かますとは魚の中でも旬と種類と食べ方が奥深い一品

かますとはどんな魚か知っていますか?アカカマスとヤマトカマスの見分け方から旬・栄養・下処理のコツ・塩焼きや干物などの美味しい食べ方まで、主婦に役立つ情報を詳しくご紹介します。あなたはかますを正しく選べていますか?

かますとは魚の特徴・旬・種類・食べ方まとめ

秋のかますを「干物専用の魚」と思って選んでいると、実は最もおいしい食べ方を損していることになります。


🐟 かますとは?3つのポイントで理解する
🎯
種類を見分けると買い物が変わる

市場に出回るのは主に「アカカマス」と「ヤマトカマス」の2種類。アカカマスが断然旨味が強く、旬の秋は特に脂がのって絶品です。

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旬は秋(9〜12月)がベスト

「秋かますは嫁に食わすな」ということわざがあるほど、秋のかますは脂がのって絶品。成長が早く11月〜12月には130〜150gにまで育ちます。

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「かますの焼き食い一升飯」は本当だった

焼いたかますはごはんが一升進むほどの美味しさ、というほどの絶品です。塩焼き・干物・フライ・刺身と、さまざまな料理に活用できます。


かますとはどんな魚か?特徴と名前の由来


かます(魳)とは、スズキ目カマス科カマス属に分類される海水魚のことです。細長くすらりとした体型で、体長はおよそ20〜50cm。一見するとサンマに似た姿ですが、口元をよく見ると鋭い犬歯が並んでいて、見た目からして「海の猛者」という印象を受けます。


そのとがった口が大きく開く様子が、穀物や塩干物を入れる袋「叺(かます)」の口元に似ていることから、その名がついたとされています。英語名は「バラクーダ(barracuda)」で、世界中の温帯・熱帯の海に分布しています。意外ですね。


食性は肉食で、イワシやキビナゴなどの小魚を鋭い歯で捕らえて丸飲みにします。消化器が短いため、常に空腹状態で次々とエサを追い続ける、非常に活発な魚です。そのため成長速度も非常に早く、生まれてから1年でおよそ25cmにまで育ちます。


「カマスは時速150kmにも達するスピードの持ち主」とも言われるほど、海中での動きは俊敏です。その素早い動きに裏打ちされた筋肉が、うま味の強い身質を作り出しています。


身は白身で、サバやサンマと比べると水分量が多いという特徴があります。そのため生のまま食べるより、塩を振って水分を抜いてから焼いたり、干物にしたりする調理法が向いています。つまり「水分を抜く一手間」がかますを美味しく食べる基本です。


項目 内容
分類 スズキ目カマス科カマス属
体長 20〜50cm(はがきの横幅〜A4縦サイズ程度)
分布 関東以南の太平洋・日本海沿岸、世界の温帯〜熱帯海域
食性 肉食(イワシ・キビナゴなどの小魚)
身の特徴 白身・水分多め・皮に強い旨味あり


海生研/海の豆知識 Vol.37 カマス:生態・分布・食性などの基本情報(公益財団法人 海洋生物環境研究所)


かますの種類の見分け方|アカカマスとヤマトカマスの違い

スーパーや魚屋で「かます」として売られているものには、大きく分けて2種類あります。それが「アカカマス(本かます)」と「ヤマトカマス(水かます)」です。見た目は似ていますが、味わいにかなりの差があります。これは絶対に覚えておけばOKです。


アカカマスは体にやや黄みがかった赤みがあり、尾びれも黄色っぽい色をしています。腹びれと背びれの位置関係を見ると、腹びれが背びれよりも少し頭側に寄っているため、2つを結んだ線が斜めになります。身は締まっていて脂がよくのり、旨味が豊かです。


一方のヤマトカマスは体色が青みがかったグレーで、腹びれと第一背びれがほぼ同じ位置か、わずかに背びれの方が前に来るため、結んだ線がほぼ垂直になります。身に水分が多く、アカカマスと比べると味が淡泊になりがちです。そのため干物に加工されることが多い種類です。


  • 🔴 アカカマス(本かます):体色が黄みがかった銀色。腹びれが背びれより頭側。脂がのって旨味が強く、塩焼き・刺身・姿寿司に最適。
  • 🔵 ヤマトカマス(水かます):体色が青みがかったグレー。腹びれと背びれがほぼ同位置。水分が多く淡泊で、干物に向いている。


魚屋やスーパーで迷ったときは、「尾びれが黄色っぽいかどうか」と「腹びれが前寄りかどうか」の2点をチェックするだけで大体の判断ができます。アカカマスの方が一般に値段も高め(秋の旬時期は1匹300円前後〜)ですが、それだけの価値がある美味しさです。


また、かますは世界で21種類ほどが確認されており、日本近海には9種類が生息しています。沖縄以南には体長2mにも達する「オニカマス」と呼ばれる種類もいますが、これは食用には向きません。日本の食卓に並ぶのは、基本的にアカカマスとヤマトカマスの2種類と覚えておけば十分です。


旬の食材百科「かますの目利きと料理」:アカカマスとヤマトカマスの詳しい見分け方と料理法の解説


かますの旬の時期と産地|秋の「嫁に食わすな」の真相

かますの旬は種類によって異なります。アカカマスはサンマより一足早く秋の到来を告げる魚として知られており、特に9月下旬〜12月が最もおいしい時期です。ヤマトカマスは夏(7〜8月)が旬とされています。


秋のかますがいかに美味しいかは、「秋かますは嫁に食わすな」ということわざが物語っています。これは「秋ナスは嫁に食わすな」と同じ構造のことわざで、「それほど美味しいのだから独り占めしたくなってしまう」という意味です。大切な嫁に食べさせるのがもったいない、というほどの美味しさということですね。


成長が早い魚であることも、かますの特徴のひとつです。9月下旬に漁獲されるものはまだ50〜60g程度(手のひら大)の小ぶりですが、11月〜12月になると130〜150gに成長します。なかには200g超えのものもあり、大きいほど脂がのって味わいが深くなります。


主な産地は以下のとおりです。


  • 🐟 太平洋側:鹿児島県・神奈川県・静岡県
  • 🐟 日本海側:長崎県・富山県・島根県
  • 🐟 その他:瀬戸内海、関東以南の広い沿岸地域


スーパーでかますを見かけたら、産地ラベルも一緒に確認してみましょう。鮮度が命の魚なので、地元の近い産地のものを選ぶと、よりおいしいかますに出会いやすくなります。また、「鮮度がいいものほど目が澄んでいて、えらが鮮紅色」という鮮度チェックも習慣にしておくと、選ぶ目が養われます。


マルハニチロ「日本の旬・魚のお話 かます」:かますの旬・産地・成長過程・諺の詳細解説


かますの下処理のコツ|うろこ・内臓の取り方と塩の当て方

かますを美味しく食べるためには、下処理の段階でひと工夫が必要です。特に「水分を抜く」という作業が、仕上がりの旨味に直結します。下処理が肝心です。


まず、うろこ取りから始めます。かますのうろこは比較的取れやすいのですが、背びれ周辺は固めなので、包丁の背や専用のうろこ取りを使って、尾から頭の方向へしっかりこそげ落とします。このときビニール袋をかぶせて作業すると、うろこが飛び散らず後片付けが楽になります。


次に内臓を取り出します。かますはイワシやキビナゴなどの小魚を食べる肉食魚なので、胃の中に消化しきれていない小魚が残っていることが多いです。イワシやサンマのように内臓をそのまま食べることはできないため、必ず取り除きます。肛門から包丁を入れて腹を裂き、内臓をかき出したら流水でよく洗い流しましょう。


下処理のあとに最も大切なのが、「塩当て」の工程です。


  • 🧂 重量の3〜4%の塩を振る(例:150gのかますなら4〜6gの塩)
  • ⏱️ 冷蔵庫に30分ほど入れて置く
  • 💧 出てきた水分をキッチンペーパーでしっかり拭き取る


この塩当ての間に、たんぱく質が凝固して身が引き締まり、グルタミン酸などのうま味成分が増えます。また、身の中に脂肪が閉じ込められるため、焼き上がりが「脂がのっているような食感」になります。これが「カマスの焼き食い一升飯」と言われるほどの美味しさの秘訣です。


塩水に漬ける方法(3%の食塩水に30〜40分)でも同じ効果が得られます。手間が気になる場合は、こちらの方が塩加減が均一になるので試してみてください。鮮度管理にも気を配ると、下処理の効果が一層引き立ちます。


銀座渡利「カマスの美味しい食べ方」:下処理・水分の抜き方・骨の処理まで詳しく解説


かますの美味しい食べ方と料理レシピ|塩焼き・干物・刺身・フライ

「かますは塩焼きか干物しかない」と思っているなら、それはもったいない話です。実はサイズや鮮度に応じて、さまざまな調理法を使い分けることで、かますはもっと楽しい食材になります。


マルハニチロの資料によると、かますは「一寸ごとに味が変わる」とも言われており、サイズで最適な料理法が変わります。


  • 🐟 20cm以下(小さいもの):丸干し・から揚げ
  • 🐟 20〜25cm前後:開き干し・姿寿司
  • 🐟 30cm前後(脂がのったもの):塩焼き・煮付け
  • 🐟 40cm前後(大型):刺身・ポワレ・ムニエル


塩焼きはかますの定番中の定番です。「カマスの焼き食い一升飯」ということわざの通り、ご飯が止まらなくなるほどの美味しさ。下処理で塩を振って30分置いたものをグリルやオーブンで焼くだけで、皮目がパリッと香ばしく、身がふっくらと仕上がります。


干物はヤマトカマスに特に向いており、一夜干しにすることでうま味が凝縮されます。3%の塩水に30〜40分漬けてから風通しのよい場所で半日〜1日干すと、アミノ酸やイノシン酸が増えて旨味が最高の状態になります。市販の干物を選ぶ際は、身の色が白っぽく透明感があるものが新鮮です。


刺身はアカカマスの鮮度がよいものに限られます。透明感のある白身はほんのりとした甘みがあり、皮つきのまま軽く炙る「炙り刺身」にすると皮の旨味が加わって格別な美味しさです。


フライや天ぷらにすると、クセのない淡泊な身質がサクサクの衣とよく合います。骨が比較的少ないので、子どもにも食べやすい一品になります。


煮付けは、醤油・砂糖・みりんの甘辛味でごはんのおかずにぴったりです。しょうがをたっぷり使うと臭みが消えて、さらに食べやすくなります。


洋食アレンジとしてはポワレやムニエル、ローズマリーとガーリックを使ったホイル焼きなども、かますの上品な旨味と相性抜群です。一品加えるだけで食卓が一気に華やかになります。


かますの栄養と健康効果|DHA・EPA・ビタミンDを主婦目線で解説

かますは「脂っこい魚」というイメージを持たれることもありますが、実は脂肪分が少なく、高たんぱく・低カロリーな魚です。意外ですね。生の可食部100gあたりのカロリーは約148kcalで、たんぱく質は約18.9g含まれています。


かますに含まれる主な栄養素と、家族の健康への効果をまとめると以下のとおりです。


栄養素 100gあたりの量 期待できる効果
たんぱく質 18.9g 筋肉・免疫・代謝の維持
DHA 940mg 脳の活性化・認知症予防
EPA 340mg 血液をサラサラにする・動脈硬化予防
ビタミンD 11.0µg カルシウムの吸収促進・骨の健康維持
ビタミンB12 2.3µg 貧血予防・神経機能のサポート
ナイアシン(B3) 4.5mg エネルギー代謝・疲労回復


特に注目したいのがDHAの含有量です。かますは「青魚ほど多くはない」とよく言われますが、100gあたり940mgというのはなかなかの含有量です。DHAは脳細胞を若く保ち、認知症の進行を抑制する働きがあるとされており、子どもの成長から中高年の健康維持まで幅広く役立ちます。


また、ビタミンDが豊富な点も見逃せません。ビタミンDはカルシウムの吸収を助けるビタミンで、日光に当たることでも体内で生成されますが、食事からも積極的に摂りたい栄養素です。成長期の子どもや骨密度が気になる世代にとって、かますは積極的に食卓に取り入れたい食材と言えます。


糖質はほぼゼロ(0.1g)と低いため、糖質管理が必要な家族がいる場合にも安心して取り入れられます。つまり、かますはヘルシーな主菜食材として優秀な一品です。


フーズリンク「かますの栄養価と効用」:日本食品標準成分表に基づく詳細な栄養成分データ掲載









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