一風堂が創業40周年を記念して開発した「高濃度BRIXラーメン」は、創業当時の特濃とんこつラーメンをブラッシュアップした渾身の一杯です。BRIXとはスープに溶け込んだ成分の濃さを表す単位で、この記念メニューは濃厚とんこつスープに鶏ガラを加え、さらに濃度ととろみをプラスしています。
参考)掲げるのは「未来の老舗」。創業40周年を迎えた「一風堂」河原…
専用のかえしと背脂を合わせることで、一口目からガツンと心を掴むような奥深くインパクトある味わいを実現しました。麺は赤丸やからか麺と同じ小麦が香る中細麺で、2種のチャーシュー(特製肩ロースチャーシューとバラチャーシュー)を贅沢にトッピングし、40周年ロゴ入りの海苔を添えた写真映えも抜群の構成になっています。
参考)「一風堂 40周年 創業祭」創業40周年記念ラーメン限定販売…
価格は税込1,100円で、全国の対象80店舗にて2025年10月16日から期間限定で販売され、各店舗杯数限定のため無くなり次第終了となります。創業者・河原成美氏は「ジャンキーでとんがったラーメンも出していきたい」とコメントしており、健康志向の時代でも濃厚派・ガッツリ派を満足させる商品開発への熱意を語っています。
参考)一風堂は10月16日で創業40周年!毎年恒例【創業祭】を開催…
「U400」は一風堂が40周年記念で打ち出す、もう一つの限定メニューです。このメニューは400kcal以下(アンダー400)という意味で、塩分やカロリーを極力抑えた「健康ラーメン」として開発されました。高濃度BRIXラーメンとは対照的に、健康志向の現代ニーズに応える一杯となっています。
参考)一風堂は10月16日で創業40周年「創業祭」開催!創業祭記念…
一風堂は今後、プラント系ラーメンをブラッシュアップしたり、健康ラーメンの開発を強化する方針を打ち出しています。「U400」は高濃度BRIXラーメンと同じく2025年10月16日より店舗・期間限定で販売開始され、全世界で1日約6万人が味わう一風堂ブランドの新たな可能性を示す商品です。
40周年を迎え、河原氏は「ラーメンは健康志向のなか、脂や塩分の高い食べ物として引き合いに出されることも多い」と認識しつつ、その観点からの開発も世界規模で取り組むべき課題と位置づけています。
一風堂公式アプリでは、40周年創業祭を記念した複数のキャンペーンを実施しています。2025年10月10日から19日まで「創業祭ガチャ」が開催され、アプリ会員向けの特別企画となっています。
特に注目すべきは10月16日の創業日当日で、一風堂公式アプリでポイント4倍デーが実施されます。一風堂のアプリには「バリカード」というランクアップ制度があり、ラーメン一杯ごとにスタンプが付与され、1年以内に10杯で「バリバリメンバー」、30杯で「バリスゴメンバー」、60杯で「プレミアムメンバー」へとランクアップします。
参考)一風堂公式アプリは、「バリカード」でランクアップごとにお得な…
プレミアムメンバーになると昇格翌日から1年間、メニューに記載のあるラーメンがいずれも一杯500円(+税)で楽しめるという驚きの特典があります。また誕生日にはプレミアムメンバーには好きなラーメン一杯無料クーポン、その他メンバーにはラーメン1杯550円クーポンが贈られます。
参考)一風堂のクーポン【2025年】
一風堂の創業日である10月16日は、国連が定めた「世界食料デー」でもあります。一風堂は毎年この日に合わせて社会貢献活動として「替玉募金」を実施しており、40周年の2025年は10月16日から18日までの3日間開催されます。
参考)【一風堂】10月16日は一風堂創業の日で創業イベント開催 -…
この期間中に店舗で注文された替玉(税込150円)と小玉(税込100円)の売上全額が、子ども食堂の活動資金として寄付されます。寄付先は認定NPO法人「全国こども食堂支援センター・むすびえ」などで、国内「一風堂」、「IPPUDO RAMEN EXPRESS」「RAMEN EXPRESS 博多一風堂」および「一風堂KAY」全店が対象となります。
参考)一風堂「創業祭(10/16~22)」替玉募金・ポイント2倍・…
無料替玉クーポンを使用した注文は対象外で、支払いが発生したもののみが寄付の対象となります。河原成美氏はコロナ禍からの5年間を「立ち直るために本当に苦労してきた」と振り返り、苦境を乗り越えた今のタイミングで40周年を迎えられることに大きな意義を感じていると語っています。
40周年創業祭のもう一つの目玉企画として、10月16日から31日まで「40周年ありがとう丼プレゼントキャンペーン」が実施されます。このキャンペーンでは、一風堂オリジナルデザインの丼が当たる抽選企画が行われます。
一風堂は1985年10月16日、創業者の河原成美氏により福岡市中央区大名に誕生しました。当時「怖い・臭い・汚い」と言われていた博多ラーメンのイメージを覆し、女性が単独でも入りやすいスタイリッシュで清潔な店舗を実現しました。
参考)博多一風堂 - Wikipedia
河原氏は一風堂創業前、1979年にレストランバー「AFTER THE RAIN」を博多駅近くで開業しており、そこで女性客から「ラーメンは好きだけど、お店にはあまり食べに行かない」という声を聞いたことが一風堂のコンセプトを作るきっかけとなりました。店名の由来は「ラーメン界に一陣の風を吹かせたい」という想いと、当時好きだったバンド「一風堂」から名づけられています。
参考)期間中、創業者・河原成美氏が厨房に立ち、白丸・赤丸が誕生する…
一風堂公式サイト - 40周年創業祭の詳細情報や店舗検索が可能
一風堂は現在、国内166店(2025年6月末時点)、海外140店(2025年3月末時点)以上を展開し、全世界で1日約6万人以上が味わう一大グローバルブランドに成長しました。1985年に開業した11坪18席の小さな店から始まった一風堂は、河原成美氏の革新的なラーメン設計思想と「変わらないために、変わり続ける」という哲学により、40年の歴史を築いてきました。
河原氏は90年代に「TVチャンピオンラーメン職人選手権」で前人未到の三連覇を達成し、1996年に発売した「白丸元味」「赤丸新味」はラーメンを"色"で分けた走り的存在となりました。2008年にはニューヨークに海外1号店を出店し、「ZUZUTTO(ズズット)」プロジェクトを通じて麺を啜る喜びを世界に伝えてきました。
河原氏は40周年について「50年への扉がようやく開いた」と表現し、「創業50年」という数字を目指してきたと語ります。73歳の現在、50周年時には83歳となる自分の年齢と向き合いながら「よし行けるぜ!」とリアルに見えてきた感覚を持ち、やりたいことがまだまだ出てくると楽しみにしています。
一風堂の歴史 - 創業から現在までの詳細な歩みを解説
一風堂の看板メニューである白丸と赤丸には明確な違いがあります。白丸は「原点の一杯」として創業当時から今に引き継ぐ一風堂の本流であり、なめらかなとんこつスープに博多らしい歯切れのよい細麺が特徴です。一方、赤丸は「革新の一杯」として醤油のコクにガーリックが効いた香油、特製の辛味噌を加え、最後の一滴までスープの味わいと深みを楽しめます。
参考)一風堂の赤丸と白丸の違いを元店長が徹底解説!どっちが人気?
両メニューに共通するのは「絹ごしシルキー豚骨スープ」と呼ばれる美しい白さのスープ、博多とんこつラーメンらしい細麺、そして2枚の部位違いのチャーシュー、青ネギ、もやしといった具材です。しかし油の種類が異なり、赤丸は背脂を使用し白丸はラードを使用しています。きくらげも赤丸では味付けなし、白丸では味付けされたものが使われるなど、細部にこだわりが見られます。
客層による人気の違いも興味深く、赤丸は数種類の油を使用したコッテリ感と辛味噌のピリ辛感から男性に人気が高い一方、白丸はあっさりした味付けから女性、学生、お年寄りからの支持が高いとされています。
一風堂は海外進出においても独自の戦略を展開しています。2008年のニューヨーク1号店を皮切りに、2011年香港、2012年台湾・オーストラリア・中国再進出、2013年マレーシア、2014年タイ・フィリピン・インドネシア・イギリス、2016年フランス、2017年ミャンマー、2018年ベトナム、2019年ニュージーランドと、15ヵ国・地域に展開してきました。
参考)https://www.digima-japan.com/knowhow/world/18071.php
海外店では箸を使うことや「ZUZUTTO」麺を啜る音を出して香りも楽しむラーメンの醍醐味を伝えてきました。IPPUDO NYは全米レストラン投票サイト「Yelp!」で1位を獲得し、ニューヨーク・タイムズ紙には「13ドルで行ける日本旅行」と称されたこともあります。
一風堂の海外進出戦略 - グローバル展開の詳細分析
特に昨今は、ハラル圏の方々に向けた豚を使わない新時代のラーメンの開発にも力を入れています。ハラルを実践するイスラム教徒の人口は約20億人であり、世界全大陸の人が当たり前にラーメンを楽しむ世の中を実現するための重要な課題としています。
河原氏は海外展開において「皆様に愛していただけるラーメンを一風堂なりに表現しました。お口に合いますでしょうか」という謙虚な姿勢を貫き、日本人のホスピタリティと奥ゆかしさも世界に誇る財産だと語ります。2025年9月にはスペインのバルセロナ店の立ち上げで現地を訪れた際、日本と同じ「一風堂の空気感」「お客様のラーメン熱」を感じたといいます。
国内では現在「100軒の町づくり」プロジェクトを掲げています。これは地方のラーメン店や飲食店の事業継承、土地に根ざす文化の保全活動に一風堂が関わり、地方創生への波を起こす取り組みです。さらに店舗ごとの限定メニューを強化して「我が町の一風堂」感を強めたり、プラント系ラーメンをブラッシュアップするなど、ラーメンの無限の可能性と楽しさを感じてもらうための新メニュー開発にも力を入れています。
河原氏は50周年に向けて、第一弾として2028年までに世界で系列500店舗を実現したいと意気込みを語っています。そして100周年のときには「未来の老舗」という目標を達成できると展望し、60年先には想像もできないようなラーメンが世界各地にあふれ、ジャンルレスな自由なラーメンが生まれていくことこそがラーメンの魅力だと語っています。
40周年を迎えた一風堂は、創業当時の11坪18席の小さな店から、全世界で300店舗以上を展開する一大ブランドへと成長しました。限定メニュー、アプリキャンペーン、替玉募金、丼プレゼントなど多彩な企画で40周年を祝福し、次の50周年、さらには100周年に向けて「変わらないために、変わり続ける」という哲学のもと、新たな挑戦を続けていきます。