シーズニングとはフライパンを育てる油慣らしの基本

フライパンのシーズニングとは何か、なぜ必要なのか気になっていませんか?正しい手順を知らないと、せっかくの鉄フライパンが台無しになることも。正しいやり方を知りたくありませんか?

シーズニングとはフライパンに行う油慣らしのこと

フライパンを洗ったあとに油を塗らずそのまま保管すると、逆にフライパンの寿命が縮まります。


🍳 この記事でわかること
🔍
シーズニングの意味と目的

シーズニングとは何か、なぜ鉄フライパンに必要なのかをわかりやすく解説します。

📋
正しいシーズニングの手順

空焼き・油ならし・野菜くずを使った手順など、失敗しないやり方をステップごとに紹介します。

⚠️
やりがちなNG行動と注意点

洗剤で洗う・濡れたまま保管など、知らないと損するNGポイントを具体的にお伝えします。


シーズニングとはフライパンの「油膜づくり」のこと


シーズニング(seasoning)とは、鉄製フライパンやスキレットなどの調理器具の表面に油の層(油膜)を作る作業のことです。英語では「調味する・慣らす」という意味を持ちますが、調理器具においては「使い始めの下処理」として定着した言葉です。


鉄フライパンは購入直後、錆び止めのコーティングが施されていることがほとんどです。このコーティングは調理に適していないため、最初に焼き切る「空焼き」が必要になります。そのあと油を薄く塗り込んで加熱することで、表面に油膜が定着します。これがシーズニングの基本的な流れです。


つまり油膜が保護膜になるということです。


この油膜があることで、食材がこびりつきにくくなり、錆びも防ぐことができます。テフロン加工のフライパンとは異なり、鉄フライパンは使えば使うほど油膜が重なり、どんどん使いやすく育っていくのが特徴です。1枚の鉄フライパンを10年以上使い続けている料理家も珍しくありません。


これは使えそうですね。


シーズニングは「最初の1回だけ行う作業」ではなく、毎回の調理後にも継続して行うことで効果が維持されます。使い終わったら油を薄く引いて保管する習慣をつけることが、長持ちさせるコツです。


シーズニングが必要なフライパンの種類と素材の違い

シーズニングが必要なフライパンは、主に鉄素材のものです。代表的なものとして「鉄フライパン」「スキレット」「鉄製中華鍋」「カーボンスチール(炭素鋼)製フライパン」などが挙げられます。


一方、シーズニングが不要または逆効果になるフライパンも存在します。テフロン(フッ素樹脂)加工・セラミック加工・アルミ製フライパンはコーティングが施されているため、高温での空焼きや油膜づくりを行うと、コーティングが剥がれる原因になります。これが意外と知られていない落とし穴です。


素材によって正反対のお手入れが必要ということですね。


| 素材 | シーズニング | 主な特徴 |
|---|---|---|
| 鉄フライパン | ✅ 必要 | 耐久性が高く育てられる |
| スキレット(鋳鉄) | ✅ 必要 | 蓄熱性が高い |
| カーボンスチール | ✅ 必要 | 軽量で扱いやすい |
| テフロン加工 | ❌ 不要 | こびりつきにくいが消耗する |
| セラミック加工 | ❌ 不要 | 化学物質不使用で安全 |
| アルミ製 | ❌ 不要 | 軽量で熱伝導が良い |


スキレットはキャンプ用品として人気が高まっていますが、自宅のガスコンロやIHでも使えるものが多く、日常使いにも向いています。ただしスキレットは重さが1kg前後あるものがほとんどで、片手で振るのが難しいという点は覚えておきましょう。


シーズニングが必要かどうかは、フライパンの説明書に記載されているので、購入時に一度確認するのが確実です。


シーズニングの正しい手順を鉄フライパンで解説

はじめて鉄フライパンを使う際のシーズニング手順を、順を追って紹介します。難しく考える必要はありません。


🔥 STEP 1:空焼き(錆び止めを焼き切る)


購入直後の鉄フライパンには、錆び止め用のワックスやコーティングが塗られています。これを取り除くために、フライパンを中〜強火にかけて全体を加熱します。最初は煙が出ることがありますが、これはコーティングが焼き切れているサインです。フライパン全体(側面も含む)の色が青みがかったグレー〜黒に変わったら空焼き完了です。


目安は5〜10分程度です。


🫒 STEP 2:油を塗り込む


粗熱が取れたら、キッチンペーパーなどを使って油(サラダ油・亜麻仁油など)を薄くまんべんなく塗ります。内側だけでなく外側にも薄く塗るとより効果的です。塗りすぎてべたつく場合は、ペーパーで余分を拭き取ります。


薄く均一が基本です。


🥦 STEP 3:野菜くずで油ならしをする


油を薄く引いた状態で弱〜中火にかけ、キャベツの外葉・ネギの青い部分・にんじんの皮など捨てる予定の野菜くずを炒めます。野菜くずをフライパン全体になじませながら3〜5分炒めることで、油が表面に均一になじみます。野菜くずは捨てて構いません。


🧽 STEP 4:洗浄・保管


野菜くずを取り出したら、熱いうちにお湯とたわし(またはブラシ)で洗います。洗剤は使いません。洗ったあとは弱火にかけて水分を完全に飛ばし、最後に薄く油を塗ってから保管します。


水分が残ったまま放置すると翌日には錆びが出ることもあるので、乾燥は必須です。


ターク(TURK)公式サイト:ドイツの老舗鉄フライパンブランドによるシーズニング解説


上記リンクはドイツの老舗鉄フライパンブランド「ターク」の公式サイトです。シーズニングの考え方や鉄フライパンの育て方について、製造メーカー視点の情報が参照できます。


シーズニングで失敗しないための注意点とNG行動

シーズニングで多くの方がやってしまいがちなNG行動があります。知らないまま続けていると、フライパンを傷めてしまう原因になるため、ここでしっかり把握しておきましょう。


❌ NG①:洗剤でゴシゴシ洗う


鉄フライパンを洗剤で洗うと、せっかく育てた油膜が落ちてしまいます。基本的にはお湯とたわし・ブラシで汚れを落とすだけで十分です。においが気になる場合は、お湯でしっかりすすぐだけで問題ありません。


どうしても汚れがひどいときは、少量の洗剤を使ってもOKですが、そのあとは必ず油を薄く塗って保管することが条件です。


❌ NG②:濡れたまま放置する


洗ったあとにそのまま放置すると、数時間で錆びが発生することがあります。鉄は水分に非常に弱い素材です。洗ったら必ず弱火で1〜2分加熱して完全に乾燥させてください。


乾燥が条件です。


❌ NG③:油を塗りすぎる


「たっぷり塗ったほうが良さそう」と思いがちですが、厚く塗りすぎると油が酸化して臭いや変色の原因になります。薄くまんべんなく塗るのが正解です。


❌ NG④:調理直後に冷水で急冷する


熱いフライパンを急に冷水で冷やすと、金属が収縮して歪みや割れの原因になります。フライパン本体の変形は修復できないため、注意が必要です。自然冷却か、ぬるま湯での冷却にとどめましょう。


❌ NG⑤:空焼き中に離れる


空焼き中は煙が出て、万が一のこともあるため、コンロから離れずに見ておくことが大切です。換気扇を回して窓を開けた状態で行いましょう。


これらのNGを知っているだけで、フライパンの寿命が大きく変わります。


シーズニング後の毎日のお手入れで鉄フライパンを長持ちさせる方法

シーズニングは「最初の一大作業」というイメージがありますが、実はその後の毎日のお手入れのほうが重要です。日々の小さな積み重ねが、フライパンを育てることにつながります。


🍳 調理前:予熱と油返し


鉄フライパンは調理前に予熱(空焼き)してから油を引くことで、食材のこびりつきを防げます。予熱の目安は1〜2分、中火で煙が少し出るくらいです。そこに大さじ1〜2杯の油を入れて全体になじませ、余分な油を容器に戻す「油返し」をするとこびりつきがさらに減ります。


これが毎回の基本です。


🧹 調理後:洗い方と保管


調理後は熱いうちにお湯で汚れを流し、たわしやブラシで落とします。焦げがひどい場合は、お湯を張って少し煮立てると落としやすくなります。洗ったあとは弱火で水分を飛ばし、キッチンペーパーで薄く油を引いてから保管します。


この一手間だけで十分です。


📅 月1回のメンテナンスシーズニング


日常のお手入れを続けていても、3〜4週間に1度は改めてシーズニングをし直すと、油膜がリセットされてより使いやすくなります。特に「最近こびりつくようになってきた」と感じたときがサインです。


改めてSTEP2〜4の工程を繰り返すだけなので、10〜15分あれば完了します。


鉄フライパンのお手入れ専用アイテムとして、「亜麻仁油(リンシードオイル)」は特におすすめです。亜麻仁油は乾性油と呼ばれる種類で、加熱すると重合して固まりやすく、薄くて強い油膜が形成されやすいという特徴があります。サラダ油でも代用できますが、より強い油膜を育てたい方は亜麻仁油を試してみる価値があります。


使い込むほど味が出る、それが鉄フライパンの魅力です。


上記は無印良品による鉄フライパンのお手入れ解説コラムです。日常的なメンテナンスのポイントや保管方法について、実践的な情報が掲載されています。






ハーブ&ペパーソルト70g HARVEY's(ハーヴィーズ)シーズニング 【調味料/塩/スパイス/シーズニング】