「数字が大きいほど効果が高いから安心」と思って高いUMFのマヌカハニーを買い続けると、健康効果より副作用リスクが先に出ることがあります。
マヌカハニーを選ぶときに必ず目にするのが「UMF」と「MGO」という表記です。どちらも品質を示す指標ですが、そもそも何を測っているのかを理解していないと、数字だけを見て高い商品を買い続ける失敗につながります。
UMFは「Unique Manuka Factor(ユニーク・マヌカ・ファクター)」の略で、ニュージーランドのUMFHA(UMFハニー協会)が認定する品質保証規格です。MGO(メチルグリオキサール)と、DHA(ジヒドロキシアセトン)・ルシンのような成分を総合的に評価した指標で、抗菌性・品質・真正性の3つを認証します。
一方、MGOは「Methylglyoxal(メチルグリオキサール)」そのものの含有量を1kgあたりのmg数で表した数値です。MGOはマヌカハニーの抗菌作用の主成分とされており、含有量が多いほど抗菌力が高いとされています。
つまり、UMFは「総合品質認証」、MGOは「抗菌成分の含有量」という違いがあります。両者は別の機関・別の測定方法で表記されているため、パッケージを見比べるだけでは単純に優劣を判断できません。
これが基本です。まずこの違いだけ押さえておけば、商品選びで迷う場面がぐっと減ります。
UMFとMGOは異なる規格ですが、対応する換算値がわかれば比較が可能です。以下の換算表を参考にしてください。
| UMF | MGO(mg/kg) | 目安・用途 |
|---|---|---|
| UMF 5+ | MGO 83+ | 毎日の健康維持・食事に混ぜる |
| UMF 10+ | MGO 263+ | のどケア・美容・免疫サポート |
| UMF 15+ | MGO 514+ | 本格的な抗菌・健康サポート |
| UMF 20+ | MGO 829+ | 医療用途に近い高濃度・短期集中 |
| UMF 25+ | MGO 1282+ | 最高グレード・特殊な目的に限定 |
換算の計算式として広く知られているのは以下の近似式です(目安として使用してください)。
MGO値 ≒ (UMF値 × UMF値 × 1.5) という近似が知られていますが、実際にはメーカーや製造ロットによって若干のズレが生じます。
たとえばUMF10の場合、10×10×1.5=150となりますが、公式換算では MGO263+ が対応値とされています。この差は、UMFがMGO以外の成分も加味して評価するためです。
換算はあくまで「目安」が原則です。異なるブランドのUMFとMGOを単純比較するときは、必ず換算表を使って確認することをおすすめします。
UMFHAの認定を受けているブランドのリストや換算基準については、以下の公式情報も参考にしてください。
UMFHAの認定ブランド一覧・品質基準に関する公式情報(ニュージーランド政府支援機関)
UMF Honey Association 公式サイト(英語)
店頭やネットでマヌカハニーを見ていると、同じような価格帯でもUMF表記のものとMGO表記のものが混在していて、どちらが「本物」なのか迷ってしまうことがあります。実はこれには理由があります。
UMF表記はニュージーランドのUMFHA認定ブランドのみ使用できる規格です。一方MGO表記はドイツのシュタウデンマイヤー社が開発した測定方法で、MGO値を独自にパッケージに表示できます。つまり、MGO表記だからといってUMFHA未認定というわけではなく、単に異なる表記方法を採用しているだけです。
注意が必要なのは、UMF認証なしで「高MGO」と表記されている商品の中には、第三者検査を受けていない製品も存在するという点です。
🔎 ブランド選びで確認すべき3つのポイント
代表的なブランドを比較すると、コンバース(Comvita)はUMF表記を採用しており、マヌカドクターはMGO+UMF両方を表記するケースがあります。ワイタス(Waitrose)ブランドなどはMGO単独表記が多いです。
これは使えそうです。購入前にパッケージ裏のロット番号や認定番号をUMFHAの公式サイトで照合する一手間で、偽物のリスクをほぼゼロにできます。
マヌカハニーの品質認証と産地確認については、ニュージーランド政府の一次産業省(MPI)が策定した基準が参考になります。
ニュージーランド一次産業省(MPI)マヌカハニー品質基準ページ(英語)
「健康のためにと思って毎日UMF25+を食べている」という話を聞くことがあります。しかし実は、高すぎるグレードを日常的に摂取することが必ずしも体に良いとは言い切れません。
マヌカハニーの主成分であるMGOは、過剰摂取によって細胞への酸化ストレスが高まる可能性が一部の研究で示されています。また、マヌカハニーはどのグレードであっても1食分(5〜10g=小さじ1程度)あたり約17〜20kcal、糖質約4〜5gを含むため、毎日大量に食べると糖分過多になります。
目的別の選び方の目安は次のとおりです。
摂取量の目安は1日5〜20g(小さじ1〜4杯程度)とされています。これはティースプーン1杯(約5g)が角砂糖1個分に相当する糖質量と覚えておくと便利です。
結論は「目的に合ったグレードを適量で使う」です。最高グレードをたっぷり食べるより、自分の健康目的に合ったグレードをコンスタントに摂取するほうが、費用対効果も高くなります。
日常使い用にコストパフォーマンスが良いのはUMF10前後(MGO263前後)の製品です。コンビータやマヌカヘルスなど日本でも流通しているブランドでは、250g入りで3,000〜6,000円程度の価格帯で購入できます。
マヌカハニーを選ぶとき、多くの方が同じような思い込みで損をしています。ここでは実際によくある3つの誤解を整理します。
誤解① 「UMFとMGOの数字は直接比べられる」
「MGO500とUMF500なら同じ効果」と思っていませんか?実はMGO500はUMF換算でおよそUMF17〜18相当です。UMF500という数値は現実には存在しません。単位と規格がまったく異なるため、数字だけを見て比べるのは意味がありません。換算表を使うことが条件です。
誤解② 「MGO表記の商品はニセモノ」
MGO表記は偽物の証拠ではありません。前述のとおり、MGOはメチルグリオキサール含有量を直接表示する正規の規格です。重要なのは、第三者機関の検査を受けているかどうかです。CoA(品質証明書)の有無を確認する一手間で、信頼性の判断ができます。
誤解③ 「数字が2倍なら効果も2倍」
MGO500の商品はMGO250の商品より「2倍効く」と思いがちです。これは厳密には正しくありません。MGO値と抗菌効果の関係は線形ではなく、ある一定以上になると体内でそのまま働くわけではないためです。
意外ですね。高い商品を買うことが必ずしもコスパの良い選択につながらないというのは、多くの方が気づいていないポイントです。
対処法としては、購入前に「何のために使うのか」を一言メモしてから商品を選ぶことをおすすめします。のどケアが目的なら MGO263前後(UMF10)を選ぶ、この一行だけ手帳にメモしておけばスーパーやドラッグストアでも迷いません。
マヌカハニーの成分・効果に関する学術的根拠については、以下の日本語で読める情報も参考になります。
国立健康・栄養研究所「健康食品」の安全性・有効性情報:マヌカハニー関連成分の解説
これらの誤解を知っているだけで、次にマヌカハニーを買うときの判断が大きく変わります。高いグレードに飛びつく前に、まず自分の目的と照らし合わせることが大切です。知っていると得する情報ですね。