ゴロを洗うと旨みが9割以上流れ出て、ただの苦い煮汁になります。
イカのゴロ焼きで失敗する原因の大半は、ゴロの扱い方にあります。ゴロとはイカの肝臓と膵臓が一体になった内臓部位で、独特の旨みと濃厚な風味を持っています。この旨みこそがゴロ焼きの醍醐味ですが、同時に臭みの元にもなるため、扱い方ひとつで仕上がりが大きく変わります。
まず絶対にやってはいけないのが、ゴロを水で洗うことです。ゴロの旨み成分はアミノ酸やグルタミン酸で、水溶性のため水洗いすると9割以上流れ出てしまいます。残るのは苦みと臭みだけ、ということになりかねません。
臭みを抜く正しい方法は「塩ふり寝かせ法」です。ゴロをイカの胴体から取り出したら、キッチンペーパーの上に置き、全体に軽く塩をふって15〜20分そのまま置きます。塩の浸透圧で臭みの元となる余分な水分が自然に出てくるので、それをキッチンペーパーでそっと押さえるだけでOKです。
| 方法 | 臭み除去 | 旨み残存 | 推奨度 |
|---|---|---|---|
| 水洗い | △(臭みが残ることも) | ×(旨みが流出) | ❌ NG |
| 塩ふり寝かせ | ◎ | ◎ | ✅ 推奨 |
| 牛乳につける | ◎ | ○(やや薄まる) | ○ 可 |
なお、新鮮なイカを使う場合はゴロの臭みがほとんど出ません。スーパーで購入するなら「活け〆」や「当日水揚げ」と表記されたものを選ぶと失敗リスクが下がります。鮮度が落ちたイカのゴロは、塩ふり寝かせに加えて少量の酒(大さじ1程度)を絡めてから15分置く方法が効果的です。
塩ふり寝かせが基本です。
ゴロ焼きで多くの人が経験する失敗が「加熱中の破裂」です。フライパンでゴロを焼くと、内部の水分と空気が膨張し、ゴロの膜が一気に破れて肝が飛び散ることがあります。服や壁に飛んだゴロは色素が強く、洗っても落ちにくいため、かなり厄介です。
破裂を防ぐ方法はシンプルです。ゴロを焼く前に、竹串や包丁の先端で小さな穴を2〜3か所開けるか、表面に浅く切り込みを1本入れるだけで蒸気の逃げ道ができ、ほぼ確実に破裂を防げます。切り込みは深さ2〜3mm程度、ゴロの長さの半分ほどの長さで十分です。これだけで爆発リスクがほぼゼロになります。
切り込みを入れる場所はゴロの膨らんでいる面(丸い側)がベストです。膨らみが最も大きいため、そこに逃げ道を作ることで均一に蒸気が抜けます。
フライパンは必ずフタを用意してください。切り込みを入れていても、加熱初期に小さな飛び散りが起きることがあります。フタをすることで汚れの拡散を防げます。また、フッ素樹脂加工(テフロン)のフライパンを使うと、ゴロがくっついて崩れるトラブルも避けられます。
切り込みが条件です。
火加減の失敗はゴロ焼きを台無しにする最大の原因です。強火で焼くとゴロの外側だけが焦げて内部が生焼け、または急激な膨張で破裂します。弱火すぎると水分が出続けて蒸し焼き状態になり、香ばしさが出ません。正解は「中火で表面を固め、弱火でじっくり火を通す」二段階の火加減です。
具体的な手順は以下の通りです。
合計4分前後が目安です。ゴロの大きさによって前後しますが、500円玉大のゴロ(直径約2.5cm)であれば上記の時間でほぼ確実に火が通ります。500円玉より大きいゴロは弱火の時間を30秒〜1分延ばしてください。
焼き色の目安は「こんがりとした茶色」で、表面がうっすらと固まって少し縮んだ状態が理想です。竹串を刺してみて、透明な汁が出れば完成。赤みがかった汁が出る場合はもう少し加熱が必要です。
中火スタート、弱火仕上げが原則です。
ゴロ焼きのシンプルな味つけは「ゴロの塩気+醤油」で十分ですが、少し手を加えると驚くほど風味が増します。基本の黄金比率は「醤油:みりん:酒=1:1:1」で、ゴロ2〜3個に対してそれぞれ小さじ1ずつ(合計大さじ1)が目安です。みりんの糖分が香ばしい焼き色をつけ、酒がゴロ特有の磯臭さをさらに和らげます。
バター醤油アレンジも非常に人気があります。焼き上がり直前にバター5g(親指の第一関節ほどの大きさ)を加えて溶かし絡めるだけで、居酒屋風の濃厚な味わいになります。バターの脂肪がゴロの旨み成分を包み込み、コクが倍増します。これは使えそうです。
もう一つ試してほしいのが「塩辛風アレンジ」です。焼いたゴロを箸で崩し、そこにゴロを取り出したイカの胴体(短冊切り)を生のまま加えてさっと混ぜるだけで、即席の塩辛になります。ご飯との相性が抜群で、余ったゴロを無駄なく使い切れます。
| アレンジ名 | 追加食材 | 特徴 |
|---|---|---|
| シンプル醤油 | 醤油・みりん・酒(各小さじ1) | 素材の旨みを活かすベーシックな味 |
| バター醤油 | バター5g+醤油少量 | 居酒屋風・コク深い仕上がり |
| 塩辛風アレンジ | 生のイカの胴体(短冊切り) | 余ったゴロを無駄なく活用できる |
| 山椒風味 | 粉山椒ひとつまみ | 臭みをさらに抑えてさっぱり仕上がる |
黄金比率だけ覚えておけばOKです。
ゴロ焼きをおいしく作るために最も重要で、意外と見落とされているポイントが「食材の選び方と保存方法」です。多くの方がスーパーで丸のままのイカを買ってゴロを取り出して使いますが、実は「冷凍ゴロ」という選択肢が存在します。
北海道産のイカ漁師や水産加工業者が出荷する「スルメイカの肝(冷凍ゴロ)」は、産地で水揚げ直後に急速冷凍されたもので、鮮度の落ちたスーパーのイカのゴロよりも旨みが強く、臭みが少ないことが多いです。通販でも購入でき、1パック(約10〜15個入り)が400〜700円程度で販売されています。使いたい分だけ解凍できるため、作りたいときにすぐ使えて便利です。
解凍方法は冷蔵庫でのゆっくり解凍(8時間前後)が最適で、流水解凍や電子レンジは旨みが流出したり組織が崩れたりするためNGです。冷蔵庫解凍後は塩ふり寝かせ法で下処理を行えば、鮮魚のゴロとほぼ変わらない仕上がりになります。
また、自分でイカをさばいて残ったゴロは、ラップに包んでジッパー袋に入れて冷凍保存が可能です。保存期間の目安は約2〜3週間。ただし、購入日から2日以上経過したイカのゴロは冷凍しても品質が戻らないため、さばいた当日に冷凍するのが原則です。
冷凍ゴロ活用なら問題ありません。
イカのゴロ焼きに関する食材の鮮度や産地情報については、農林水産省が公開しているイカ漁獲量の統計データも参考になります。旬の時期(7〜9月)に漁獲量が最大になるスルメイカは、この時期に入手したものが最もゴロの状態が良いとされています。
参考:農林水産省 水産物流通統計(スルメイカ漁獲量データ)
https://www.maff.go.jp/j/tokei/kouhyou/kaiyou_gyosei/
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