割合が基本ですが、よく冷えていれば氷なしでもワイングラスで美しく楽しめます。食事中の一杯としても相性が良く、食中酒感覚で試してみてください。
ホット(お湯割り)は寒い季節や就寝前にぴったりです。草譯80mlにお水80mlを小鍋で弱火にかけ、湯気が立ち始めたら火を止めてお気に入りのカップに注ぎます。生姜とカルダモンの香りが部屋中に広がり、ホットカルダモンジンジャーのような温かみある一杯になります。これは冷え性の方に特に試してほしい飲み方です。
少し凝ったアレンジとして、ザクロジュース×炭酸水のモクテルが公式でも紹介されています。草譯40ml・ザクロジュース80ml・炭酸水40mlをグラスでよく混ぜるだけで、見た目も鮮やかなおしゃれなモクテルが完成します。お酒を飲まない友人へのおもてなしや、子どもと過ごすホームパーティーにも活躍しそうです。
お酒が飲める方は、冷凍庫で一晩寝かせたジンやウォッカをごく少量加えると、草譯がベースのカクテルとして楽しめます。草譯5:ジン1の割合でフォレストジンと合わせると、大自然を思わせる香りが生まれるとの評判もあります。ソーダ割りのベースとして使えば割合の調整だけで好みの濃さに仕上がります。割り方の目安は1:1を基本に確認してみてください。
参考:草譯の飲み方・レシピ詳細
家飲み歓楽街「草譯・陽 ボタニカルノンアルコールの可能性」
草譯はミシュラン2つ星、かつ「世界のベストレストラン50」に毎年ランクインするようなレストランでも採用実績があります。これは、飲食のプロが認める品質の証ともいえます。ただし、高級感があるからといって「飲みにくい難しいドリンク」ではありません。むしろ、日常の疲れを感じた夕方に、家事が一段落したあとの夜に、こっそり自分だけのリラックスタイムを作るためにも十分すぎる一本です。
価格は720mlが約3,500円〜4,158円(購入店舗により異なる)、ミニボトル200mlが2,268円前後です。200mlのミニボトルはちょうどはがき2〜3枚分ほどの高さで手のひらサイズ。初めて試すには最適な量ですし、ちょっとした手土産や誕生日プレゼントにもぴったりのサイズ感です。ギフトとしては、オリジナルボックス入りの720mlが5,670円で公式サイトから購入できます。「何を贈ればいいかわからない」という場面での選択肢として十分です。
主婦ならではの視点でいうと、草譯の最大の魅力は「自分のための時間を演出してくれる」点です。毎日家族のために食事を作り、家事をこなす忙しい日常の中で、お酒を飲まなくてもゆっくりと香りを味わいながら「今日もよく頑張った」と感じられる一杯を持てることは、実はとても価値があります。翌日も仕事や育児があるから深酒はできない、でも気持ちを切り替えたい。そういうときに草譯は静かに寄り添ってくれます。
賞味期限は製造から6ヶ月で、添加物不使用のため発送から3週間程度で届くものもあります。開封後は冷蔵庫で保管し、早めに飲み切ることが推奨されています。素材を擦り潰して使用しているため、瓶の底に黒や茶の粒が沈殿することがありますが、これは種子由来のものでまったく品質上の問題はありません。飲む前によく振るだけで問題なく楽しめます。品質に問題ありません。
なお、草譯はふるさと納税の対象にもなっており、長野県松本市の返礼品として取り扱われています。節税しながら上質なボタニカルドリンクを手に入れるという方法も、知っておくと得です。公式サイト(kusawake.jp)のほか、「わざわざ」「キナリノモール」「ほぼ日ストア」など複数のオンラインショップでも購入可能です。
参考:草譯のギフト・購入ページ
草譯(くさわけ)オリジナルギフトボックス 公式ページ