市販のドレッシングをかけるだけでシーザーサラダは完成すると思っていませんか?それは味わいの7割を捨てているのと同じです。
シーザーサラダの発祥は、1924年にメキシコのティファナにあるレストランで生まれたとされています。当時のシェフ、シーザー・カルドーニが冷蔵庫にあった残り材料で即興で作ったのが始まりで、今や世界中で愛される定番サラダになりました。意外と歴史が深いですね。
材料は次のとおりです。2人分を目安にしています。
| 材料 | 分量 | 補足 |
|------|------|------|
| ロメインレタス | 1/2株(約150g) | なければ普通のレタスでも可 |
| パルメザンチーズ(粉) | 大さじ3 | ブロックを削ると風味UP |
| クルトン | 適量 | 後述の手作りがおすすめ |
| アンチョビフィレ | 2〜3枚 | 缶詰タイプが入手しやすい |
| にんにく | 1/2片 | |
| 卵黄 | 1個分 | |
| レモン汁 | 大さじ1 | |
| ウスターソース | 小さじ1/2 | |
| オリーブオイル | 大さじ3 | |
| 塩・こしょう | 各少々 | |
下準備で最も大切なのは、レタスの水分をしっかり切ることです。ドレッシングが水で薄まってしまうと、せっかくの風味が台無しになります。洗ったあとはキッチンペーパーで1枚ずつ丁寧に拭くか、サラダスピナーを使って遠心力で水を飛ばすと効果的です。これが基本です。
レタスは手でひと口大にちぎるのがポイントです。包丁で切ると断面から水分と旨みが抜けやすくなり、しなびやすくなります。ちぎることで繊維が自然に断ち切られ、ドレッシングが絡みやすくなるという利点もあります。
ドレッシングはシーザーサラダの命です。市販のシーザードレッシング(100ml入り)の価格は200〜350円程度ですが、手作りすれば同量を約80〜100円のコストで作れます。しかも風味は段違いです。
手作りドレッシングの手順はシンプルです。
1. アンチョビをみじん切りにし、にんにくとともにすり鉢またはフォークの背でペースト状にする
2. ボウルに卵黄を入れ、レモン汁・ウスターソース・アンチョビペーストを加えて混ぜる
3. オリーブオイルを少しずつ加えながらホイッパーで乳化させる
4. 塩・こしょうで味を整え、パルメザンチーズを半量加えて混ぜる
乳化が肝心です。オリーブオイルを一気に入れると分離するため、最初の30秒は特にゆっくりと糸状に垂らしながら混ぜてください。全体の量の1/3を入れたあたりから乳化が安定し、なめらかなテクスチャーになってきます。
卵を生で使うことに抵抗がある場合は、市販のマヨネーズ大さじ2で代替できます。マヨネーズ自体がすでに乳化した卵黄とオイルの混合物なので、代用としての適性が高く、手順も格段に楽になります。これは使えそうです。
ただしマヨネーズ代替の場合は、オイルの追加量をゼロかごく少量にしてください。マヨネーズ自体に油分が含まれているため、オイルをそのまま加えると脂っこくなりすぎます。配合のバランスが条件です。
クルトンは食パン1枚から作れます。食パン(8枚切り)1枚を1.5cm角のサイコロ状に切り、フライパンにオリーブオイル大さじ1を熱して中火で3〜4分炒めるだけで完成です。仕上げに塩ひとつまみとガーリックパウダー少々を振ると風味が増します。
食パン1枚(約40g)から作れるクルトンは約30個前後で、市販品(約50g入り・180円前後)と同等の量をおおよそ30〜40円のコストで作れます。しかも添加物ゼロです。
| 比較項目 | 市販クルトン | 手作りクルトン |
|----------|------------|--------------|
| コスト | 約180円/50g | 約35円/同量 |
| 食感 | やや硬め・均一 | サクサクで香ばしい |
| 保存期間 | 約6ヶ月 | 常温2〜3日 |
| 添加物 | あり | なし |
バゲットやフランスパンを使うとより本格的な食感になります。前日の残りのパンを活用するのも賢い方法で、少し乾燥したパンのほうが揚げずにカリッと仕上がりやすいという利点があります。余りパンの活用として覚えておけばOKです。
揚げ油を使わずフライパンで少量のオリーブオイルで焼くだけなので、カロリーも抑えられます。オーブンを使う場合は180℃で10〜12分が目安で、まとめて作り置きしたいときに向いています。
アンチョビは「生臭くなるから」と省く方が多いですが、それはシーザーサラダが本来の味にならない最大の原因です。アンチョビが味の底支えをしており、これを抜くと塩気と旨みのバランスが一気に崩れます。つまり旨みの骨格がアンチョビです。
アンチョビ缶を開けて余った分は、オリーブオイルごとラップをした小容器に入れて冷蔵庫で保存すると1週間程度保ちます。パスタや炒め物の隠し味としても使えるので、缶を1つ買っても無駄になりません。
パルメザンチーズは粉状の既製品でも十分ですが、可能であればブロックを購入してその場で削ることをおすすめします。削りたてのチーズは香りと油分が豊かで、サラダ全体の風味を格上げします。スーパーで100gあたり400〜600円程度のブロックが手に入ります。
チーズは2段階に分けて使うのが理想的です。ドレッシングに混ぜ込む分(半量)と、盛り付け後にトッピングする分(残り半量)に分けると、食感と風味の層が生まれます。これが本格派との差につながる細かい技です。意外ですね。
塩分に注意すれば大丈夫です。アンチョビとパルメザンチーズはどちらも塩分が高いため、ドレッシングに塩を加えるときは必ず味見してから微調整してください。塩分過多になりやすいのがシーザーサラダの落とし穴です。
シーザーサラダのドレッシングは、サラダ以外の料理にも応用できます。実はこれを知っているだけで、平日の献立の幅が大きく広がります。
まず「シーザー風グリルチキン」への応用があります。胸肉1枚(約250g)にシーザードレッシングを大さじ2まぶして30分置き、フライパンで焼くだけで香り豊かな一品になります。漬け込みダレとして使うことで、パサつきがちな胸肉がしっとりと仕上がります。
次に「シーザーパスタサラダ」への展開です。茹でたショートパスタ(100g)をシーザードレッシングで和え、ベーコンと茹でブロッコリーを加えれば、ボリュームのある主食サラダになります。お弁当にも持参できるレシピです。
さらに「シーザートースト」という活用法もあります。食パンにシーザードレッシングを塗り、薄切りにしたトマトとパルメザンチーズをのせてトーストするだけです。朝食やブランチにぴったりで、5分以内に完成します。
| アレンジ | 主材料の追加 | 調理時間 |
|----------|------------|---------|
| グリルチキン | 鶏胸肉 | 約15分(漬け時間除く) |
| パスタサラダ | ショートパスタ・ブロッコリー | 約15分 |
| シーザートースト | 食パン・トマト | 約5分 |
ドレッシングを多めに作っておけば、冷蔵保存で3〜4日は品質を保てます。密閉容器に入れて保存し、使う前に軽く振り混ぜれば分離が戻ります。まとめて作っておくと便利です。
シーザーサラダのドレッシングには乳化した油分が含まれるため、冷蔵庫に入れると固まる場合があります。使用前に室温に10分ほど置くか、軽く湯煎すると元のなめらかさに戻ります。冷やしすぎに注意すれば大丈夫です。