サフランを使ったケーキは「高そう」と敬遠しがちですが、実は1回分のサフラン代は約100〜200円ほどです。
サフランの値段を初めてスーパーで見て「高い!」と驚いた経験はありませんか?確かに数字だけを見ると、1gあたり1,000〜1,700円という価格は衝撃的です。他のスパイスと比べると、ターメリックが1gあたり約14円ですから、サフランはその約120倍という計算になります。
ただし、冷静に考えると話が変わってきます。
ケーキ1台あたりのサフラン使用量は、一般的なレシピで0.1〜0.2g程度です。S&B社の公式情報によれば、パエリア4人前でも0.2gが目安とされており、ケーキの場合もほぼ同量。つまり、1g入り1,000円のサフランを購入しても、1回に使うのはその5分の1以下。1台あたりのサフランコストは100〜200円に収まります。
| サフランの形態 | 容量 | 目安価格 | 1回分コスト目安 |
|---|---|---|---|
| S&B 袋入り | 0.4g | 約500〜600円 | 約125〜150円 |
| 専門店ホール | 1g | 約900〜1,200円 | 約100〜240円 |
| 楽天・通販品 | 1g | 約800〜1,000円 | 約80〜200円 |
市販の0.5g入りが700円前後で売られていることが多く、この場合も1回あたり70〜140円ほどです。これは意外と手頃な金額ですね。
スパイス専門店(富澤商店など)では品質の安定したホール状のサフランが購入でき、まとめ買いすることでコストを下げられます。スーパーで手に入りにくい場合はネット通販が便利です。
サフランの値段については、1g単位の"価格"だけを見て判断するのは損です。使用量が極めて少ないので、1パックで何回分も使えるのが実態です。
【参考】サフランが高価な理由と値段の詳細解説 - スパイス&ハーブスタジオ(1g=1,000円の価格背景と使用量の実態が詳しく解説されています)
サフランスパイスの代金がわかったところで、ケーキ全体の材料費を見てみましょう。主婦の方が気にするのは「トータルでいくらかかるの?」というところですよね。
サフランケーキの代表格のひとつ、英国コーンウォール発祥の「コーニッシュ・サフランケーキ」を手作りする場合、おおよその材料費はこのようになります。
合計すると、1台あたり約420〜670円が材料費の目安となります。これはケーキ専門店のスライスケーキ1個(400〜600円)とほぼ同価格、もしくはそれ以下です。
一方、「洋菓子のサフラン」のような街のケーキショップでは、ケーキ1個が390〜470円程度で購入できます。スライス1枚で比較すれば店頭購入も十分リーズナブルで、手作りにこだわらない選択も賢い判断です。
つまり、手作りが経済的メリットになるのは4〜6人分程度まとめて作る場合です。1人分だけ楽しみたいなら、街のケーキ屋さんで買うほうが材料の無駄が少なく合理的なこともあります。
【参考】S&B食品 公式:サフランのスパイス情報と使用量の目安(サフランの使い方と1回分の適切な使用量が公式情報として掲載されています)
「サフランはやっぱり高くて手が出ない」という場合、似た色合いを再現できる代用スパイスがあります。知っておくとコスト面で大きく得できます。
代表的な代用品はターメリック(ウコン)です。カレーで有名なスパイスですが、鮮やかな黄色を料理に加えるという点ではサフランと共通しています。価格は1gあたり約14円と、サフランの100分の1以下です。
ただし、代用するときはひとつだけ注意が必要です。
ターメリックは「水ではなく油に溶ける」性質を持つため、ケーキのような水分ベースのスイーツでは色がうまく広がらないことがあります。バターや植物油と一緒に生地に混ぜ込む使い方が向いています。
もうひとつの選択肢は「くちなし」です。くちなしはたくあんや栗きんとんの着色に使われ、サフランと同じ「クロシン」という色素成分を含んでいます。水に浸して色出しできるため、サフランの代用として香り以外の機能はかなり近いです。
「あの黄金色だけを手軽に再現したい」なら、くちなしが最もお手頃な代用品といえます。ただし、サフランにしかない独特のエキゾチックな香りとほろ苦さは、代用では出せません。本格的な香りを楽しみたい場合はやはり本物のサフランが必要です。
【参考】サフランの代用品まとめ - macaro-ni(ターメリック・くちなしなど各代用品の特徴と使い方が丁寧に解説されています)
サフランケーキがただの「高いスパイスを使ったお菓子」ではないことを知ると、その値段にも納得感が生まれます。
サフランケーキの起源は、英国コーンウォール地方にあります。コーンウォールはかつてスズ鉱石の産地として有名で、地中海の国々とその鉱石を交換する貿易が盛んでした。そのとき鉱物と等価交換されていたスパイスのひとつが、サフランだったのです。鉱物に匹敵するほどの価値あるスパイスとして入ってきたサフランで、現地の人々が焼き上げたのがこのケーキの始まりです。
高価なスパイスゆえ、当初は毎日のおやつではありませんでした。イースターや収穫祭などの特別な日にだけ焼かれる、ハレの日のお菓子でした。
現在のサフランケーキの特徴は3点あります。
現在でも英国のスーパーでは「サフランケーキ」が市販されていますが、本物のサフランを十分に使わず着色料で黄色を代用した安価品も出回っています。これは値段がぐっと下がる代わりに、風味はまったく別物。値段だけを比較しても品質の差が大きいジャンルのお菓子なのです。
日本でサフランケーキを手作りするのは「本物のサフランでしか出せない風味を楽しむ体験」と考えると、材料費のコストパフォーマンスはむしろ高いといえます。
【参考】サフランケーキの歴史と食べ方 - Cosy&Rosy(英国コーンウォール発祥のサフランケーキについて背景と文化が詳しく紹介されています)
サフランはその値段に見合った「見えないメリット」も持っています。特に女性にとってうれしい健康効果が、近年の研究で次々と明らかになっています。
まずPMS(月経前症候群)への効果です。20〜45歳の女性を対象にした研究で、1日30mgのサフラン摂取が頭痛・不安・痛みなどのPMS症状を軽減したと報告されています。セロトニンの働きをサポートする成分が、気分の安定にも寄与するとされます。
次に抗うつ効果です。サフランエキスを用いた複数の研究で、軽度〜中程度のうつ症状に対してプラセボを大きく上回る改善効果が確認されています。しかも副作用の少ない抗うつ薬として注目される研究成果が出ています。
また、睡眠の質の改善効果も報告されています。就寝前のサフランティーが入眠を助けるとされ、欧米ではサフランを日常的に取り入れる女性が増えています。
ケーキに使用する量(0.1〜0.2g)では医薬品的な効果は期待できませんが、日常的にサフランを食事やお菓子に取り入れることで、長期的な健康サポートになる可能性があります。健康に良いとされる食材を使った手作りケーキなら、罪悪感が少なく楽しめるのがうれしいですね。
ただし、サフランには注意点もひとつあります。妊娠中の大量摂取は子宮収縮を促す可能性が指摘されており、妊婦さんは使用量に注意が必要です。料理・お菓子で使う程度の少量は問題ないとされていますが、サプリ等で大量摂取するのは避けてください。
【参考】サフランエキス研究所(不眠・うつ・PMSへのサフランの効能について研究論文ベースの情報がまとめられています)
【参考】サフランがPMS・月経痛に有効 - CareNet Academia(系統的レビューとメタ解析による医学的根拠が紹介されています)