色が濃い赤みそは塩分が多いと思っていると、損する選び方をしているかもしれません。
越後味噌は、新潟県の旧・越後国地域で造られてきた米みその一種で、2020年12月に特許庁から地域団体商標として認定された、れっきとした地域ブランドです。「赤色辛口の米みそ」という分類に属し、精白した丸米で仕込んだ米麹を使うのが最大の特徴です。
味噌汁を作ったとき、白くてふわふわした粒が浮いてくることに気づいたことはあるでしょうか。これこそが越後味噌の"証明"ともいえる「浮き麹(うきこうじ)」です。一見すると米粒そのものが残っているように見えますが、実際には米麹の中身はすでに溶け出していて、麹菌の菌体が絡み合って袋状になったものが浮いています。つまり「浮き麹が見える=品質が良い越後味噌」のサインです。
他の粒みそと混同されがちですが、越後味噌は構造が大きく異なります。仙台みそは大豆の破片が粒として残るのに対し、越後みそは大豆をきめ細かくこしてから米麹と合わせて仕込みます。そのため口あたりはなめらかで、大豆のざらつき感がありません。なめらかな食感が基本です。
越後みそが「浮き麹」になる理由は、仕込みのこだわりにあります。大豆を蒸したあと1〜3ミリ程度の細目でこし、麹を壊さないように丁寧にかき混ぜながら仕込むため、米麹の形がそのまま残るのです。このひと手間が、他にはない食感と見た目を生みます。
| 種類 | 麹の原料 | 色 | 粒の残り方 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|
| 越後みそ | 米麹 | 赤みがかった褐色 | 米麹が袋状に浮く | なめらか・浮き麹 |
| 仙台みそ | 米麹 | 濃い赤褐色 | 大豆の破片が残る | 辛口・重厚な旨味 |
| 信州みそ | 米麹 | 淡色(山吹色) | こしみそが主流 | 酸味・すっきり |
新潟県味噌醤油工業協同組合によると、越後みそはさらに「上越タイプ」と「中越・下越タイプ」に分かれます。上越の越後みそは麹歩合が高く(10〜12歩)、大豆を「煮る」製法が主体で色はやや淡め。中越・下越は麹歩合7〜8歩で大豆を「蒸す」ことが多く、色はやや濃いのが一般的です。同じ越後みそでも産地によって味わいが変わるということですね。
参考:新潟県のみその種類と歴史/越後みその特徴を専門家が解説
新潟県のみその種類と歴史/今井誠一さんインタビュー Vol.1|Made in Niigata
越後味噌の味わいを一言で表すなら「塩味の中に米由来の優しい甘みが宿る、バランス型の辛口みそ」です。赤みそに分類されるため辛口に感じますが、信州みそのような鋭い酸味や、仙台みその重厚さとは一線を画し、どこかまろやかでコクがあります。これは使い手にとって大きなメリットです。
上越地域のものは大豆のうまみに米麹由来のやさしい甘みが加わり、新鮮でさわやかな香りが楽しめます。一方で中越・下越タイプはしっかりとした旨みと、華やかな芳香を持つと評価されています。どちらも「食べ飽きない、毎日の味噌汁向き」という点は共通しています。
この味わいが生まれる背景には、新潟の気候があります。新潟県は夏は高温多湿、冬は雪に閉ざされる低温多湿の環境です。極端な寒さではないため一年を通じて菌の発酵が安定しやすく、じっくり熟成させることでコクが引き出されます。また、新潟は全国トップクラスの酒蔵数(現在約88か所)を誇る米麹文化の土地でもあります。丁寧な麹づくりのノウハウが、味噌の品質にも反映されているのです。
越後みそは全国味噌品評会でも常に上位を占めるとされており、その味の評価は折り紙つきです。これは使えそうです。
塩分については「赤みそ=塩辛い」と思われがちですが、越後みそはバランスが取れた辛口タイプ。文部科学省の成分表によると赤色辛みそ100gあたりの食塩相当量は約13gですが、1回の味噌汁に使う量は通常18g(大さじ1)程度ですから、1杯あたりの塩分は約1.5g前後です。1日の食塩目標摂取量(成人女性で6.5g未満)を考えると、1〜2杯なら問題ありません。
参考:各地の味噌の特徴を料理研究家が詳しく解説した記事
越後みそ、江戸甘みそ…味の違いや特徴は?|介護ポストセブン
越後みそを毎日の食卓に取り入れる理由は、味だけではありません。健康面でも見逃せない効果が報告されています。
赤みそである越後みそには、長期熟成によって生まれる「メラノイジン」という成分が豊富に含まれています。メラノイジンはメイラード反応という化学変化(糖とアミノ酸が反応すること)によって生成され、みそが深い赤褐色になる理由でもあります。この成分に強力な抗酸化作用があることが、研究で明らかになっています。
抗酸化作用とは、体内の活性酸素を除去する力のことです。活性酸素はシワや老化、動脈硬化の原因になりますが、メラノイジンはそのダメージから細胞を守り、若々しさを保つ働きをします。さらに、脂質の酸化を防いでコレステロール値を下げる効果も。血管年齢を若く保ち、動脈硬化や高脂血症の予防にもつながるとされています。
また、みそ全般に含まれる必須アミノ酸やビタミン群は、疲労回復に効果があるだけでなく、「幸せホルモン」と呼ばれる脳内物質・セロトニンの分泌を促します。セロトニンは睡眠の質の向上やストレス軽減にも関係しています。結論は「越後みそは体と心の両方に効く」です。
さらに、新潟県出身の循環器専門医・五十嵐祐子先生の著書でも、越後みそと健康長寿の関係が指摘されています。実際に新潟県は高齢者1人あたりの医療費が全国最低水準であり、元気な高齢者が多い地域として知られています。その背景のひとつに発酵食品文化、特に越後みその日常的な摂取があると考えられています。
毎日の味噌汁が胃がんのリスクを33%下げるという疫学データもあります(国立がんセンター調べ)。継続的に味噌汁を飲むことが大切です。
参考:循環器専門医が解説する越後みそと健康長寿の関係
越後みそを購入したあと、どのように保存していますか?ここに多くの家庭が損をしている落とし穴があります。
味噌は発酵食品なので常温でも腐るわけではありませんが、開封後に常温で置いておくと熟成が進み、風味が変わります。特に越後みそのような赤みそは、温度が高くなるほど色が濃くなり、味のバランスが崩れやすいのです。色の変化が品質の変化のサインです。
正しい保存方法は、開封後はすぐに冷蔵庫(または冷凍庫)へ移すことです。冷蔵庫では約3〜12か月を目安に使い切るのが理想です。驚くべき点は、みそは冷凍しても凍らないということ。冷凍保存すると品質がほぼそのまま保たれ、使うときは取り出してそのまま使えます。特に一度に1kgなどまとめて購入した場合は、半量を冷凍しておくのが賢い使い方です。
また、白い膜(産膜酵母)が表面に出ることがありますが、これはカビではなく発酵の副産物です。取り除いて使えば問題ありません。味噌に白いものが浮いたからといってすぐ捨てる必要はありません。これだけ覚えておけばOKです。
色が変わっても、においが正常であれば食べられます。ただし変色が進むと風味は落ちるため、おいしいうちに使い切るのがおすすめです。購入時に小容量のものを選ぶか、冷凍小分けを活用すると、常に新鮮な状態で越後みそを楽しめます。
越後みそは味噌汁だけに使うのはもったいない。これが料理上手な主婦の共通認識です。その理由は、赤みそ特有のコクと旨みが、さまざまな料理に深みを加えてくれるからです。
越後みそのコクを最もシンプルに活かせるのが「けんさ焼き」です。これは新潟の郷土料理で、みそにおろしショウガと砂糖を混ぜ、円盤状に握ったおにぎりにのせて焼いたもの。外はこんがり、中はもちもちで、おやつやお弁当にも使えます。新潟の家庭では昔から親しまれています。
🍳 越後みそを使ったおすすめアレンジ7選
越後みそは仙台みそほど塩分が尖っておらず、信州みそほど酸味が立つわけでもないため、どんな料理にも馴染みやすい「万能タイプ」の赤みそです。肉や魚の臭みを消す効果もあり、野澤食品工業の公式サイトでも「豚汁やつみれ汁など臭みを消したい料理に最適」と紹介されています。
越後みそを試したい場合は、産地にこだわった商品を選ぶのがおすすめです。現在はオンラインショッピングでも手軽に購入できるので、地元スーパーに置いていない地域でも入手が可能です。「越後みそ」「浮き麹みそ」などのキーワードで検索してみましょう。
参考:越後みそ西による季節別アレンジレシピ一覧
通年レシピ|株式会社 越後みそ西
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