園芸店で買ったビオラをそのまま食べると、健康被害が出ることがあります。
冬はエディブルフラワーの種類が減ると思われがちですが、実は冬こそ旬を迎える品種がいくつかあります。春や夏とは違う静かな美しさを持つ花たちが、食卓を彩ってくれる季節です。
冬から春にかけて楽しめる主なエディブルフラワーは次のとおりです。
| 花の名前 | 収穫・旬の時期 | 味・食感の特徴 |
|---|---|---|
| 🌸 ビオラ | 11月〜5月 | あっさり淡白、くせなし、黄色は甘みが強い |
| 🌷 パンジー | 11月〜5月 | ビオラとほぼ同じ、サクサクした食感 |
| ⚪ ノースポール(クリサンセマム) | 12月〜5月 | 春菊に似たほろ苦さ、白花は甘い香り |
| 💜 プリムラ | 11月〜5月 | ほのかな甘みと苦み、くせが少ない |
| 💛 サイネリア | 12月〜5月 | 飾り用として活用、色が鮮やか |
| 🌿 ストック | 10月〜3月 | ほのかに甘くスパイシーな香り |
| 🟡 キンギョソウ(スナップドラゴン) | 10〜11月・4〜7月 | 甘さのあとに苦みが来る |
なかでも特に家庭で育てやすいのは、ビオラ・パンジー・ノースポールの3種類です。11〜12月に苗を植えれば、翌年5〜6月まで長く楽しむことができます。寒さに強いという性質があるため、ベランダのプランターでも十分に育てられます。
ビオラとパンジーの違いも気になる方が多いですが、実は植物分類上はほぼ同じ仲間です。花が5cm以上のものがパンジー、それより小さいものをビオラと呼ぶのが一般的な区分です。料理やスイーツのデコレーションには、小ぶりで扱いやすいビオラが重宝されます。
ノースポールはキク科フランスギク属で、別名「クリサンセマム」や「寒白菊」とも呼ばれます。白い小花が清楚でサラダのトッピングに向いており、春菊に似た風味があるため和食にも合わせやすいのが特長です。
つまり、冬も選べる種類はしっかりあります。
エディブルフラワー専門店HanaLabo:花の種類・味・収穫時期を網羅した基礎知識ページ
ホームセンターや園芸店で売られている花苗は、見た目はエディブルフラワーとまったく同じに見えます。ところが、観賞用の苗には農薬や鮮度保持のための薬剤が使われていることがほとんどです。購入時に咲いている花をそのまま食べるのはNGです。
農薬には大きく分けて2種類あります。葉や花に直接振りかけるタイプと、根から吸収させるタイプ(浸透移行性農薬)です。後者は植物の体内に薬剤が入り込んでいるため、水で洗っても取り除くことができません。これが「見た目がまったく同じなのに食べられない」理由です。
では、観賞用の苗をエディブルフラワーとして活用することはできないのでしょうか。
実はできます。ただし、正しい手順が必要です。購入後すぐにすべての花を摘み取り、その後2〜3週間程度、無農薬で育ててから咲いた新しい花を収穫するという方法です。根から吸収された農薬は、植物の成長とともに体内で徐々に分解されていきます。
それでも「どうしても心配」という場合は、無農薬・有機栽培で育てられた食用認定のエディブルフラワー専用苗か、通販で届く食用花を購入するのが最も安全な方法です。農林水産省のガイドラインに基づいて栽培された花であれば、安心して食卓に使えます。
注意しなければならない花も覚えておきましょう。スイセン・クリスマスローズ・アジサイ・キキョウ・彼岸花などは毒性があり、食べると体調不良を引き起こす危険があります。「きれいだから食べてみよう」という行動だけは、絶対に避けてください。
安全に食べることが前提です。
EDIBLE GARDEN:化学農薬不使用の理由とエディブルフラワーの安全管理について解説
冬のエディブルフラワー栽培において最も育てやすいのはビオラ・パンジー・ノースポールの3種類です。いずれもホームセンターや園芸店で11〜12月ごろから苗が並びはじめるため、入手しやすいのが大きなメリットです。
プランター栽培の手順は以下のとおりです。
植え付けの際に、観賞用の苗と同じプランターに混植しないことが鉄則です。これは意外と見落とされがちなポイントです。
日あたりに関しては、ビオラもノースポールも日当たりが良い場所を好みます。南向きのベランダや窓際が最適ですが、1日に4〜5時間以上の日照があれば十分に育ちます。なお、4月ごろに株が込み合ってきたら、茎葉を半分程度まで思いきってカットする「切り戻し」を行うと、5〜6月まで花を楽しめます。
バーク堆肥を地表面に敷き詰めると、保温・保湿効果で成長が安定するというのも、初心者にぜひ覚えておいてほしい知識です。
これが基本です。
アルス株式会社:冬のエディブルフラワー育て方(ビオラ・ノースポール)をプロが写真付きで解説
冬のエディブルフラワーは見た目の美しさだけでなく、栄養面でも注目すべき実力を持っています。特にビオラの栄養価には驚かされます。
ビオラのビタミンA含有量はトマトの約4倍で、ポリフェノール含有量はアサイーや赤ワインの約3倍以上ということが研究で明らかにされています。ポリフェノールは抗酸化作用を持ち、細胞の老化を防いだり動脈硬化などの生活習慣病を予防したりする効果が期待されています。「花を食べる」という行為が、実は健康への近道でもある、ということですね。
料理への活用方法も幅広いです。たとえば以下のような使い方が人気です。
ノースポールは春菊に似た風味があるため、和風スープや鍋料理の仕上げに浮かべるのもおすすめです。火を通しすぎると風味が飛ぶので、食べる直前に乗せるのが正解です。
これは使えそうです。
施設園芸.com:エディブルフラワーの栄養価・食べ方・種類ごとの特徴を詳しく解説
「育てる場所がない」「すぐに使いたい」という場面では、購入という選択肢が便利です。ただし、どこで買うかによって品質と安全性に大きな差があります。
スーパーでのエディブルフラワーの取り扱いは、成城石井など一部のこだわり系スーパーに限られています。冬は特に品揃えが少なくなる時期でもあるため、店頭で見つからないことが多いです。確実に手に入れたい場合は、通販が現実的な選択肢です。
おもな購入先の特徴を整理すると次のとおりです。
生花のエディブルフラワーの保存期間は発送から3〜7日程度が目安です。乾燥しないようにラップや湿らせたキッチンペーパーで包み、冷蔵庫の野菜室に保存します。流水ではなく、ボウルに水を張ってそっと押し洗いする方法が、花の形を崩さないポイントです。
使うタイミングに合わせて手に入れる方法を選ぶのが大切です。頻繁に使いたい場合はプランター育てが一番コスパが高く、ビオラの苗1株(100〜200円程度)から何週間も収穫を楽しめます。
コスパを考えると、育てるのが断然お得です。
エディブルフラワーはどこで買えるか?成城石井・業務スーパー・通販の違いを比較解説