白玉粉とは何か上新粉との違いと使い分け完全ガイド

白玉粉と上新粉、スーパーで並んでいても違いがよくわからない…そんな方のために原料・食感・製法・価格の違いから正しい使い分けまで徹底解説。あなたはどちらを選ぶべきか、知っていますか?

白玉粉とは何か、上新粉との違いと使い分け

上新粉で作った団子を白玉粉代わりに使うと、翌日には石のように固くなって食べられなくなります。


この記事のポイント3つ
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原料がまったく違う2種の粉

白玉粉はもち米、上新粉はうるち米が原料。同じ「米の粉」でも含まれるでんぷんの種類が異なり、仕上がりの食感が大きく変わります。

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加える水の温度・調理法が正反対

白玉粉は「水でこねてゆでる」、上新粉は「熱湯でこねて蒸す」が基本。間違えると食感が台無しになります。

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価格差は実は2倍以上ある

白玉粉は製造工程が複雑なため、上新粉より2倍以上コストがかかります。用途を知れば無駄買いを防げます。


白玉粉とは何か:もち米から生まれた「寒ざらし粉」の正体


白玉粉の原料は「もち米」です。もち米を精白して水にさらし、石うすで水びきして沈殿した細かい粒子を乾燥させて作ります。この工程は非常に手間がかかります。


江戸時代、この粉は寒い冬の時期に手間ひまかけて作られていたことから「寒ざらし粉」とも呼ばれていました。昔ながらの製法が今も受け継がれている粉です。


白玉粉の最大の特徴は、冷やしても固くなりにくいことです。もち米のでんぷんはほぼ100%アミロペクチンという成分でできており、水分をしっかり抱え込む性質を持ちます。そのため、冷蔵庫で冷やしてもプルンとしたやわらかい食感が続くのです。


これはつまり、冷たいスイーツに向いているということですね。


白玉団子・あんみつ・フルーツポンチ・桜餅・大福などが代表的な用途です。水を少しずつ加えながらこねて、耳たぶくらいのやわらかさになったら団子に丸めてゆでるだけで完成します。


白玉粉の形状は「粒状(塊状)」です。市販品を見ると、粉ではなく小さな塊がいくつも入っています。使う前に手で細かく崩しながら水を加えてこねるのが基本です。


また、白玉粉は水との「なじみやすさ」が高いため、電子レンジ調理でも扱いやすく、初心者でも失敗しにくいという実用的なメリットがあります。



  • 🍡 原料:もち米

  • 🍡 形状:粒状(塊状)

  • 🍡 こね方:水(常温)を少しずつ加えながらこねる

  • 🍡 加熱法:沸騰したお湯でゆでる

  • 🍡 食感:つるん・もちもち・やわらかい

  • 🍡 特性:冷やしても固くなりにくい

  • 🍡 主な用途:白玉団子・大福・桜餅・あんみつ


なお、もち米を原料にした粉としては「もち粉(もち米の粉)」も存在します。もち粉は白玉粉と用途がほぼ同じですが、製法が異なります。白玉粉が「水びき製法」でデンプン質だけを取り出すのに対し、もち粉はもち米をそのまま乾燥製粉したものです。そのため、もち粉はでんぷん以外の米の成分も残り、噛んだときにぎゅっと押し返してくるようなコシのある食感になります。


参考:米粉の種類と特徴について詳しく解説しています。


上新粉・白玉粉・もち粉の違いとは?それぞれの共通点・違いと米粉の歴史 - 東京ガスWebサービス


上新粉とは何か:白玉粉との原料・食感の根本的な違い

上新粉の原料は「うるち米」です。わたしたちが毎日ご飯として食べている、あのお米と同じ種類です。


製法はシンプルで、うるち米を精白して水洗いし、乾燥させてから粉にしてふるいにかけます。粒度が細かいものが「上新粉」、少し粗いものが「並新粉」として分類されます。色が白く歯ごたえのあるものが上質とされています。


うるち米のでんぷんにはアミロースとアミロペクチンが含まれます。アミロースは冷めると固まりやすい性質を持ちます。これが、上新粉で作った団子が冷めると固くなりやすい最大の理由です。


固くなる、と聞くとデメリットに聞こえますが、じつはこの「コシ」が上新粉の強みです。歯切れのよいしっかりとした食感は、柏餅・草餅・ういろう・かるかんなど、「歯ごたえを楽しむ」和菓子に最適です。


上新粉が白玉粉と大きく異なる点は、熱湯でこねることが必要なところです。うるち米は粘りが出にくい粉のため、熱湯を加えてでんぷんを一部糊化させることで、まとまりやすくなります。冷水でこねると生地がボソボソになり失敗します。


それから加熱方法も違います。上新粉の団子は「蒸す」のが基本です。蒸すことで蒸気が全体に行き渡り、均一に火が通ってやわらかい食感に仕上がります。



  • 🌾 原料:うるち米

  • 🌾 形状:粉状(さらさらとした粉)

  • 🌾 こね方:熱湯を加えながらこねる

  • 🌾 加熱法:蒸す(強火で15〜25分程度)

  • 🌾 食感:コシがあり歯切れのよいもちもち感

  • 🌾 特性:冷めると固くなりやすい

  • 🌾 主な用途:団子・柏餅・草餅・ういろう・かるかん


白玉粉と上新粉を比べると、価格にも大きな差があります。製粉メーカー(前原製粉株式会社)によると、白玉粉はうるち米より原料価格が高いもち米を使い、さらに製造工程も複雑なため、白玉粉のほうが上新粉より2倍以上のコストがかかっています。スーパーで同じグラム数でも白玉粉のほうが高値になっているのはこのためです。


つまり用途を間違えると、コスト的にも損になります。


参考:白玉粉と上新粉の価格差と原料の違いについて。


白玉粉と上新粉の違いを教えて下さい。 - 前原製粉株式会社 義士


白玉粉と上新粉の正しい使い分けと代用できるケース・できないケース

「白玉粉がなかったから上新粉で代用した」という経験がある方は少なくないと思います。結論から言うと、基本的に代用はおすすめできません。


白玉粉で作るべき料理に上新粉を使うと、冷えたときに生地が固くなり過ぎます。特に冷蔵庫に一晩入れると、翌日には石のように硬くなって食べづらくなります。これは時間と材料代の無駄につながります。


逆に上新粉が必要な料理(柏餅・草餅など)に白玉粉を使うと、独特のコシが出ず、ふにゃっとした仕上がりになります。


それでも「どうしても代用したい」場合のポイントをまとめます。





























状況 代用の可否 補足
白玉粉→上新粉で代用 △(限定的に可) みたらし団子など、冷やさずすぐ食べるなら可。食感は硬めになる。
上新粉→白玉粉で代用 △(限定的に可) 食感が柔らかくなりすぎる。柏餅・草餅には不向き。
白玉粉→もち粉で代用 ○(ほぼ同等) 用途はほぼ同じ。もち粉のほうがコシがやや強い。
白玉粉→だんご粉で代用 ○(ある程度可) だんご粉はもち米+うるち米のブレンドなので、中間の食感になる。


また、白玉粉を使うとき「水の代わりに絹ごし豆腐を使う」と、翌日でも固くなりにくく、よりなめらかな食感になります。白玉粉と同量の絹ごし豆腐を水切りせずにそのまま加えてこねるだけです。これは使えそうです。


大福を作る場合は、白玉粉だけよりも上新粉を少量混ぜることで形を保ちやすくなります。プロの和菓子職人が「白玉粉100%」で大福を作らない理由がここにあります。形を保ちつつやわらかさを両立するには、白玉粉7:上新粉3程度のブレンドが有効とされています。


代用が難しいのが原則です。


参考:白玉粉の代用品や上新粉との違いについてのまとめ。


白玉粉・上新粉・もち粉・だんご粉の違いとは、基本の使い方紹介 - 富澤商店


上新粉団子を冷めても固くしないための砂糖の科学的な使い方

上新粉の団子は冷めると固くなる、というのはよく知られた事実です。しかし、砂糖の量を適切に調整することで、かなりやわらかさをキープできるのはあまり知られていません。


砂糖には「保水作用」があります。砂糖は水分を強く引き付ける性質を持ち、でんぷんから水分が抜けるのを防いでくれます。でんぷんが冷えて固くなる現象(老化)を砂糖が遅らせてくれるのです。


具体的な数字があります。上新粉に対して砂糖を10%以上加えるのが重要で、これにより常温で半日置いても固くなりません。砂糖10%というのは、上新粉100gに対して砂糖10gの計算です。


10gといっても団子が甘くなりすぎることはなく、ほんのり甘さを感じる程度です。甘めの団子でも構わない場合は20%(100gに対して20g)まで増やすとさらに効果的です。


これが条件です。


さらに上新粉で団子を作るときの3つのコツをまとめておきます。



  • 砂糖を10%以上入れる:上新粉100gなら砂糖10g以上を必ず混ぜる

  • 熱湯でこねる:水ではなく熱湯(沸騰直後)でこねることで粘りが生まれる

  • 強火で蒸す:15〜25分、強火で全体に蒸気を当てる。生地を小さくちぎって並べると火が通りやすい


もし上新粉の団子が冷めて固くなってしまった場合でも、蒸し器で5〜10分蒸し直すか、電子レンジで少し温めることでやわらかさを取り戻せます。捨てる前に試してみる価値があります。


また、「上新粉を茹でる」という方法もあります。白玉粉のようにお湯に入れてゆでることは技術的には可能ですが、蒸す場合と比べると加熱ムラが出やすく、中心部が粉っぽくなりがちです。本格的に作るなら蒸す方法が圧倒的におすすめです。


なお、砂糖によるでんぷん老化防止の効果は、求肥(ぎゅうひ)という和菓子でも実証されています。求肥は白玉粉に対しておよそ2倍量の砂糖を加えて作りますが、これが長時間やわらかさを保てる理由です。知識として覚えておけば、他の和菓子作りにも応用できます。


参考:上新粉団子を固くしないための砂糖の使い方を詳しく解説。


固くならない上新粉団子のレシピ。材料や作り方のコツを押さえれば失敗なし! - macaroni


白玉粉・上新粉・だんご粉・もち粉の4種類を一気に整理する比較表

スーパーの売り場には「白玉粉・上新粉・もち粉・だんご粉」の4種類が並んでいることが多く、ひと目で違いがわかりにくいですよね。見た目もすべて白色でよく似ているため、間違えて買ってしまうことも珍しくありません。


ここで4種類を一気に整理します。












































粉の種類 原料 こね方 加熱法 食感 主な用途
🍡 白玉粉 もち米(水びき製法) 水(常温) ゆでる つるん・もちもち・やわらかい 白玉団子・大福・桜餅
🌾 上新粉 うるち米 熱湯 蒸す コシがあり歯切れよい 串団子・柏餅・草餅・ういろう
🍚 もち粉 もち米(乾燥製粉) 水(常温) 蒸す・ゆでる ぎゅっとしたコシ・もちもち 大福・豆大福・求肥・最中
🍵 だんご粉 もち米+うるち米のブレンド 水(常温) ゆでる 歯切れよさ+もちもち感の両立 みたらし団子・花見団子


だんご粉は「白玉粉と上新粉のいいとこどり」をしたような粉です。もち米由来のやわらかさと、うるち米由来の歯切れのよさを両方持っています。冷めても食感が変わりにくいため、団子作り初心者には最も扱いやすいと言えます。


これだけ覚えておけばOKです。


「みたらし団子を作りたい」という場合、だんご粉が最も失敗なく仕上がりますが、冷めてすぐ食べるなら上新粉のほうが本格的な食感になります。一方で、白玉粉は冷やして食べるデザート系に向いており、常温・冷蔵どちらでも食感が変わりにくいため、お弁当や作り置きには白玉粉が便利です。


粉選びが成功の第一歩です。


参考:4種類の粉の違いを分かりやすく解説しています。


白玉粉、もち粉、上新粉、だんご粉の違いを知ろう - Z会おうち学習ナビ






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