届いたメロンをすぐ冷蔵庫に入れると、糖度が上がらず味が半分以下になります。
「富良野メロンは夏に食べるもの」と思っている方は多いかもしれませんが、実際には5月中旬から10月中旬まで、実に5ヶ月以上にわたって出荷が続きます。これはJAふらのが公式に発表している出荷カレンダーにも明記されており、気温に敏感なメロンの特性を活かし、時期に合わせた品種を選んで栽培しているためです。
富良野メロンは「富良野産のメロン」を指すブランド名であり、品種名ではありません。つまり、複数の品種が「富良野メロン」としてリレー出荷されているのです。主な品種と出荷時期は以下のとおりです。
| 品種名 | 出荷時期の目安 | 特徴 |
|---|---|---|
| ルピアレッド | 6月中旬〜7月中旬 | 糖度15度前後・濃厚な香りとジューシーな赤肉 |
| ティアラ | 6月下旬〜7月中旬 | とろけるようなやわらかい食感・芳醇な甘さ |
| R113U | 7月上旬〜9月上旬 | 暑さに強く実崩れしにくい・猛暑でも糖度が安定 |
| R113 | 8月中旬〜10月 | 秋に入ると糖度が高くなり、晩夏〜秋向け |
| レノン | 5月中旬〜6月 | 最も早い品種・シーズン幕開けを担う |
「8月がピーク」というイメージが強い富良野メロンですが、6月から食べられる品種もあります。9月・10月の秋口に出回るR113は、朝晩の気温が下がることで糖度がぐっと上がり、夏よりも甘くなるケースもあります。これは意外ですね。旬の幅が広いため、産直通販やふるさと納税の受付を早めにチェックしておくことが、よいメロンを手に入れる第一歩です。
JAふらのの公式サイトには出荷カレンダーと品種情報が掲載されており、産地の情報を直接確認できます。
JAふらの公式サイト「メロン特産物ページ」- 出荷カレンダーと品種情報を確認できます
富良野メロンが甘くなる理由は、富良野盆地の気候にあります。昼は太陽を浴びて光合成で糖をたっぷり蓄え、夜は気温が下がることで呼吸による糖の消耗が抑えられます。その結果、糖がメロンの果肉にぎゅっと閉じ込められるのです。
富良野メロンは出荷基準として糖度13度以上が最低ラインとされており、等級によって以下のように分類されます。
糖度16度というのは、砂糖水に例えると濃いめのスポーツドリンクよりさらに甘い濃度です。ちなみに一般的なスイカの糖度は10〜12度程度ですから、富良野メロンの特選品がいかに甘いかがわかります。
赤肉系品種のルピアレッドやティアラは、収穫時の糖度が最低でも15度前後。さらに追熟を経ることで17度近くまで上がることもあります。糖度だけを比べると、夕張メロン(糖度11〜12度程度)よりも富良野メロンのほうが数字の上では高いことが多いのです。
また、赤肉系の富良野メロンには、緑黄色野菜に匹敵するほどの βカロテンが含まれています。青肉メロンと比べると約25〜30倍もの量で、これが果肉をオレンジ色に染めている色素です。βカロテンは体内でビタミンAに変換され、皮膚や粘膜の健康維持、抗酸化作用、アンチエイジング効果が期待されます。旬の時期においしいものを食べるだけで、栄養面のメリットも得られます。
産直やふるさと納税で届いたメロンは、収穫したてのため硬く、まだ甘さが出ていないことがほとんどです。届いてすぐに食べても「甘くない」と感じるのは、追熟が足りていないからです。
食べ頃の目安は「収穫から10日前後」が基本です。具体的には次の3つのサインを確認してください。
ただし、富良野メロン(ふらのメロン)は品種の特性上、夕張メロンのような強い甘い香りが出にくい傾向があります。「香りがしないから食べ頃ではない」と判断してしまうと、食べ時を逃す可能性があるので注意が必要です。香りが控えめでも品質には問題ありません。つるの枯れ具合とおしりの弾力を最優先のチェックポイントにしてください。
食感の好みによって食べごろタイミングを調節することも可能です。
食べる2〜3時間前に冷蔵庫で冷やし、食べる直前に常温に30分ほど戻すと、甘みと香りのバランスが最もよく感じられます。冷えすぎると甘みが感じにくくなるため、この手順が重要です。
合同会社中山農園「ふらのメロンの食べ頃の見分け方」- つるとおしりのチェックポイントを写真付きで解説
届いたメロンをすぐ冷蔵庫に入れてしまう方が非常に多いのですが、これは大きな失敗につながります。追熟が完了していないうちに冷蔵庫へ入れてしまうと、低温によって追熟が止まり、それ以上甘くなりません。さらに低温障害が起きると、果肉が傷みやすくなったり、発酵が早まる原因にもなります。
状態によって正しい保存先を使い分けるのが原則です。
「すぐには食べられないけど、食べ頃のタイミングで食べたい」という場合は、少し追熟が進んだ段階(収穫後5日目頃)で冷蔵庫に入れることで、食べ頃を意図的に遅らせることができます。冷蔵庫に入れるとそこからさらに10日ほど追熟にかかるため、食べる日程に合わせた調節が可能です。保管温度の管理が大切です。
カットしたメロンが余った場合は、一口大に切って冷凍保存もできます。食べる際はシャーベット状のまま食べると、自然の甘さを活かした冷たいデザートになります。お子さまのおやつにもぴったりです。
ふるさとチョイス「中富良野産メロンのトリセツ」- 追熟期間中の保存上の注意点と保存期間の目安を解説
旬の時期においしい富良野メロンを確実に手に入れるには、事前のリサーチと早めの予約が欠かせません。人気の産直農家やふるさと納税の返礼品は、シーズン前から申し込みが始まり、人気のものは6月ごろには枠が埋まってしまうことがあります。
購入方法を大きく分けると以下の3つです。
ふるさと納税では夏の繁忙期(7〜8月)に注文が集中すると発送まで数週間かかることがあります。「お盆前に食べたい」「お中元に間に合わせたい」といった希望がある場合は、6月中には申し込みを完了しておくと安心です。発送スケジュールを余裕を持って確認するのが鉄則です。
また、富良野メロンは日持ちが常温で1週間〜10日程度あるため、贈答品としても重宝されます。夕張メロンに比べて果肉がしっかりしており、輸送に強いという特性が、遠方へのギフトに向いている理由です。贈る側にとっても、管理しやすいのは大きなメリットですね。
冨田メロン園「よくあるご質問」- 富良野メロンの出荷時期と早い時期の価格について農家目線の説明あり