600Wで加熱し続けると、かぼちゃの甘みが半分以下になることがあります。
かぼちゃをレンジで蒸す場合、まず大切なのは「大きさをそろえて切ること」です。一口大を3cm四方を目安にそろえると、電子レンジ特有の加熱ムラを防ぐことができます。大きさがバラバラだと、小さいものは焦げて大きいものは生のまま、という失敗につながりやすくなります。
基本の手順は以下のとおりです。
加熱時間の目安は下の表を参考にしてください(600W使用時)。
| かぼちゃの量 | 600Wでの加熱時間 | 500Wでの加熱時間 |
|---|---|---|
| 100g | 約1分30秒 | 約2分 |
| 200g(1/8個分) | 約3分 | 約4分 |
| 300g(1/4個分) | 約4分30秒 | 約6分 |
| 400g(1/4個弱) | 約6分 | 約8分 |
加熱後は竹串をかぼちゃの厚い部分に刺して確認しましょう。スッと通れば完成です。硬さが残る場合は、30秒ずつ追加で加熱して様子を見てください。一気に追加すると加熱しすぎてパサパサになるため、少しずつが原則です。
かぼちゃは品種や収穫時の状態によって水分量が異なります。つまり同じ重さでも加熱時間が変わることがあるということですね。加熱時間はあくまで目安として、毎回竹串で確認する習慣をつけると失敗がぐっと減ります。
知らないと損をする情報がここにあります。実は、600Wで一気に加熱するより、200W(解凍モード)でゆっくり加熱するほうが、かぼちゃが格段に甘くなるのです。
その理由は「β-アミラーゼ」という消化酵素にあります。かぼちゃやさつまいもにはβ-アミラーゼが含まれており、70〜80℃の温度帯でゆっくり加熱すると、デンプンが麦芽糖(マルトース)という甘味成分に変化します。ところが600Wの高火力で短時間加熱すると、この温度帯を一気に通り過ぎてしまい、酵素が十分に働く間もなく加熱が終わってしまいます。これは使えそうです。
200Wでのゆっくり加熱の時間目安は以下のとおりです。
電子レンジに「解凍モード」や「低出力設定」がある場合、それを活用するのがおすすめです。時間はかかりますが、砂糖を使わなくても自然な甘みが引き出され、かぼちゃサラダやスープが一段とおいしくなります。
静岡県立大学食品栄養科学部の資料によると、β-アミラーゼが活性化する温度は70〜75℃で、80℃を超えると酵素が失活してしまうとされています。時間に余裕があるときは200W加熱が条件です。
静岡県立大学 食品栄養科学部:β-アミラーゼと加熱温度に関する資料(PDF)
「甘みが足りない」「市販のかぼちゃと味が違う」と感じていた方は、このワット数の差が原因かもしれません。600Wで下処理→200Wで仕上げ加熱という2段階の方法も効果的です。
「レンジで加熱すると栄養が壊れそう」と感じている方は多いですが、実はこれは逆です。千葉大学の研究によると、電子レンジ加熱によるかぼちゃのビタミンC残存率は約92%。蒸し加熱の78%と比べてもかなり高い数値です。水を使わず短時間で加熱できる点が、栄養損失を防ぐ大きな理由になっています。
一方、かぼちゃを水からゆでると、水溶性のビタミンCやカリウムが煮汁にどんどん流れ出てしまいます。せっかくのビタミンが茹で汁に溶け出してしまうというわけですね。管理栄養士の山田佳奈子さん(YOGA JOURNALへの寄稿より)も、かぼちゃは「蒸す・揚げる・炒める」調理がおすすめで、電子レンジ加熱も同様に栄養を逃しにくいと解説しています。
YOGA JOURNAL:管理栄養士監修「かぼちゃの栄養を損なうNG調理法とは」
さらにもう一つ、見落としがちなポイントがあります。かぼちゃの皮の部分には、果肉よりも多くのβ-カロテンと食物繊維が含まれているのです。皮を厚くむいてしまうと、最も栄養が豊富な部分を捨てることになってしまいます。固い部分だけ薄く取り除き、緑色の皮はできる限り残してレンジ蒸しにしましょう。これだけで栄養摂取量が変わります。
かぼちゃのビタミンCは、糖と結合した形で存在するため、加熱による損失が他の野菜より少ないという特徴もあります。β-カロテン・ビタミンC・ビタミンEという3つの抗酸化ビタミンを一度に摂れる、実はとても優秀な野菜です。栄養が豊富なのは基本です。
蒸したかぼちゃは、そのまま食べるだけでなく様々な料理に活用できます。レンジで蒸したかぼちゃをベースにすれば、短時間で副菜が3品以上作れます。これは使えそうですね。ここでは、主婦に特に人気の3つのアレンジレシピを紹介します。
① かぼちゃサラダ(所要時間:約10分)
レンジ蒸しかぼちゃをフォークで粗くつぶし、マヨネーズ大さじ2・塩少々・コショウで和えるだけです。お好みで薄切り玉ねぎ(レンジで1分加熱して水気を絞ったもの)や、茹でたひき肉を加えるとボリュームが出ます。砂糖を加えなくても甘みを感じられるのは、200W加熱で甘みを引き出しておいたかぼちゃを使う場合のメリットです。
② かぼちゃバター(所要時間:約5分)
蒸したかぼちゃにバター小さじ1・塩ひとつまみをのせてさっと絡めるだけです。子どものおやつにもなり、冷蔵庫で3日間ほど日持ちします。作り置きに最適です。
③ かぼちゃの煮物(電子レンジのみ・所要時間:約15分)
材料は1/4個(約300g)のかぼちゃと、しょうゆ・みりん・砂糖・酒を各大さじ1、水100ccです。耐熱容器に調味料と水を混ぜ合わせ、かぼちゃを加えてラップをして600Wで約5分加熱します。一度取り出してかぼちゃの上下を返し、さらに600Wで2分ほど加熱します。ラップをしたまま粗熱を取ることで、余熱で味がしみ込みます。鍋を使わないため煮崩れしにくく、洗い物も少ないというメリットがあります。
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かぼちゃはまとめてレンジ蒸しにして作り置きしておくと、毎日の献立作りがぐっとラクになります。冷蔵保存なら4〜5日、冷凍保存なら約1か月が目安です。これだけ日持ちすれば、週に1回まとめて作るだけで十分ですね。
冷蔵保存のポイント
粗熱が完全に取れてから清潔な密閉容器に入れ、冷蔵庫で保存します。4〜5日を目安に食べ切りましょう。容器の底に水がたまっている場合は、食べる前に軽く水気を切ってから使うと、料理の仕上がりが水っぽくなりません。冷蔵で問題ありません。
冷凍保存のポイント
冷凍する場合は、まず一口大にカットした蒸しかぼちゃをバットなどに並べてラップをかけ、冷凍庫で急速冷凍します(このひと手間で、かぼちゃ同士がくっつきません)。その後、冷凍用ジッパーバッグに移して保存します。冷凍かぼちゃはそのまま煮物や味噌汁の具に使えて便利です。解凍するときは電子レンジで加熱解凍するのがおすすめで、コロッケやスープに使う場合もレンジで加熱解凍するとホクホク感が戻ります。
マッシュして冷凍する方法
熱いうちにフォークでつぶしてからラップで小分け冷凍しておくと、かぼちゃポタージュやコロッケの具をすぐに作れます。100g程度ずつ小分けにすると使い勝手が良いです。1食分ずつ使えるというのがメリットです。
保存袋に入れる際は、なるべく空気を抜いてから密封しましょう。空気が残っていると冷凍焼けが起きやすく、風味が落ちる原因になります。空気を抜くのが条件です。
カゴメ:かぼちゃの冷凍保存方法(切った後・加熱後別の保存法まとめ)
生のかぼちゃを切るとき、包丁が入りにくくて怖い思いをした経験がある方は少なくないはずです。実はこの問題も、レンジを使えば簡単に解決できます。丸ごとのかぼちゃでも、カット済みのかぼちゃでも、加熱してから切ると安全かつスムーズです。
丸ごとのかぼちゃをレンジで切りやすくする方法
加熱後も硬いようであれば、30秒ずつ追加で加熱します。「全体が少し柔らかくなった」くらいが切りやすい目安で、完全に柔らかくする必要はありません。少しだけ、が原則です。
カット済みかぼちゃをさらに切りやすくする方法
スーパーで1/4個や1/2個で購入したかぼちゃも、そのまま切るより先にレンジで1〜3分加熱してから切るほうが安全です。かぼちゃ1/4個なら1〜2分、1/2個なら2〜3分を目安にしてください。
パナソニックの管理栄養士・検見﨑聡美さんの監修記事によると、無理に力を入れて生のかぼちゃを切ろうとすると、手を滑らせてケガをするリスクや、包丁の刃が欠けるリスクがあると指摘されています。特に調理に慣れていない方やお子さんが手伝う場面では、必ずレンジで柔らかくしてから切る習慣をつけておきましょう。
パナソニック:【保存版】かぼちゃを電子レンジで簡単調理!丸ごと・カット別の下ごしらえからレシピまで(管理栄養士監修)
切る前のレンジ加熱は「時短」だけでなく「安全対策」でもあります。毎回かぼちゃと格闘していた方には、ぜひ試していただきたい方法です。怪我のリスクを下げるのはメリットです。キッチンでの安全は、意外と見落としがちなポイントのひとつです。
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