かますは見た目が地味で「なんとなく買ったことない魚」という方も多いかもしれません。でも実は、選び方を少し変えるだけで家族の食費が月に数百円単位で変わることがあるほど、コスパの高い魚です。
かますは、スズキ目サバ科に近いグループではなく、正式にはスズキ目カマス科に分類される海水魚です。体形はやや細長く、鋭い歯が特徴的で、全体的にシルバーがかった体色をしています。成魚の体長はおよそ30〜40cm程度で、ちょうどA4用紙の長辺(約30cm)よりやや長いサイズをイメージするとわかりやすいです。
日本近海には「アカカマス」「ヤマトカマス(ミズカマス)」の2種類が主に流通しています。見た目は似ていますが、アカカマスのほうが脂のりが良く、市場での評価も高い傾向があります。スーパーの鮮魚コーナーでよく見かけるのはヤマトカマスであることが多く、安価に入手できます。
名前の「かます」は、米や塩を入れる藁製の袋「叺(かます)」に由来するとも言われています。大口を開けた姿がその袋に似ているからだとされており、漢字では「梭魚」や「魣」と書きます。意外ですね。
生態としては沿岸の浅い海域に生息し、小魚やエビなどを捕食する肉食性の魚です。群れを作って行動する習性があるため、漁獲量が比較的安定しており、それが家庭向けの価格の安定にもつながっています。これが基本です。
かますの旬は秋(9月〜11月)が最も有名ですが、実は春(3月〜5月)にも小ぶりな個体が多く出回り、「春かます」として親しまれている地域もあります。秋のかますは産卵前で脂がしっかりのっており、塩焼きや干物にすると特においしさが際立ちます。
主な産地は三重県、愛知県、静岡県、長崎県などで、太平洋側の温暖な沿岸が主要な漁場です。秋になると全国各地の市場に出回るため、スーパーでも比較的手に入れやすい魚といえます。
鮮度の見分け方には、いくつかの具体的なポイントがあります。
- 🐟 目が澄んでいる:濁りがなく、黒目がはっきりしているものが新鮮です
- ✨ 体表に光沢がある:銀白色のうろこがピカピカしているものを選びましょう
- 👃 臭いが少ない:生臭さが強いものは鮮度が落ちているサインです
- 🤏 身がかたい:触れてみて弾力があるものが◎
なお、切り身で販売されている場合は断面の色を確認しましょう。白っぽく透明感のある断面であれば鮮度良好です。褐色や黄みがかった色は避けるのが賢明です。スーパーでの選び方はこれだけ覚えておけばOKです。
丸ごと1尾で購入するときは、腹の部分を軽く押してみて、しっかりとした張りを感じるものを選ぶとよいでしょう。内蔵が傷みやすい魚でもあるため、購入当日か翌日には調理することをおすすめします。
かますは栄養面でも優秀な魚です。特に注目したいのがDHA(ドコサヘキサエン酸)とEPA(エイコサペンタエン酸)の含有量で、100gあたりDHAが約1,000〜1,400mg、EPAが約400〜800mg程度含まれているとされています(文部科学省の食品成分データベース参照)。これらはいわゆる「オメガ3脂肪酸」であり、血液をサラサラにする効果や脳の働きをサポートする作用が期待されています。
子どもの脳の発達を気にしているご家庭にも、積極的に取り入れてほしい魚です。これは大きなメリットですね。
また、かますにはタウリンも含まれており、肝臓の解毒機能をサポートしたり、視力の維持に役立つとされる成分です。疲れが気になる時期に意識して食べると、体への負担が軽くなるかもしれません。
たんぱく質も豊富で、100gあたり約18〜20gのたんぱく質を含みます。これはおよそ卵3個分に相当するたんぱく質量です。低カロリーで高たんぱくという点で、ダイエット中の方や育ち盛りのお子さんがいるご家庭にも向いています。
カルシウムやビタミンB群、ナイアシンなども含まれており、骨の健康維持や疲労回復にも一役買います。塩焼きや干物で食べる機会が多い魚ですが、骨ごと食べられる小さな個体を甘露煮にするとカルシウム摂取量がさらに上がります。食べ方次第で栄養効率が変わるということですね。
文部科学省 食品成分データベース(DHA・EPA含有量の確認に活用できます)
かますは小骨が少なく、比較的さばきやすい魚です。初めて魚をさばく方にも向いており、包丁の扱いに慣れるための練習魚としてもおすすめされることがあります。
まずうろこを取ることから始めます。かますのうろこは比較的はがれやすく、包丁の背やうろこ取りで尾から頭に向かって軽くなでるだけでほとんど取れます。次に、頭を落として腹を開き、内蔵を取り除きます。この際、血合いの部分をしっかり水で洗い流すことが臭み取りの基本です。
下処理のポイントをまとめると次の通りです。
- 🔪 うろこ取りは水の中でやると飛び散りにくい(ボウルに水を張ってその中で行うと後片付けが楽)
- 🫀 血合いは歯ブラシや指でこすって丁寧に除去する
- 🧂 塩を振って10〜15分おくと余分な水分と臭みが出てくる
- 🧻 キッチンペーパーで水気をしっかり拭き取ることで焼き崩れ防止にもなる
三枚おろしにしたい場合は、まず背骨に沿って包丁を入れ、片身を外した後に反対側も同様に進めます。かますは身が柔らかいため、力を入れすぎず、包丁を引くようなイメージでゆっくり進めるのがコツです。
干物にする場合は、腹開きか背開きにして、3〜4%の塩水(水1リットルに対して塩30〜40g)に30〜60分漬け込んだ後、風通しの良い場所で半日〜1日程度干します。自家製干物はスーパーで購入するよりも安上がりになることも多く、魚1尾を丸ごと使い切れるため食品ロスの観点からもメリットがあります。
かますの代表的な食べ方は塩焼きです。シンプルですが、脂のりが良い秋のかますには特に合う調理法で、皮目がパリッと焼き上がると香ばしさが引き立ちます。焼く前に塩を振って10分以上おき、水分を拭き取ってから魚焼きグリルで中火で7〜10分ほど焼くのが基本の手順です。
干物も定番です。市販の干物はスーパーで1尾あたり150〜250円程度しますが、自家製なら材料費だけで1尾100円以下に抑えられることも珍しくありません。冷凍保存もしやすく、2〜3週間は品質を保てます。冷凍庫を上手に使えると、まとめ買いで節約につながります。
刺身はやや上級編ですが、新鮮なアカカマスであれば十分に刺身で楽しめます。皮をひいた身を薄切りにしてポン酢や醤油で食べるのが一般的です。炙り刺身(皮面をバーナーやグリルで炙ってから冷やす)にすると、脂が溶けてより甘みが増すため、特別感のある一品になります。
フライにする場合は三枚おろしにした身を使います。衣は薄めにすると身の風味が活きて食べやすくなります。子どもが魚を苦手な場合でも、フライにすることで食べやすくなることが多く、タルタルソースやケチャップと合わせると喜ばれます。
| 調理法 | 難易度 | 特徴 |
|--------|--------|------|
| 塩焼き | ★☆☆ | 脂の旨みをシンプルに楽しめる |
| 干物 | ★★☆ | 旨みが凝縮・保存も可能 |
| フライ | ★☆☆ | 子どもにも食べやすい |
| 刺身 | ★★★ | 新鮮なものに限る・炙りが特におすすめ |
| 南蛮漬け | ★★☆ | 作り置きに便利・酢でさっぱり |
南蛮漬けも作り置きができる便利な一品です。素揚げしたかますを甘酢と野菜(玉ねぎ・にんじん・ピーマンなど)とともに漬け込むだけで完成します。冷蔵庫で3〜4日保存できるため、週末にまとめて作っておくと平日の副菜として重宝します。
かますは主婦の食卓に取り入れやすい、コスパと栄養を両立した魚です。旬の秋に積極的に購入し、いくつかの調理法を覚えておくと、毎日の献立の幅がぐっと広がります。スーパーで見かけたときは、ぜひ一度手に取ってみてください。
![]()
【送料無料 】しまねの和食セット「朝凪」(あさなぎ) 島根の干物詰め合わせ のどぐろ 白かれい(えてかれい) にぎす かます しじみ 島根 宍道湖 冷凍 内祝 お祝い お礼 誕生日 プレゼント ギフト ノドグロ シジミ 冷凍 グルメ 海鮮 魚 産地直送 岡富商店