稲庭うどんは「讃岐うどん」よりも茹で時間が8分以上短く、たった3分で仕上がります。
桃太郎電鉄(桃鉄)で「八大うどんを探せ!」イベントが発生するのは、55年目の4月です。このイベントは65年目の3月まで続く10年間のスタンプラリーで、日本全国8か所のうどんスタンプを集めるとまとまった臨時収入が得られます。
8つのうどんのうち、稲庭うどん(いなにわ)だけが特別な扱いになっています。それ以外の7か所(さぬき・水沢・桐生・氷見・名古屋・伊勢・五島)はすべて物件駅に止まれば入手できますが、稲庭うどんだけは「横手駅の1マス下のマイナス駅」に隠されています。つまり、スタンプカードには「いなにわ」と書かれているのに、地図上の「稲庭」という名の駅ではないので見つけにくいのです。
これは意外ですね。マイナス駅は通常避けたい場所ですが、このイベント時だけは積極的に踏みにいく価値があります。
場所は東北地方・秋田県エリアです。東北方面が目的地になったタイミングで、横手の南を通るルートを意識しておくと無駄なく回収できます。一番早くコンプリートした社長は目的地到着金の10倍、2位は5倍というかなり大きな報酬なので、見落とさないようにしましょう。
| うどん名 | 場所(桃鉄) | 地方 |
|---|---|---|
| 🍜 いなにわ(稲庭うどん) | 横手の1マス下のマイナス駅 | 東北・秋田県 |
| 🍜 水沢(水沢うどん) | 沼田(物件駅) | 関東・群馬県 |
| 🍜 桐生(ひもかわうどん) | 桐生(物件駅) | 関東・群馬県 |
| 🍜 氷見(氷見うどん) | 氷見(物件駅) | 中部・富山県 |
| 🍜 名古屋(味噌煮込みうどん) | 名古屋(物件駅) | 中部・愛知県 |
| 🍜 伊勢(伊勢うどん) | 伊勢(物件駅) | 近畿・三重県 |
| 🍜 さぬき(さぬきうどん) | さぬき(物件駅) | 四国・香川県 |
| 🍜 五島(五島うどん) | 五島(物件駅) | 九州・長崎県 |
桃鉄令和版では、秋田湯沢駅に「いなにわうどん屋」という物件が1件3億円・収益率10%で2軒存在しています。独占収益が2億2,200万円に達する駅なので、ゲーム上でも押さえておきたい場所です。
桃鉄の公式サイトでも実在の稲庭うどんが食べられる店舗(無限堂)が紹介されています。
「稲庭うどん」という名前の由来は、秋田県湯沢市の「稲庭地区」という地名そのものです。地名がそのまま料理名になっているので、覚えやすいですね。湯沢市は東北新幹線の新幹線駅がある大曲市よりも南に位置する、冬は雪深い山あいのエリアです。
この地域でうどん作りが始まったのは江戸時代初期と言われており、稲庭地区の小沢集落に住んでいた佐藤市兵衛という人物が地元産の小麦を使って干しうどんを作ったのが起源とされています。1665年(寛文5年)には初代稲庭吉左衛門がその製法を受け継ぎ改良したとされており、約350年の歴史を持つ伝統の麺です。東京ドーム5つ分の広さもないこじんまりとした稲庭地区が、全国区の名産品を生み出したというのはすごいことです。
当初、稲庭うどんは非常に希少な高級品として扱われていました。秋田藩の藩主に献上されるだけでなく、他藩への贈答品としても重宝され、明治時代には宮内省(現在の宮内庁)からも御買い上げになっています。製法は一子相伝として門外不出に守られており、一般に製法が公開されたのは1972年(昭和47年)のことです。つまり、昭和47年まで稲庭うどんは特定の家だけしか作れなかったということです。
現在は湯沢市周辺に多くの製麺所や直営レストランが立ち並び、観光客も気軽に本場の味を楽しめるようになっています。一方で「稲庭うどん」を名乗るには、秋田県内で伝統的な手延べ製法で作られていることなどの基準が必要とされており、品質が保証されています。
桃鉄でその名を知った後、実際に食べてみると「思ったうどんと違う!」と感じる人が多いです。これは稲庭うどんが、一般的なうどんのイメージとは大きく異なる特徴を持っているからです。
まず見た目からして違います。一般的なうどんや讃岐うどんは丸く太い麺ですが、稲庭うどんは平べったく細い形をしています。太さはそうめんよりは太く、ひやむぎよりも少し太いくらいで、うっすらと黄色みを帯びているのも特徴です。この黄色みは植物油を使わずでんぷんを打ち粉に使う製法から来ています。
作り方も根本的に異なります。讃岐うどんは生地を麺棒で薄く伸ばして包丁で切りますが、稲庭うどんは「手綯い(てない)」という工程を繰り返し、麺を引き延ばして作ります。この製法によって麺の内部に細かい気泡が含まれ、独特のなめらかさと強いコシが生まれます。細い麺なのに弾力があるというギャップが、食べた人を驚かせます。
主婦の方にとって特にうれしいのが茹で時間の短さです。讃岐うどんの生麺が8〜15分程度かかるのに対し、稲庭うどんの乾麺は約3〜4分で茹で上がります。忙しい日常の夕食や、子どものランチにサッと作れるのは大きなメリットです。乾麺のため常温で長期保存ができるのも家庭向きです。
農林水産省も稲庭うどんを「平らな細麺でしっかりしたコシとのどごしの良さが特徴」と紹介しています。
農林水産省「ニッポン麺探訪 第3回」日本全国の麺文化(農林水産省公式)
せっかく高品質な稲庭うどんをお取り寄せしても、茹で方を間違えると食感が台無しになります。茹ですぎが一番の失敗です。
まず大きな鍋にたっぷりのお湯(1人前90〜100gに対して1リットル以上)を沸騰させます。これが基本です。細い麺なのでお湯の量が少ないと温度が下がりすぎ、麺同士がくっついてしまいます。麺を入れたらほぐすように箸で軽くかき混ぜながら、約3〜4分茹でてください。
目安のサインがあります。白くにごっていた麺が、半透明に変わり始めたタイミングが食べ頃の直前です。麺を一本すくい出し、軽く冷水に当てて芯が消えかかっていれば完成です。ここから10秒オーバーするだけで食感が変わるので、素早い判断が重要です。
茹で上がったらすぐにザルに上げ、冷水(できれば氷水)でもみ洗いをします。麺の表面のぬめりをしっかり取ることが、ツヤツヤ輝く美しい仕上がりへの近道です。温かくして食べたい場合も、一度冷水で締めてから熱湯で軽く温め直すと、コシが保たれたままおいしく食べられます。
正しく茹でた稲庭うどんは、ツルツルとした喉ごしとしっかりしたコシが同時に味わえます。これは使えそうです。
桃鉄で稲庭うどんに興味を持ち、いざお取り寄せしようとすると、ブランドがたくさんあって迷ってしまいます。ここでは代表的なブランドの特徴と、主婦目線での選び方をまとめます。
【佐藤養助(さとうようすけ)】
万延元年(1860年)創業の名門中の名門です。「稲庭うどんといえばここ」という認知度の高さが際立ちます。二代目が稲庭家から一子相伝の技を特別に伝授されて創業した歴史を持ちます。明治20年には宮内省御買い上げにもなっており、贈答品として選んでも絶対に喜ばれます。麺の表面に微細な気泡が含まれており、あの独特のツルツル食感はここが元祖と言えます。
【無限堂(むげんどう)】
秋田市内に本店を構え、桃鉄公式サイトでも「いなにわうどん屋」として紹介されている実在のお店です。「比内地鶏の無限うどん」(1,280円)が看板メニューで、秋田の2大名産が融合した味わいが楽しめます。通販では比内地鶏つゆとのセット商品が充実しており、つゆ選びに迷わないのが初心者には安心です。
【寛文五年堂(かんぶんごねんどう)】
江戸時代の年号を冠する歴史あるブランドで、「手綯(てない)」工程へのこだわりが強く、麺の風味の豊かさで評価されています。茹で上がった時の透明感が非常に美しく、見た目でも楽しめます。贈り物として持参したときの見栄えが抜群です。
【切り落とし(かんざし)で節約する方法】
稲庭うどんは通常品と同じ品質で「切り落とし(かんざし)」という端材も販売されています。乾燥させるときに棒にかけていた曲がり部分で、見た目は不揃いですが味は正規品と変わりません。価格は正規品の半額以下になることもあり、自宅用として日常的に楽しむなら切り落としが断然おすすめです。
気になる価格帯ですが、正規品は200g(約2人前)で600〜1,200円程度が相場です。一食あたり300〜600円と考えると、外食のうどんと比べてもコスパは高く、家族分まとめ買いすると割安感があります。