付属のタレを使って中期の赤ちゃんに納豆をあげると、塩分過多で腎臓に負担をかけることがあります。
「粒納豆でも刻めばOKでは?」と思うママも多いですが、実はひきわり納豆には粒納豆にはない大きな利点があります。それは、大豆の薄皮が最初からとり除かれている点です。粒納豆には薄皮がついており、中期の赤ちゃんの未熟な消化機能では処理しきれず、消化負担になる可能性が指摘されています。ひきわり納豆ならその工程が不要です。
ひきわり納豆は、大豆を細かく砕いて皮を取り除いてから発酵させたものです。もともと粒が細かいため、中期の段階では刻む量が少なくて済みます。消化のしやすさが段違いということですね。
また、栄養面でも特筆すべき点があります。
- たんぱく質:植物性の良質なたんぱく質を含み、筋肉・臓器の発育をサポートします。大豆を煮豆にして食べるより、納豆にした方がたんぱく質の吸収率が約15%高まるとされています。
- 鉄分:母乳には鉄分がわずかしか含まれていないため、生後9ヶ月頃から不足しがちになります。ひきわり納豆は鉄分補給に役立つ食材です。
- ビタミンK:骨の形成を助けるビタミンで、発育期の赤ちゃんに欠かせない栄養素です。
- 食物繊維:腸内環境を整え、離乳食開始後に起きやすい便秘の予防・改善に役立ちます。
- ナットウキナーゼ(納豆菌):腸内の善玉菌を増やし、消化をスムーズにする働きがあります。
つまり、ひきわり納豆は中期の赤ちゃんに必要な栄養を幅広くカバーできる、コスパ最強のたんぱく源です。
管理栄養士監修の離乳食の進め方について、厚生労働省の「授乳・離乳の支援ガイド(2019年改定版)」が公式に参照できます。
厚生労働省「授乳・離乳の支援ガイド(2019年改定版)」(PDF):離乳食の時期別に適切な食材・量・形状の基準が記載されており、離乳食全般の基本指針として活用できます。
量の感覚がつかみにくいのが離乳食の難しいところです。目安を整理します。
| 時期 | 1食の量 | 硬さ・形状 |
|------|---------|-----------|
| 離乳中期(7〜8ヶ月) | 10〜15g(大さじ1杯) | みじん切り〜荒く潰す/加熱する |
| 離乳後期(9〜11ヶ月) | 18g程度(大さじ1強) | ひきわりならそのまま可 |
| 離乳完了期(1歳〜) | 20g程度(大さじ1と小さじ1) | 粒納豆でもそのまま可 |
初めて与えるときは小さじ1杯(約5g)から始めてください。大さじ1杯というのは、計量スプーンで軽くすくった分量で、ちょうど赤ちゃんの小さな手のひらに乗るくらいの量です。これが基本です。
与える際の硬さは「豆腐くらい」を目安にします。舌でつぶせる柔らかさを保てていれば問題ありません。加熱することで粘りが弱まり、さらに食べやすくなります。
中期の赤ちゃんにはたんぱく質源を1食に複数組み合わせて与えることもあります。その場合は全体のたんぱく質量が多くなりすぎないよう、納豆の量を少なめに調整するのが原則です。例えばほうれん草の納豆和えを作る際に、豆腐も少量一緒に出す場合、納豆は10g程度に抑えましょう。
「そのまま出せばいいのかな?」と感じる方も多いですが、中期の間は加熱と下処理が推奨されています。意外ですね。
ひきわり納豆はもともと発酵過程で加熱されていますが、離乳中期の赤ちゃんには加熱して粘りを抑えたものを与えるほうが安全です。粘りが強いと口の中に残りやすく、飲み込みにくくなるためです。
湯通し(ゆでる)の手順
1. 茶こしやザルにひきわり納豆(1回分:10〜15g)を入れる
2. 小鍋に熱湯を用意し、茶こしごと浸けて10〜15秒ほど加熱する
3. ザルで水気を切り、粗熱を取る
4. さらに包丁で細かくみじん切りにして完成
電子レンジで加熱する場合の手順
1. 耐熱容器にひきわり納豆を入れ、大さじ1ほどの水を加える
2. ラップをして600Wで30秒加熱する
3. 全体をよく混ぜ、粗熱を取る
注意点が一つあります。加熱のときに熱しすぎると、納豆特有の苦味が増したり、腸内環境に良いとされる納豆菌が死滅したりすることがあります。加熱は最小限にするのが条件です。湯通しなら40℃前後のお湯でも十分粘りを落とすことができ、栄養の損失を抑えられます。
粘りが苦手で食べを嫌がる場合は、一度冷凍してから使う方法も有効です。冷凍すると糸が引きにくくなり、刻みやすくなるというメリットもあります。これは使えそうです。
実際に作れるレシピを2つご紹介します。どちらも10分以内で完成する時短メニューです。
🍚 納豆のおかゆ(7〜8ヶ月向け)
離乳中期の定番、7倍がゆに混ぜるシンプルなレシピです。
材料(1回分)
- 7倍がゆ:50〜80g
- ひきわり納豆:10g
作り方
1. 茶こしに納豆を入れ、熱湯をかけて湯通しし、粗熱を取る
2. 小鍋に7倍がゆと湯通しした納豆を入れてよく混ぜる
3. ひと煮立ちしたら火を止め、フタをして粗熱を取る
ポイントは、おかゆに納豆を混ぜると自然ととろみがつき、飲み込みやすくなることです。お好みでみじん切りにした小松菜(葉の部分のみ)を加えると、鉄分とビタミンCを同時に摂れます。
🥞 納豆と豆腐のおやき(7〜8ヶ月向け)
手づかみ食べの練習にもなる、食べやすいおやきです。
材料(2〜3回分)
- 絹ごし豆腐:50g
- ひきわり納豆:10g
- 片栗粉:小さじ1
作り方
1. 納豆を湯通しし、粗熱を取ってからさらに包丁でみじん切りにする
2. ボウルに絹ごし豆腐を入れてよく潰し、納豆・片栗粉を加えて混ぜる
3. スプーンで1口大にまとめ、フライパンで両面を焼き色がつくまで焼く
豆腐と納豆を組み合わせることで、どちらか一方では摂りにくい栄養素を補い合えます。余った分はラップに包んで冷凍保存しておくと、翌日以降の離乳食にもそのまま使えて便利です。
離乳食の中期は毎日少量ずつ使いたい食材が多く、ひきわり納豆も1パック(約40〜50g)を1回で使い切れないことがほとんどです。冷凍保存を活用すれば、1パックで3〜4回分のストックが作れます。
冷凍保存の手順
1. パックから出した納豆をラップに包み、フリーザーバッグに入れてそのまま冷凍する
2. 凍ったら包丁で1回分(10〜15g)ずつカットし、それぞれ小さくラップで包み直す
3. フリーザーバッグに戻して冷凍保存(目安:2〜3週間以内に使い切る)
凍った状態でカットすると、糸が引かず非常に刻みやすくなります。使うときは電子レンジで解凍・加熱し、中心まで温まっていることを確認してから与えましょう。
初めて与えるときのアレルギー対策
大豆は「特定原材料に準ずる20品目」に含まれており、アレルギーを起こす可能性があります。初めて与えるときのルールは以下の通りです。
- かかりつけの小児科が開いている平日の午前中に与える
- 最初は小さじ1杯(約5g)から始め、食後30分〜1時間は様子を観察する
- 他の初めての食材と同じ日に一緒に試さない(どの食材が原因か特定できなくなるため)
- 皮膚の赤み、口の周りのかゆみ、嘔吐、下痢などが出た場合はすぐに受診する
なお、豆腐を問題なく食べられていた場合でも、納豆は別の食品として扱い、少量からスタートするのが原則です。豆腐で大丈夫だから納豆も大丈夫、とはなりません。丁寧に進めるのが大切です。
アレルギーが心配な場合は、かかりつけ医に事前に相談しておくと安心です。小児科医向けの大豆アレルギーに関する情報は、日本小児アレルギー学会の公式ガイドラインでも参照できます。
日本小児科医会「アレルギーに注意が必要な食物:大豆・ナッツ類・そば・ゴマ・魚卵」:大豆アレルギーの発症メカニズムと離乳食の進め方における注意点が小児科医の視点でまとめられています。
多くの記事では「湯通しして与えましょう」で終わっていますが、実際に赤ちゃんが納豆を嫌がるケースはよくあります。その場合の「段階的な慣らし方」について掘り下げます。
納豆を嫌がる主な原因は大きく3つに分けられます。ネバネバとした食感、独特のにおい、そして初めて経験する粒の感覚です。この3つの問題を、段階を踏んで攻略するのが効率的です。
ステップ1:においに慣れさせる
まず、おかゆや野菜ペーストに納豆を少量(小さじ1/2程度)混ぜ込みます。混ぜることでにおいが和らぎ、赤ちゃんが気づかないうちに口にします。最初は存在感を消すのが目標です。
ステップ2:粘りを徹底的に除く
湯通しでも粘りが残る場合は、一度冷凍したひきわり納豆を使います。冷凍すると糸がほぼ出なくなります。凍ったまま包丁で細かく刻み、そのまま電子レンジで加熱して与えると、粘りがほとんどない状態になります。
ステップ3:食感を他の食材に紛れ込ませる
細かくみじん切りにした納豆を、すりおろした大根やじゃがいもペーストに混ぜます。なめらかな食感の中に納豆が溶け込むことで、食べやすくなります。
ステップ4:他のたんぱく質と交互に与えて比較させない
同じ日に白身魚ペーストなど他の食材を提供し続けると、赤ちゃんは「比べる選択肢」を持ちます。納豆の日は納豆だけをたんぱく質源にすることで、食べざるを得ない状況が生まれます。
どうしても食べない時期があっても、焦りは禁物です。食事を楽しむことが一番の優先事項です。嫌がったら一度引いて、2〜3週間後に再度試してみましょう。離乳食は長い旅路ですね。
赤ちゃんの離乳食の記録や進め方の管理には、厚生労働省推奨の「授乳・離乳の支援ガイド」をもとに作られた離乳食アプリも活用できます。管理栄養士監修のレシピが月齢別に整理されているものを選ぶと、ひきわり納豆を含む食材管理がスムーズになります。
![]()
【ふるさと納税】Shamrock 粒マスタードnatto 12個【マスタード からし 調味料 納豆 和食 隠し味 水戸市 茨城県】(FE-16)