竹製せいろを洗剤で洗うと、カビが生えて1か月で使えなくなります。
竹製せいろを買ったら、いきなり食材を蒸してはいけません。購入直後のせいろには木くずや細かいほこり、竹特有のアク(植物性のにおい成分)が残っているため、最初に必ず「空蒸し(からむし)」という下準備が必要です。空蒸しとは、食材を何も入れずにせいろだけを蒸気にかける作業のことです。
空蒸しには大きく2つの効果があります。1つ目は、木のアクやほこりを蒸気で取り除き、最初の料理に余計なにおいが移るのを防ぐことです。2つ目は、乾燥した竹に適度な水分を含ませ、耐久性を高めることで割れや変形を防ぐことです。この15分の下準備をするかしないかで、せいろの寿命が大きく変わります。
【空蒸しの手順】
1. せいろ本体とふたを全体的に水でしっかり濡らし、水気を軽く切ります。
2. フライパンまたは鍋に7〜9割ほど水を入れ、蒸し板をセットして強火で沸騰させます。
3. 食材を入れない空のせいろをのせ、中火にして10〜15分蒸します。
4. 火を止めて冷めたら、固く絞った濡れ布巾で軽く拭き取ります。
5. 風通しのよい場所でしっかり陰干しして乾かせば完了です。
空蒸しが終わった後、そのまますぐ料理する場合は乾燥の必要はありません。収納する場合は完全に乾いてから保管するのが原則です。空蒸しが基本です。
せいろを乗せる鍋のサイズ選びも重要なポイントがあります。せいろの直径より1〜2cm小さい鍋なら直接のせればOKですが、同じ直径や大きめの鍋には「蒸し板(台輪)」をかませて使いましょう。蒸し板なしで直接フライパンに置くと、せいろの底が焦げる原因になります。せいろ専門店のキッチンパラダイス(Kitchen Paradise)では23年にわたりせいろを販売しており、蒸し板の活用を強く推奨しています。
せいろが焦げてしまう原因の9割は、①鍋に直接のせた、②使う前に水で濡らさなかった、のどちらかです。この2点を守るだけで焦げトラブルはほぼ防げます。使う前の濡らしは必須です。
参考:せいろ23年のプロが教える正しい使い方(天然生活)
https://tennenseikatsu.jp/_ct/17816453
空蒸しが終わったら、いよいよ実際に料理してみましょう。竹製せいろの基本の使い方はシンプルで、毎回の手順は5ステップです。
【毎回の基本手順】
1. せいろ全体を水で濡らして水気を切ります(焦げ防止)。
2. 鍋に水を7〜9割入れ、強火で沸騰させます。
3. クッキングシートや蒸し布を敷いた上に食材を並べ、ふたをします。
4. 強めの中火で蒸気を出し続けながら、食材に合った時間蒸します。
5. 火を止め、ミトンを使ってせいろを取り出します。
食材の並べ方にも注意が必要です。ギュウギュウに詰め込むと蒸気が全体に回らず、加熱ムラになってしまいます。食材同士の間に必ず隙間を作って並べるのが大切です。これは使えそうですね。
食材別の蒸し時間は、以下の表を目安にしてください。竹串がすっと通れば蒸し上がりのサインです。
🥦 野菜の蒸し時間目安
| 食材 | 切り方 | 蒸し時間 |
|------|--------|----------|
| もやし | そのまま | 2〜3分 |
| キャベツ | ざく切り | 5〜10分 |
| ブロッコリー | 小房に分ける | 5〜10分 |
| 玉ねぎ | くし切り | 5〜7分 |
| れんこん | 輪切り(2cm) | 7〜8分 |
| なす | 斜め薄切り | 8〜10分 |
| きのこ | ばらす | 5〜8分 |
| さつまいも・かぼちゃ | そのまま/1/4 | 約25分 |
| じゃがいも・人参 | そのまま | 約25分 |
🍖 肉・魚介の蒸し時間目安
| 食材 | 切り方 | 蒸し時間 |
|------|--------|----------|
| 豚バラ(薄切り) | 薄切り | 5〜7分 |
| 鶏胸肉(そぎ切り) | そぎ切り | 7〜9分 |
| 鶏胸肉(1枚) | そのまま | 12〜15分 |
| 白身魚・鮭(切り身) | 切り身 | 8〜10分 |
| エビ | 殻を剥く | 約6分 |
| ホタテ | そのまま | 5〜10分 |
| シュウマイ・肉まん | そのまま | 10〜15分 |
蒸し時間の計測は「沸騰してせいろをのせてから」が起点です。水から数え始めると時間がずれるため注意しましょう。冷蔵庫から出したての冷たい食材は1〜3分ほど余分に蒸すと安心です。
2段以上重ねて使う場合は、蒸気が下から上に流れる仕組みを活かします。下段には火の通りにくい根菜や肉類、上段には葉野菜や魚を入れると均一に仕上がります。家庭用のコンロでは最大3段まで対応できますが、2段重ね20分以上の調理では中盤で段を入れ替えるとムラが減ります。重ね使いが条件です。
参考:食材別の蒸し時間一覧(ディノス)
https://www.dinos.co.jp/kitchen_s/column/knife_tools/35/
竹製せいろのお手入れで最も重要なルールは「洗剤を使わないこと」です。竹や木は無塗装の天然素材のため、洗剤成分がそのまま繊維の中に浸透してしまいます。洗剤が染み込んだ状態で水分が残ると、カビの温床になります。また、洗剤の香りがせいろに残り、次の料理の風味を損なうこともあります。洗剤なしが原則です。
【正しいお手入れの手順】
1. 軽い汚れの場合:使い終わったら早めに、お湯で湿らせた布巾で全体を拭き取ります。これだけで十分な場合がほとんどです。
2. ひどい汚れの場合:ぬるま湯でさっと流し、柔らかいスポンジや天然たわしで軽くこすります。
3. 清潔な乾いた布巾で水気を拭き取ります。
4. 風通しのよい場所で、フタと本体を別々に立て掛けて陰干しします。
5. 完全に乾いたことを確認してから収納します。
つけ置き洗いは絶対に避けてください。木が傷み、金具が錆びる原因になります。同様に食洗機・乾燥機も歪みやひび割れを招くため厳禁です。つけ置きは厳禁です。
特に見落とされがちなのが「乾燥させる場所」です。せいろは乾燥の仕方によっても寿命が大きく変わります。乾かす時は平らな場所に伏せて置くのはNGで、台と接触している部分にカビが生えやすくなります。水切りかごに斜めに立て掛け、たまに裏表を返すと素早く乾きます。直射日光はひび割れの原因になるため、必ず陰干しにしましょう。
保管場所も重要です。シンク下や戸棚の奥など湿気がこもる場所は避け、換気扇の近くや風通しのよい場所が理想です。しばらく使わない時は新聞紙でゆるく包むとほこりよけになり、通気性も確保できます。ビニール袋での密封保管はカビ・ゆがみ・虫食いの原因になるため、絶対に避けてください。
なお、もし間違って洗剤で洗ってしまった場合は、洗剤が残らないよう入念に流水でよく洗い流し、その後は通常通り乾燥させましょう。一度の洗剤使用で即座に廃棄が必要になるわけではありませんが、繰り返すとカビリスクが高まります。
参考:せいろの洗い方・お手入れ方法(ディノス)
https://www.dinos.co.jp/kitchen_s/column/knife_tools/18/
「カビはせいろの大敵」と言われますが、実はせいろ自体はフタと本体のすき間から蒸気が抜ける構造になっているため、使用中はカビが生えにくい道具です。問題が起きるのはほぼ全て「使用後の乾燥不足」によるものです。意外ですね。
せいろについた黒い点は、すべてカビです。一見するとただの汚れに見えますが、木材の繊維の中まで菌糸が入り込んでいます。軽度の表面カビなら、熱湯を含ませた布巾で拭き取り、キッチン用消毒アルコールを薄く吹き付けて陰干しすることである程度対処できます。ただし、黒カビが内部まで広がっている場合は除去が困難で、衛生面を考えると買い替えが必要になります。
竹製せいろは専門家によると「1〜2年が消耗品の目安」とされています。ただし、これは適切なお手入れをした場合の目安です。乾燥管理を徹底すれば、想定より長く使えることも多く、反対に乾燥が不十分なままだと数ヶ月でカビが生えてしまうこともあります。寿命は管理次第です。
カビを防ぐための具体的な予防策は以下の通りです。
- 🔑 使い終わったらすぐにお手入れ(食べ終わった後に放置しない)
- 🔑 陰干しは最低でも2〜3時間、完全に乾燥させてから収納
- 🔑 シンク下や密閉戸棚への収納は避ける
- 🔑 長期間使わない場合は新聞紙で包み、風通しのよい場所に保管
においが気になってきた場合には、酢を少量加えたお湯で短時間の空蒸しをすると、消臭効果が期待できます。これは日常のリフレッシュケアとしても有効な方法です。
参考:せいろにカビが生えた時の見分け方と対策(ディノス)
https://www.dinos.co.jp/kitchen_s/column/knife_tools/07/
竹製せいろの使い方をマスターすると、毎日の食卓の幅が一気に広がります。多くの方がせいろを「中華料理専用」「シュウマイを蒸すだけのもの」と思いがちですが、実際の用途はずっと広いです。冷やご飯を3〜5分蒸すだけで、炊きたてに近いふっくら食感が戻ります。電子レンジでの温めとは全く違う仕上がりです。これは使えそうです。
竹製せいろが特に力を発揮する料理シーンをご紹介します。
🥗 蒸し野菜サラダ(所要時間:約10分)
ブロッコリー・にんじん・かぼちゃなどを一口大に切り、せいろで蒸すだけ。油を使わないため、電子レンジや茹でるよりもカロリーを抑えられ、野菜本来の甘みが凝縮されます。水溶性ビタミンも茹でるよりも損失が少ないという研究データもあります。ドレッシングはポン酢やごまだれを少量かけるだけで十分おいしくなります。
🍖 豚バラ肉のせいろ蒸し(所要時間:約15分)
薄切り豚バラ肉をせいろで5〜7分蒸すと、余分な脂が落ちてヘルシーに仕上がります。フライパンで炒めた場合と比べて、脂質量が大幅に減ります。蒸した豚肉には、ポン酢+おろしにんにく、または味噌だれをつけるだけで立派な主菜になります。
🍚 冷やご飯の温め直し(所要時間:約5分)
冷えたご飯をクッキングシートに広げてせいろで3〜5分蒸すと、水分が飛ばずにふっくら柔らかく仕上がります。電子レンジと異なり水分が均一に入るため、お米一粒一粒がほぐれやすくなります。毎朝の習慣にしている主婦の方も多いです。
🥟 市販の肉まん・シュウマイの温め直し(所要時間:約10〜15分)
コンビニやスーパーの冷凍肉まんを電子レンジで温めると皮が固くなりがちですが、せいろで蒸すと皮がふわふわに戻ります。中の餡もジューシーさが増します。忙しい日の時短調理にも活用できます。
こうして見ると、毎日の調理でせいろを使える場面は非常に多いことがわかります。「週に1回の特別調理」ではなく、「毎日の料理を少し格上げするツール」として活用することで、せいろを使う習慣が身につきます。また、せいろのまま食卓に出すと見た目も華やかで、家族の食欲も自然と上がります。毎日の使用が理想です。
初めてせいろを選ぶ方には、フライングソーサー(伊勢丹新宿店)などの道具専門店の道具アドバイザーが「竹製18cmを2段セット」を推奨しています。18cmは2人分の蒸し鶏や魚の切り身がちょうど良いサイズで、2段重ねることで異なる食材を同時に蒸せる便利さを体験できます。まずは2段セットから試してみましょう。
参考:せいろの選び方・使い方・お手入れ(キッコーマン)
https://www.kikkoman.co.jp/homecook/tsushin/tips0084/
参考:せいろの良いこと・基本の使い方とお手入れ(無印良品)

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