授乳中の食事で注意すべき食べ物と母乳への影響

授乳中の食事に何を気をつければいいか迷っていませんか?食べてはいけないもの、意外と大丈夫なもの、母乳への影響まで、授乳期ママが知っておきたい食事の注意点をまとめました。

授乳中の食事で注意したいこととは?食べ物・飲み物の正しい知識

実はカフェインゼロのハーブティーが母乳の出を悪くすることがあります。


この記事のポイント3つ
🍽️
授乳中に注意すべき食べ物・飲み物

アルコール・カフェイン・生魚など、母乳を通じて赤ちゃんに影響する食品を具体的に解説します。

意外と食べてOKなものも多い

「授乳中は食べてはダメ」と思われがちな食品でも、実は問題ない場合が多くあります。正しい知識で過度な制限を避けましょう。

💡
母乳の質を高める食事のポイント

授乳期に積極的に摂りたい栄養素と、毎日の食事で実践できる具体的な工夫を紹介します。


授乳中の食事で注意したいアルコール・カフェインの影響


授乳中にアルコールを飲むと、血中アルコール濃度とほぼ同じ濃度のアルコールが母乳にも移行します。これは多くのママが知っていることですが、「少量なら大丈夫」という認識については、もう少し詳しく理解しておくことが大切です。


赤ちゃんの肝臓はまだ未熟で、アルコールを代謝する能力は成人の約半分しかありません。ビール350ml缶1本分のアルコールが母乳から排出されるまでに、体重50kgの女性で約2〜3時間かかるとされています。飲酒後すぐの授乳は避けることが原則です。


カフェインについても同様に、母乳への移行が確認されています。WHO(世界保健機関)の推奨では、授乳中のカフェイン摂取量は1日300mg以下が目安とされています。コーヒーのレギュラーカップ(約200ml)1杯あたりのカフェイン量は約90〜100mgですので、1日3杯程度が上限の目安です。ただし赤ちゃんによって感受性が異なり、少量のカフェインでも睡眠が浅くなったり、ぐずりやすくなる場合があります。


心配なら、まず1日1〜2杯に抑えて様子を見るのが安心です。ノンカフェインのたんぽぽコーヒーやルイボスティーに切り替えるのも選択肢のひとつですが、冒頭でもお伝えしたように一部のハーブティーは授乳に影響することがあるため、成分は必ず確認しましょう。カフェインゼロが必ずしも安全とは言い切れません。


授乳中の食事で注意したい魚・海藻・乳製品の正しい摂り方

魚は授乳中に積極的に食べたい食品のひとつです。しかし、種類によっては水銀含有量が高く、摂取頻度に注意が必要なものもあります。厚生労働省のガイドラインによれば、クロマグロ(本まぐろ)は1週間に80gを上限とすることが推奨されています。はがきの横幅が約10cmであることを考えると、80gはちょうど手のひらに乗る程度の量です。


一方、サーモン・アジ・サバ・いわしなどの小型魚や養殖魚は水銀量が少なく、DHAやEPAも豊富に含まれているため、積極的に食べることが勧められています。つまり魚の種類を選べば問題ありません。


海藻については、わかめや昆布などの摂りすぎに注意が必要です。海藻類にはヨウ素(ヨード)が多く含まれており、大量摂取が続くと甲状腺機能に影響することがあります。日本人はもともと海藻の摂取量が多い食生活をしていますが、産後に昆布だしの汁物を毎日大量に飲むといった習慣は注意が必要です。


乳製品については、「授乳中に牛乳を飲むと赤ちゃんがアレルギーになる」と心配するママも多いですが、現時点では明確なエビデンスはなく、過度な制限は必要ないとされています。これは意外ですね。カルシウム補給の観点からも、乳製品を適量摂ることは授乳期のママの体を守るために大切です。


厚生労働省:妊婦・授乳婦への魚介類摂取に関するガイドライン(PDF)


授乳中の食事で注意したい香辛料・刺激物が母乳に与える影響

「授乳中は辛いものを食べてはいけない」というのは、多くのママが持っている常識です。しかし実際には、唐辛子などの辛味成分(カプサイシン)は母乳にわずかしか移行しないため、少量であれば大きな問題はないとされています。意外なことに、適度な香辛料の摂取が赤ちゃんの離乳食への味覚形成に良い影響を与えるという研究報告もあります。


ただし、にんにくは別の話です。にんにくの成分は母乳の風味を変えやすく、授乳後1〜2時間で母乳の臭いが変わることが確認されています。赤ちゃんが母乳を嫌がるようになる可能性がありますので、多量摂取は避けるのが無難です。


また、ミントやセージなどのハーブは「ギャラクタゴーグ(母乳分泌抑制)」効果があるとされており、大量に摂取すると母乳の分泌量が減少するリスクがあります。冒頭の「ハーブティーが母乳の出を悪くする」という話は、まさにここにつながります。ペパーミントティーを毎日複数杯飲んでいると、母乳量の低下につながるケースが報告されています。


刺激物が気になる方は、まず少量から様子を見ることが基本です。赤ちゃんの反応(ぐずり・湿疹など)を観察しながら、食事内容を調整していくのが現実的な方法です。


授乳中の食事で注意したい栄養不足と必要な摂取量の目安

授乳中はカロリーと栄養素の必要量が大きく増加します。厚生労働省の「日本人の食事摂取基準2020年版」によると、授乳期のエネルギー付加量は通常の食事に加えてプラス350kcal/日とされています。350kcalはおにぎり約2個分に相当します。


授乳期に不足しやすい栄養素のトップは鉄分・カルシウム・ビタミンDです。特に産後は出産時の出血によって体内の鉄分が大きく減っているため、意識的に補給する必要があります。鉄分の食事摂取基準(推奨量)は授乳期に1日8.5mgとされており、これはひじきの煮物小鉢2〜3皿分に相当します。


カルシウムについては、授乳によって1日約160mgが母乳に分泌されるといわれています。それだけ体から失われるということです。カルシウムの推奨量は1日650mgで、牛乳コップ2杯強(約520ml)と小松菜の副菜1皿程度で賄えます。


ビタミンDは日照不足になりやすい授乳中のママに特に不足しがちで、魚・卵・きのこ類から積極的に補うことが大切です。栄養バランスが心配な場合は、産婦人科や薬局で相談のうえ、授乳期対応のサプリメントを活用する方法もあります。ただし、いきなりサプリに頼るよりも、まず食事内容の見直しから始めることが基本です。


厚生労働省:日本人の食事摂取基準(2020年版)について


授乳中の食事で注意が要る「食物アレルギー」と除去食の正しい判断

「赤ちゃんにアレルギーが出たから、授乳中のママが卵・乳製品・小麦を全部除去すべき」という考え方は、以前はよく言われていましたが、現在の医学的な見解では少し変わっています。これは知らないと損する情報です。


日本アレルギー学会や日本小児アレルギー学会のガイドラインでは、母親が食物除去を行っても赤ちゃんのアレルギー発症リスクを下げる根拠は乏しいとされています。むしろ、ママが過度な除去食を続けることで、カルシウム・たんぱく質・ビタミンが不足し、授乳期の母体に大きな負担をかけるリスクの方が問題視されています。


ただし、赤ちゃんが明らかに特定の食品に関連した症状(湿疹悪化・血便など)を繰り返している場合は話が別です。その場合は自己判断で除去食を続けるのではなく、小児科・アレルギー科を受診して専門家の指示を仰ぐことが最優先です。除去食が必要かどうかは医師の判断が条件です。


育児中に食物アレルギーについて迷ったときは、「日本小児アレルギー学会」の公式サイトや、かかりつけの小児科医に相談するのが最も確実です。自己判断での長期間の除去食は、ママ自身の健康を損ねる可能性があることを忘れないでください。


日本小児アレルギー学会:一般の方向け情報(アレルギー疾患について)


授乳中の食事は、禁止事項ばかりを気にするより、正しい知識をもとに「何をどれだけ食べるか」を把握することが大切です。過度な制限はママの体への負担になることも多く、バランスよく食べることが赤ちゃんにとっても最善の母乳づくりにつながります。わからないことがあれば、産婦人科や助産師に気軽に相談してみましょう。




【公式】葉酸×母乳 ママコ - mamaco 母乳サプリ [ 母乳・授乳でお悩みの方 ] 母乳の栄養補給 と 育児疲れ もケアできる 葉酸サプリ 授乳 産後 育児 イライラ ビタミン ミネラル 鉄分 亜鉛 マグネシウム サプリメント DHA EPA カルシウム 和漢素材 産婦人科医 監修