市販のドバイチョコを買うより、自分で作るほうが材料費が3倍以上かかることがあります。
カダイフ(Kadayıf)とは、トルコ語で「細い」を意味する言葉を語源に持つ、小麦粉・水・少量の塩を原材料とした極細麺状の生地です。見た目はエンジェルヘアパスタや春雨に似ていますが、生地の性質はまったく異なります。
カダイフは中東・北アフリカ・トルコなどで何百年も前から使われてきた伝統食材で、現地ではお菓子「クナーファ(Künefe)」に欠かせない素材として知られています。クナーファとは、チーズを挟んだカダイフをシロップで甘く仕上げたデザートで、中東のお茶うけとして日常的に食べられています。
太さはだいたい0.5mm〜1mm程度。これはひと束の髪の毛を数十本まとめたくらいの細さです。
この極細の生地をバターで炒めてカリカリに仕上げると、独特のサクサク・ザクザクとした食感が生まれます。この食感こそが、ドバイチョコに「ひと口で止まらない中毒性」をもたらす最大の理由です。
つまりカダイフはドバイチョコの「要」です。
カダイフ自体には強い風味はなく、淡泊な小麦の香りがある程度です。だからこそ、ピスタチオペーストの濃厚なナッツ感やチョコレートの甘みを邪魔せず、食感のアクセントとして機能します。この「主張しすぎない食材」であることが、ドバイチョコのバランスを絶妙にしているポイントといえます。
「ドバイチョコ」とは、アラブ首長国連邦(UAE)のドバイ発のチョコレートブランド「FIX Chocolatier(フィックスショコラティエ)」が2021年ごろに販売を開始したチョコレートバーが原点です。創業者のサラ・ハムダン氏がSNSに投稿した動画が2024年にTikTokでバイラル(爆発的拡散)し、再生回数が数千万回を超えたことで世界中で話題になりました。
そのチョコレートの断面映像が「映える」と評判になり、日本でも2024年後半から一気に認知度が上がりました。意外ですね。
ドバイチョコの構成はシンプルで、ミルクチョコレートまたはダークチョコレートのシェルの中に、カダイフとピスタチオペーストを合わせたフィリングが入っています。一口噛んだときに「パリッ→ザクッ→濃厚ねっとり」という3段階の食感が同時に楽しめる点が人気の理由です。
食感のコントラストが、これほど明確なお菓子は珍しいです。
FIX Chocolatierのオリジナル品はドバイ限定販売で、1枚あたり日本円で約2,500〜3,000円相当。しかも現地でも入手困難なほどの人気で、予約が数週間待ちになることもあります。日本国内では現在のところ正規輸入品は流通していないため、インスパイア商品や手作りレシピが広まっています。
だから「自分で作る」流れが主流になっているというわけです。
カダイフを初めて購入しようとすると、どこに売っているのか迷う方が多いです。どういうことでしょうか?
カダイフは一般的なスーパーでは取り扱いが少ない食材です。2024年時点では、以下のような場所での入手が確認されています。
| 購入場所 | 特徴・目安価格 |
|---|---|
| 業務スーパー | 冷凍カダイフ 約400g・300〜400円台。店舗によって在庫差あり |
| カルディコーヒーファーム | 時期・店舗による。入荷は不定期なことが多い |
| 輸入食品専門店 | トルコ・中東系食材店では比較的安定して入手可能 |
| Amazon・楽天市場 | 冷凍・乾燥タイプともに取り扱いあり。200g〜500g入りが中心 |
業務スーパーのカダイフは「冷凍」タイプが主流です。冷凍品は解凍後にほぐして使いますが、くっついてちぎれやすいため、冷蔵庫でゆっくり自然解凍させるのがコツです。
ネット通販では乾燥タイプも販売されており、常温保存できる点が便利です。乾燥タイプは調理前に少量の水または溶かしバターを絡めてからほぐすと扱いやすくなります。
購入前に確認すべき点は「原材料」と「内容量」です。正規のカダイフは小麦粉・水・塩程度のシンプルな原材料で作られています。増粘剤や乳化剤などの添加物が多く含まれるものは食感が変わることがあるため、成分表を軽く確認しておくと安心です。
これが選び方の基本です。
ドバイチョコを自宅で作る場合、材料費の内訳を把握しておくことが大切です。ミルクチョコレート(テンパリング用)・カダイフ・ピスタチオペーストの3点を揃えると、1バー(約80〜100g)あたりの材料費が500〜800円程度になることがあります。
特にピスタチオペーストは100g当たり1,000〜2,000円前後するものも多く、コスト面での注意が必要です。これは使えそうです。
以下に基本的な作り方の手順をまとめます。
最もよくある失敗は「カダイフの炒め不足」です。炒めが足りないと、チョコの水分を吸って食感がふにゃっとなってしまいます。サクサク感を維持するには、炒めたあとにカダイフを完全に冷ましてからピスタチオペーストと混ぜることが条件です。
また、完成したドバイチョコは「密封して冷蔵保存・3〜4日以内」が目安です。カダイフは湿気を吸いやすいため、常温保存すると食感が翌日には落ちることがほとんどです。保存の手間も頭に入れておきましょう。
多くの方が、ドバイチョコを作ったあとに「翌日には食感が変わってしまった」という経験をしています。これはカダイフの性質を知らないと避けられない問題です。
カダイフは細い麺状の生地であるため、表面積が非常に大きく、湿気(チョコの油分・ピスタチオペーストの水分・冷蔵庫内の結露)を吸収しやすい素材です。吸湿するとザクザク感が消えて、しっとりした食感に変わります。
食感が命の食材です。
この問題を軽減するには「フィリングを作る直前にカダイフを炒める」ことと「ピスタチオペーストをカダイフと混ぜるタイミングをできるだけ遅らせる」ことが有効です。また、ピスタチオペーストに含まれる油分がカダイフをコーティングして湿気の吸収を多少抑える効果があるため、ペーストをたっぷり使うとサクサク感が長持ちします。
さらに余ったカダイフの活用法も知っておくと損しません。カダイフはドバイチョコ以外にも以下のような使い方ができます。
カダイフは一度買うと内容量が多めのため、使い切れるかどうか心配になる方も多いです。冷凍保存であれば開封後も1〜2ヶ月は品質が保たれるため、小分けにして冷凍しておくのが賢い管理法です。
余らせず使い切るのが基本です。
また最近ではピスタチオペーストの代替として「アーモンドバター+少量の抹茶パウダー」を使った和風アレンジや、「ヌテラ(チョコレートクリーム)+カダイフ」のシンプル版ドバイチョコも主婦の間で広まっています。ピスタチオペーストの価格が高いと感じる場合は、代替ペーストを試してみるのも一つの選択肢です。
日清製粉グループ:小麦粉・麺生地に関する基礎知識(食感と水分の関係について参考になります)
農林水産省「食品の保存と湿気の影響」:カダイフのような小麦製品の保存方法を考えるうえでの参考資料
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