地ビール・クラフトビールの違いを知ると旅行のお土産選びが変わる話

地ビールとクラフトビールって実は同じもの?違いを知らないと旅先で損するかもしれません。歴史や種類、上手な選び方まで詳しく解説します。あなたは本当の違いを知っていますか?

地ビール・クラフトビールの違いを正しく知ると選び方が変わる

「地ビールとクラフトビールは別物だと思って損していた」という人が、実は9割以上います。


この記事でわかること3つ
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地ビールとクラフトビールはほぼ同じもの

どちらも小規模醸造所がつくるこだわりビール。名前が違うだけで中身の定義はほぼ一緒です。

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1994年の法改正が地ビールを生んだ

最低製造量が2,000klから60klに緩和されたことで、全国に小さな醸造所が誕生しました。

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違いを知るとお土産・ギフト選びが上手くなる

地域限定の地ビールや種類豊富なクラフトビールの選び方を知れば、贈り物も晩酌もワンランク上になります。


地ビールとクラフトビールの違いは「名前の歴史」にある


地ビールとクラフトビール、この2つの言葉を聞いて「何が違うの?」と感じる方は多いはずです。結論から言うと、ほとんど同じものを指しています。


どちらも「小規模な醸造所でつくるこだわりのビール」という意味を持っています。ただし、なぜ2つの名前があるのかを知ると、お土産選びやビール選びがぐっとたのしくなります。


日本で「地ビール」という言葉が生まれたのは、1994年4月の酒税法改正がきっかけです。それまでビールを製造するには、年間2,000キロリットル以上つくれる設備が必要でした。大瓶換算で約300万本分という規模です。一般家庭のお風呂1杯が約200リットルですから、2,000キロリットルとは1万杯分のお風呂と同じ量。これでは大手メーカーにしかビールはつくれません。


ところがこの法改正で最低製造量が60キロリットルへと一気に引き下げられました。約33分の1になったわけです。この規制緩和により、全国各地に小さな醸造所が次々と誕生し、「地元でつくられたビール=地ビール」として人々に親しまれるようになりました。


地ビールは誕生当初、その地域のお土産や観光品としての色合いが強いものでした。一方で品質のばらつきもあり、「地ビール=おいしくない」というイメージが定着した時期もあったのです。それが2000年代にアメリカでクラフトビール(手工芸ビール)ブームが起こり、日本の醸造所もそのムーブメントに乗る形で「クラフトビール」という呼び名が定着しました。2011年には「クラフトビールマーケット」というレストランがオープンし、2012年に料理雑誌「料理通信」がクラフトビール特集を組んだことで一般にも広く浸透したと言われています。


つまり「地ビール」は日本生まれの呼び方、「クラフトビール」は世界共通の呼び方です。おいしくなかった時代の地ビールのイメージを払拭するために、クラフトビールという言葉が使われるようになったという背景があります。


参考:地ビール・クラフトビールの歴史と定義(全国地ビール醸造者協議会)
「クラフトビール」(地ビール)とは|全国地ビール醸造者協議会


地ビールとクラフトビールの定義の違いを表で整理する

「ほぼ同じ」とはいえ、細かく見ると微妙な違いがあります。この違いを知っておくと、旅行先でのビール選びや贈り物の場面で役立ちます。


まず「地ビール」は、特定の地域に根ざしたビールを指すことが多い言葉です。地元産の原材料を使い、パッケージにもその土地のデザインや名前が入っているものが典型例です。たとえば北海道・網走ビールの「流氷DRAFT」は、オホーツク海の流氷を仕込み水に使い、ビールの色がそのまま青くなるという個性的な1本です。愛媛の「道後エール」は地元のオレンジやブルーベリーを原料に使っています。こうした「その土地でしか生まれない味」というのが地ビールの本質です。


一方「クラフトビール」は地域性にとらわれない小規模醸造のビール全般を指します。アメリカのブルワーズ・アソシエーション(Brewers Association)が定めた定義では、「独立している」「小規模である」「伝統的な製法をとっている」という3つの条件を満たすものがクラフトビールとされています。


































項目 地ビール クラフトビール
製造規模 小規模 小規模(一部大手も)
地域性 あり(地域限定が多い) 必須ではない
販売場所 現地・お土産店が中心 スーパー・通販でも入手可
呼び名の由来 地酒の概念から(日本独自) アメリカ発祥の呼び方
価格帯 500円〜(1本) 300〜800円(1本)


大手メーカーが「クラフトビール風」の商品を出すようになったことで、一部では「大手のは本当のクラフトビールではない」という議論も起きています。それを区別するために「クラフティビール」という言葉を使う人もいます。ただし、一般的な消費者がそこまで細かく区別する必要はありません。


つまり「旅先で見つけた地域名が入ったビール=地ビール」「スーパーや通販で売っている小規模醸造のビール=クラフトビール」と覚えておけばOKです。


クラフトビール・地ビールの種類とスタイルの基本を知る

地ビールやクラフトビールを選ぶとき、「種類が多すぎてどれを買えばいい?」と迷うことはないでしょうか。ここでは大きく2つの発酵スタイルを知っておくだけで、迷いがかなり減ります。


ビールは発酵方法によって大きく「ラガー」と「エール」の2種類に分かれます。


まず「ラガー」は低温でゆっくり発酵させる「下面発酵」ビールです。キリンやアサヒなど日本の大手メーカーのビールはほとんどがラガー系のピルスナーで、スッキリした飲み口とのどごしの良さが特徴です。普段飲み慣れたビールの味に近いのがラガーです。


次に「エール」は常温に近い温度で発酵させる「上面発酵」ビールです。フルーティな香りや複雑な味わいが楽しめるのが特徴で、クラフトビールの多くはこのエール系です。さらにエールの中にも多くのスタイルがあります。


- ペールエール:柑橘系の香りとほどよい苦みが特徴。クラフトビール入門に最適で、「よなよなエール」が国内で最も有名な銘柄のひとつです
- IPA(インディア・ペールエール):ホップを大量に使ったガツンとした苦みが特徴。ビール好きに人気のスタイルです
- ヴァイツェン:小麦を使ったビールで、バナナのような甘い香りが漂います。苦みが少ないため、ビールが苦手な方にも飲みやすいスタイルです
- スタウト:黒ビールの代表格。ロースト麦芽を使うことで深いコクとほのかな苦みがあります
- フルーツビール:製造工程でフルーツや果汁を加えたビールです。甘みと香りがあって非常に飲みやすく、ビール初心者の方にも人気があります


フルーツビールは特に女性に人気があります。いちご・ゆず・みかん・ブルーベリーなど、地ビールでは地元の果物を使ったものが多く、旅行先のお土産としても見映えがします。


これは使えそうです。スタイルを覚えておくだけで、お土産選びが格段にラクになります。


参考:ビールのスタイルと選び方の基礎知識(ヤッホーブルーイング)
初心者でもわかる!ビールの種類(ビアスタイル)をビールメーカーが解説|よなよなエール


地ビールを旅行先のお土産・ギフトに選ぶコツ

旅行先で地ビールを買おうと思ったとき、「どれを選んだらいいかわからない」という経験をしたことがある方は多いはずです。実は選び方には、いくつか押さえておくべきポイントがあります。


まず、旅先で見つけた地ビールの多くは「地域限定品」であることを理解しておきましょう。地ビールは生産量が少なく、現地のお土産店や醸造所直売所でしか買えないものが数多くあります。「帰ってから通販で買おう」と思っても、同じものが手に入らないケースも珍しくありません。現地で見かけたら、その場で購入してしまうのが正解です。


贈る相手に合わせた選び方のポイントをまとめます。


- 🍺 ビール好きの夫・パパへ:IPA系の苦みが効いたもの、またはスタウト(黒ビール)がおすすめです。「地元〇〇産ホップ使用」など素材へのこだわりが書かれているものを選ぶと喜ばれます
- 🍊 ビールが苦手な方へ:フルーツビールやヴァイツェン系を選ぶと飲みやすく、プレゼントとして渡しやすいです
- 🎁 ギフト・手土産にしたいとき:パッケージデザインが美しいもの、詰め合わせセット、またはその土地の名産品を使ったビールを選ぶと見栄えがします


価格帯については、一般的なビール(350ml缶で約200〜250円)に比べ、クラフトビール・地ビールは1本300〜800円程度が相場です。飲食店で飲む場合は1杯500〜800円ほどになることも多く、少し贅沢感があります。ただしその分、味わいの個性と多様性は段違いです。


知らないと損する情報があります。2026年10月には酒税法の改正でビール・発泡酒・新ジャンルの税率が統一される予定で(1キロリットルあたり155,000円)、これによってクラフトビールの価格も今後変動する可能性があります。旅行先でよく見かける地ビールのセットを「今のうちに」という気持ちで選んでみるのも悪くありません。


ギフトに使えるクラフトビールの詰め合わせを探す場合、楽天やAmazonで「クラフトビール 飲み比べセット」と検索すると、全国各地の醸造所の詰め合わせが1,500円〜5,000円前後で見つかります。予算別に選べるので、お中元やお歳暮にも使いやすいです。


参考:クラフトビールのギフト選び(婦人画報のお取り寄せ)
おすすめクラフトビール&地ビール厳選20|婦人画報


クラフトビール醸造所が今900か所超という主婦でも知っておきたい意外な事実

「地ビールは旅行先にしかない」「クラフトビールは特別な店でしか飲めない」そう思っていませんか。実はその認識はもう古いかもしれません。


日本のクラフトビール醸造所は、2019年に約400か所だったものが2025年には927か所を超えたと報告されています(2025年8月時点)。約6年間でほぼ倍増している計算です。これはコンビニエンスストアが全国に約5万6,000店舗あることを考えると、その規模がよくわかります。地方の市町村単位でも、少なくとも1か所の醸造所が近くにある可能性がぐっと高まっています。


醸造所が増えたことで、近所のスーパーやコンビニでも「地域のクラフトビール」が買えるようになってきました。以前は「そのお店に行かないと買えなかった」ビールが、通販でも手軽に注文できるようになっています。


また、クラフトビール市場の規模は約360億円(2024年実績)で、年平均8〜12%の成長が見込まれています。これは日本の全ビール市場の中ではまだ1〜2%のシェアに過ぎませんが、市場全体が縮小するなかでクラフトビールだけが成長を続けているのは注目に値します。


醸造所が増えたことで、クラフトビールのバリエーションも一気に広がっています。「ゆず」「わさび」「日本酒酵母」「桜」など、日本らしい素材を使った個性的なビールが次々と登場しています。これらは地域の食文化を反映した、まさに「現代の地ビール」と言えるでしょう。


クラフトビールに初めて挑戦したい方には、まずスーパーで手に入る「よなよなエール」(税込350ml缶で約280〜320円)をおすすめします。ヤッホーブルーイングが製造するペールエールで、柑橘系の爽やかな香りとほどよい苦みが飲みやすく、クラフトビール入門として定評があります。まずここから始めると、地ビール・クラフトビールの世界がぐっと身近になります。


参考:日本のクラフトビール市場データ(2026年3月更新)
【2026年3月更新】日本クラフトビール市場ニュース|RihoBeer




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