圧力鍋で20分加圧すれば、やわらかいチャーシューが完成すると思っていませんか?
圧力鍋でチャーシューを作るとき、「どの部位を使えばいいか」で迷う方は多いです。結論から言うと、豚バラ肉か豚肩ロースが最適です。
豚バラ肉は脂と赤身が層になっており、圧力鍋の高温・高圧調理でコラーゲンがゼラチン化するため、ほろほろとやわらかい仕上がりになります。一方、豚肩ロースは脂が適度にあり、さっぱりとした風味を好む方に向いています。豚ロース(モモ寄りのもの)は脂が少なく、加圧しすぎるとパサつきやすいので注意が必要です。
下処理は味の決め手です。まず、肉全体にフォークを20〜30か所ほど刺してください。これにより、たれが内部まで浸透しやすくなります。次に、塩・こしょうを全体にすり込み、10分ほど置いて余分な水分をキッチンペーパーで拭き取ります。この工程を省くと、仕上がりの味が表面だけになってしまいます。
フライパンでの表面を焼く工程も重要です。強火でバラ肉の表面をしっかり焼き、焼き色をつけることで旨味を閉じ込めます。この「シールド」ができていない状態で圧力鍋に入れると、肉の旨味がたれに逃げてしまいます。焦げ目は必須です。
下処理をしっかりすれば、仕上がりが格段に変わります。
たれの黄金比は、味の再現性に直結します。家庭で作るチャーシューのたれは、醤油・みりん・酒・砂糖の4つが基本です。
黄金比はこちらです。
| 調味料 | 分量(豚肉500gに対して) |
|---|---|
| 醤油 | 大さじ4 |
| みりん | 大さじ3 |
| 酒 | 大さじ3 |
| 砂糖 | 大さじ1 |
| 水 | 100ml |
| にんにく(すりおろし) | 小さじ1 |
| しょうが(すりおろし) | 小さじ1 |
みりんと酒はアルコール分を飛ばすため、先に小鍋で一度煮立てるのがポイントです。アルコールが残ったまま加圧すると、仕上がりに独特のえぐみが出ることがあります。これは意外と見落とされがちな工程です。
たれに漬け込む時間は、最低でも30分、できれば一晩(8時間以上)が理想です。ポリ袋に肉とたれを入れて冷蔵庫に置くだけで、均一に味がしみ込みます。たれの量を増やす必要はなく、ポリ袋で密着させることで少量のたれでも十分味がつきます。
つまり、漬け込み時間が長いほど深い味わいになります。
加圧時間は部位と厚さで変わります。これが最も重要なポイントです。
目安は以下のとおりです。
| 部位 | 厚さ・重量 | 加圧時間(高圧) |
|---|---|---|
| 豚バラ肉(塊) | 約500g | 20〜25分 |
| 豚肩ロース(塊) | 約500g | 15〜20分 |
| 豚バラ肉(薄切りを巻いたもの) | 直径7cm程度 | 10〜12分 |
手順は以下の流れです。
圧が抜けるまでの自然冷却の間も、余熱で肉に火が入り続けます。ここが大切な工程です。急冷(流水で鍋を冷やす)すると余熱調理がカットされ、内部がかたくなる場合があります。
煮詰めたたれを肉に塗って仕上げると、照りが出て見た目も格段によくなります。煮詰め時間は弱火で約5分が目安です。
「圧力鍋で作ったのに、なぜかパサパサになった」という失敗はよくあります。原因は、実はほぼ3つに絞られます。
原因①:加圧時間が長すぎる
豚バラ500gで30分以上加圧すると、肉の繊維が壊れすぎてパサつきます。特に脂の少ない部位は、20分を超えると食感が急激に落ちます。加圧時間は短めから始めるのが基本です。
原因②:急冷している
加圧後に流水で鍋を急冷すると、肉が急激に収縮して水分が抜け出します。自然冷却で圧を抜くことで、余熱がゆっくり肉全体に行き渡り、しっとり仕上がります。
原因③:加圧前に焼き固めていない
表面を焼かずに肉をそのまま圧力鍋に入れると、旨味と水分が加圧中にたれへと溶け出してしまいます。旨味の流出が、パサつきの直接原因です。
これら3点を守れば、パサパサ問題はほぼ解決します。
仕上がりが改善されない場合は、肉の鮮度も確認してみてください。購入から2日以上経過した豚肉は、水分保持力が落ちているため、どうしてもパサつきやすくなります。当日または翌日の豚肉を使うのが理想です。
作り置きチャーシューは、保存の仕方で味が大きく変わります。正しく保存すれば、3〜4日間はおいしく食べられます。
冷蔵保存の場合は、チャーシューを煮汁ごと密閉容器に入れてください。煮汁が「ラップ」の役割をして、肉の乾燥を防ぎます。煮汁なしで保存すると、翌日には表面がパサついてしまいます。冷蔵で4日が目安です。
冷凍保存の場合は、1食分ずつ薄切りにしてラップで包み、ジッパー袋に入れて冷凍します。冷凍保存は約1ヶ月が目安です。解凍は電子レンジではなく、冷蔵庫に移して自然解凍するとしっとり感が保てます。
再加熱のコツがあります。冷蔵から取り出したチャーシューをそのままレンジで加熱すると、水分が飛んでパサつきます。フライパンに煮汁を少量入れ、蓋をして蒸らしながら温めると、しっとり感が復活します。
活用レシピのアイデアです。
チャーシューを一度作れば、数日間の献立が楽になります。これは使えそうです。煮汁もラーメンや煮物の出汁として使えるので、余すことなく活用してみてください。
圧力鍋でのチャーシュー作りは、一度コツをつかむと繰り返し作りたくなる料理です。部位選びから下処理、加圧時間、保存方法まで一連の流れを把握しておけば、失敗はほぼなくなります。ぜひ週末の作り置きメニューに加えてみてください。
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