肉汁なしでも、バターとコンソメだけで本格グレービーソースが10分で完成します。
「グレービーソース」という名前を聞いて、「なんとなく知ってるけど、実はよくわからない」という方は多いのではないでしょうか。ロコモコ丼を食べたことがある方なら、実はすでに口にしたことがあるかもしれません。
グレービーソースの「グレービー(gravy)」とは、英語で「肉汁」を意味する言葉です。つまりグレービーソースとは、肉を焼いたり、ローストしたりした際にフライパンや鍋の底に残る肉汁(ドリッピング)をベースに作るソースのことを指します。歴史的には中世ヨーロッパに遡り、フランス料理やイギリス料理の中で「肉汁を無駄にしない知恵」として発展してきました。フランス語では「ジュ(jus)」と呼ばれる技法に相当します。
現代では、アメリカやイギリスの家庭料理において、ローストビーフ・ターキー・マッシュポテトに添える定番ソースとして定着しています。特にアメリカでは、感謝祭のターキー料理に欠かせない存在です。日本では、ロコモコ丼のソースとして広く浸透しており、ハワイのソウルフードという形で多くの家庭に届いています。
基本的な材料はシンプルで、肉汁・バター・小麦粉・水・コンソメというものばかりです。これだけ知ればOKです。複雑そうなイメージとは裏腹に、10分前後で完成する手軽なソースなのが特徴のひとつ。「洋食は難しい」と思っていた方にとっても、グレービーソースはとても取り組みやすいソースです。
【ビジプリ飲食用語辞典】グレービーソースの歴史・語源・飲食業界での使われ方を詳しく解説
グレービーソースを初めて食べた方がよく言うのが、「デミグラスに似てるけど、なんか違う」という感想です。そこで、まず味の特徴からていねいに整理していきましょう。
グレービーソースの味の特徴は、「肉の旨味がダイレクトに感じられる、さらりとしたコク」です。甘すぎず、塩気が程よく効いていて、素材の風味をそのまま活かした味わいです。とろみはありますが、缶詰のデミグラスソースほど重たくはなく、主役であるお肉や付け合わせを引き立てる脇役に徹した印象があります。温かいうちに食べると、肉汁のジューシーさをより感じられます。
一方のデミグラスソースは、牛の骨や野菜・ハーブを長時間かけて煮込み、フォン(だし)から作る本格的なソースです。重みのある濃厚な味わいが特徴で、ハヤシライスやビーフシチューにも使われます。製造に数時間〜数日かかることもあり、家庭での再現難易度はかなり高めです。
対してグレービーソースは、デミグラスに比べるとさらりとした軽さがあります。
| 比較ポイント | グレービーソース | デミグラスソース |
|---|---|---|
| ベース | 肉汁(ドリッピング) | 牛骨・野菜のフォン |
| とろみ | 軽め・さらっとしている | 濃厚でとろりとしている |
| 調理時間 | 約10〜15分 | 数時間〜数日 |
| 味の印象 | 素材の旨味・あっさり | 重厚・濃厚 |
| 主な用途 | ローストビーフ・ロコモコ・ステーキ | ハヤシライス・シチュー |
どちらもコクがあって茶色いソースという共通点はありますが、味の方向性はまったく別物です。この違いが基本です。グレービーソースは「肉を焼くついでに作れるソース」、デミグラスは「手間暇をかけて仕込む高級感のあるソース」と理解しておくと、使い分けがしやすくなります。
【フードマニア】グレービーソースとデミグラスソースの違いをわかりやすく解説
「グレービーソースって、肉汁がないと作れないんじゃないの?」と思っている方も多いはずです。実は、肉汁がなくても十分においしいグレービーソースは作れます。これは使えそうです。
🍳 肉汁ありで作る【基本のグレービーソース】(2〜3人分)
作り方:
🧈 肉汁なしで作る【簡単グレービーソース】(2〜3人分)
作り方:
ポイントは、薄力粉を加えたあとに「弱火でしっかり粉に火を通す」ことです。ここで焦らず丁寧に混ぜると、粉っぽさのない滑らかなソースに仕上がります。肉汁なし版は、ウスターソースの代わりに赤ワイン(小さじ1)やバルサミコ酢(小さじ1)を加えると、より本格的な風味になります。
NHK「きょうの料理」でも料理研究家・脇雅世先生が、フライパンひとつで作れる簡単グレービーソースのレシピを紹介しており、「肉のうまみを味わい尽くす」手法として家庭向けに提案されています。
【NHK きょうの料理】脇 雅世先生による「簡単グレービーソース」公式レシピ
グレービーソースといえばロコモコ丼のイメージが強いですが、実はさまざまな料理に活用できます。知っておくと、いつもの食卓がぐっとワンランクアップします。
🍽️ グレービーソースの定番の使い方
また、あまり知られていない活用法として、「スープの隠し味」があります。グレービーソースを大さじ1〜2ほどコンソメスープや野菜スープに加えると、コクと深みが増します。薄味になりがちなスープの仕上げに使うと、満足感がアップします。
市販品を使えば、さらに手軽に本格的な味を再現できます。ユウキ食品の「MCグレイビーソース(150g・希望小売価格280円・税込302円)」は、香味野菜と牛脂のまろやかな旨味に赤ワインのコクが加わった商品で、スーパーやカルディなどで購入可能です。賞味期間が1年あるので、ストック食材としても優秀です。
【ユウキ食品公式】MCグレイビーソース 150g|原材料・栄養成分・アレルギー情報の詳細はこちら
グレービーソースは作り置きができるソースです。これはあまり知られていない使い方です。保存方法を正しく知っておくと、週末に一度作って平日の料理に活用できるので、忙しい主婦の強い味方になります。
🧊 保存の目安
| 保存方法 | 保存期間 |
|---|---|
| 冷蔵保存(密閉容器) | 3〜4日 |
| 冷凍保存(密閉容器またはジップ袋) | 約3ヶ月 |
冷凍する際は、製氷皿に小分けにして冷凍しておくと、使いたいときに必要な分だけ取り出せて便利です。1マス分がだいたい大さじ1〜2程度の量になるため、計量の手間も省けます。冷凍したグレービーは、電子レンジで加熱するか、小鍋に入れて弱火で温め直せばOKです。
コスト面でも、手作りグレービーは経済的です。市販品は302円(税込)で150gですが、手作りであればバター・薄力粉・コンソメ・水という家にある材料だけで約4〜6人分(300〜400ml程度)を作れます。材料費の合計は100〜150円程度が目安で、コストを半分以下に抑えられます。
また、自家製なら塩分量を自分で調整できるという健康面のメリットもあります。市販のグレービーソースは100gあたり食塩相当量が4.6gと高めになっているため(ユウキ食品のMCグレイビーソース参照)、塩分が気になる方・お子さんのいる家庭では自作のほうが安心です。食塩相当量に注意するなら自家製が基本です。
なお、グレービーソースには小麦・牛肉・大豆・りんごなどのアレルゲンが含まれる製品も多いため、アレルギーのある家族がいる場合は市販品の原材料表示を必ず確認してください。自作であれば使う材料を把握できるため、アレルゲン管理がしやすいという点でも優れています。
【Listonic】グレービーソースの栄養素・保存方法・健康効果・買い物のコツをまとめて解説