スーパーで買ったきのこは、そのまま冷蔵庫に入れると損してます。
野菜の値段が高騰するニュースを見るたびに、食費が心配になりますよね。そんな中、きのこ類は「物価高の救世主」とまで呼ばれるほど、価格が安定している食材です。東京のスーパー「アキダイ」の秋葉社長は「この何カ月間、販売する立場として非常に助けられた。お客様の家計に本当に優しかった」とコメントしています。
その理由は、きのこの栽培方法にあります。ほとんどのきのこはハウスの中で温度・湿度を徹底管理して育てられるため、天候に左右されません。横浜市でしいたけを栽培する永島農園の永島陽子さんも「同じ条件でにょきにょき生えやすい。安定して出荷しやすい」と話しています。つまり価格が一定なのです。
スーパーのきのこセットは、1袋ごとに買うよりもまとまってお得になっていることが多く、しめじ・えのき・しいたけ・まいたけ・エリンギなど5種類入りで300〜500円前後というものも見かけます。単品をそれぞれ買うと合計で600〜800円超になるケースもあるため、セット購入は節約効果が高いといえます。
これは使えそうです。
さらに、きのこは1パックあたり約100g程度が標準的な重量で、カロリーが100gあたりわずか約13kcal前後と非常に低カロリー。ダイエット中の方にも、育ち盛りのお子さんがいる家庭にも取り入れやすい食材です。食物繊維も豊富なので、腸活にも一役買います。
| きのこの種類 | 特徴 | おすすめの料理 |
|---|---|---|
| ぶなしめじ | クセがなく万能・食感よし | 炒め物・鍋・スープ |
| まいたけ | βグルカン豊富・免疫サポート | 天ぷら・鍋・炊き込みご飯 |
| えのきたけ | ビタミンB1ナンバーワン・安価 | 鍋・味噌汁・ベーコン巻き |
| しいたけ | うまみ成分グアニル酸が豊富 | 焼き・煮物・炊き込みご飯 |
| エリンギ | 食感しっかり・肉の代用にも | ソテー・炒め物・パスタ |
複数の種類を1つのセットで入手できるのが、スーパーのきのこセットの最大のメリットです。種類ごとにうまみ成分の組み合わせが異なるため、一緒に使うと相乗効果でいっそうおいしくなります。
参考:きのこの価格安定理由と生産者の声
スーパーの売り場に並ぶきのこセットは、どれも同じように見えて、実は鮮度に差があります。選び方を知っているだけで、同じ値段でも格段においしいものを手に入れられます。
まず確認したいのがパッケージの状態です。きのこは収穫後も「呼吸」を続けています。スーパーのバイヤーによると、パッケージが曇っておらず内側に水滴がついていないものが鮮度の高い証拠です。包装の内側がびっしょり濡れているものは、陳列から時間が経っているサインなので避けましょう。
次にきのこ本体を見ます。種類ごとのチェックポイントは以下のとおりです。
鮮度が命です。
きのこセットを購入する際は、袋の中に複数の種類が入っているため、全種類をまとめて確認するのは難しいこともあります。そんなときは、パッケージ全体の水分状態と、目に見えるきのこの軸の色(白くて清潔感があるか)を優先的にチェックするのが実用的なコツです。
また、1袋あたりの重量も確認しましょう。標準は100g前後ですが、セットによっては種類ごとに内容量がばらばらのものもあります。グラム単価を比べると、実はバラ売りと大差なかったというケースもゼロではありません。「セットだからお得」と思い込まず、内容量もチェックする習慣をつけると賢い買い物ができます。
参考:スーパーで売っているキノコ鮮度のいいものを見分ける方法
おいしいキノコの選び方(grapee.jp)
多くの方が「きのこは冷蔵保存して、なるべく早く使う」と思っているかもしれません。ところが、きのこに限っては冷凍こそがベストな保存方法です。
冷凍するとうまみが増します。きのこを冷凍すると、内部の水分が凍って膨張し、細胞壁が壊れます。すると、うまみ成分であるグルタミン酸・グアニル酸・アスパラギン酸などが溶け出しやすい状態になります。これらのアミノ酸は、冷凍することで生のきのこの約3倍に増えるといわれています。調理したときにうまみが出やすくなり、スープや鍋の汁が格段においしくなるのはこのためです。
冷凍保存の手順はとても簡単です。
冷凍後は解凍せずにそのまま調理するだけでOKです。火の通りも早く、時短にもなります。
意外ですね。
スーパーのきのこセットを買ったら、使いたい分だけ分けて残りはすぐに冷凍する、というルーティンを作ると食品ロスが大幅に減ります。きのこの冷蔵保存での日持ちは約1週間ですが、冷凍なら約1か月。まとめ買いとの相性が非常に良い食材です。
スーパーのバイヤーも「4種類を買って、それぞれ4回分に分けて冷凍しておくのがおすすめ。いろんなキノコが入るとうまみが混ざって鍋の格もどんどん上がる」とすすめています。複数のきのこを合わせてひとつの袋に入れておく「きのこミックス冷凍」にしておくと、使いたいときに取り出してすぐ使えて便利です。
参考:冷凍することでうまみ・栄養価がアップする理由
なぜキノコを冷凍すると旨みや栄養価が増すの?(ウェザーニュース)
きのこは値段が安くて節約になるだけではありません。家族の健康を支える栄養素が凝縮されている食材でもあります。
まず注目したいのがビタミンDです。きのこはビタミンDを含む数少ない植物性食品のひとつです。ビタミンDはカルシウムの吸収を助けて骨を強くするほか、免疫細胞の働きをサポートする役割もあります。特にまいたけはビタミンDの含有量がトップクラスとされています。
そしてもう一つ、知っておきたいプチ知識があります。スーパーできのこを買ったら、調理前に10〜30分ほど外に出して日光に当てるだけで、ビタミンDの含有量が約5〜10倍に増えるといわれています。しいたけは特に効果が高く、天日干しで30〜60分当てるだけで生の状態の約10倍になるとのこと。曇りの日でも多少の効果があるため、週に数回の「きのこの日光浴」を習慣にするとお得です。
次に食物繊維についてです。きのこには不溶性食物繊維と水溶性食物繊維の両方が含まれており、腸内環境を整えるのに役立ちます。どの種類のきのこも100gあたり3g以上の食物繊維を含んでいるため、便秘が気になる方にも積極的に取り入れてほしい食材です。
さらに、まいたけ・しいたけ・しめじなどに含まれる「βグルカン」は、免疫力アップに関係する多糖類の一種として注目されています。風邪が流行しやすい季節や、家族の体調が心配な時期こそ、きのこをたっぷり使った料理を食卓に出したいですね。
免疫力ランキングでも、きのこは第2位(ヨーグルトに次ぐ)に選ばれるほど優秀な食材です。低カロリー・低脂質でありながら栄養価が高いため、ダイエット中の方や健康管理に気を遣っている家庭にも最適です。
参考:きのこのβグルカン・ビタミンDと免疫機能について
低カロリーで免疫から脳までサポート!スーパーうまみ食材「きのこ」(フレスタ)
参考:ビタミンDを日光でアップする方法
しいたけはビタミンDの宝庫!簡単な工夫で効果倍増(食べ物.com)
スーパーのきのこセットを買っても、「何に使おう?」と悩んで結局いつも同じ料理になってしまう、という方は多いのではないでしょうか。きのこは非常に使い回しがしやすい食材で、1つのセットで複数の料理をカバーできます。
まず下準備をまとめてやっておくのがコツです。きのこセットを買ってきたら、一度に全種類をほぐして切り分け、種類ごとまたはミックスして冷凍保存します。こうすることで、平日の調理が格段にラクになります。袋から出してそのまま鍋に入れるだけでいい状態を作っておくのが基本です。
きのこを使い回す献立の例を挙げると、次のようなものが考えられます。
きのこは肉の量を減らしてかさ増しするのにも大活躍します。たとえば、ミンチ料理にみじん切りにしたきのこを混ぜると、ジューシーさが増してボリュームも出ます。100gのひき肉に対してきのこを50g程度追加するだけで、コストを抑えながら満足感のある一品になります。
つまり、きのこは「節約食材+栄養食材+時短食材」の三役をこなせる存在です。
スーパーのきのこセットは、1セット購入するだけで1週間分の献立に自然に組み込めます。買ったその日に下処理して冷凍しておく習慣をつけると、食品ロスもなくなり、毎週の食費を着実に抑えていくことができます。節約系のインスタグラムやブログでも、「きのこの冷凍ストックが節約の基本」と紹介されているケースが増えており、家計を守る主婦のあいだで広く実践されています。
参考:節約食材としてのきのこの活用方法