だんご粉で作った柏餅は、砂糖を粉の約20%入れると翌日も固くなりません。
スーパーの製菓コーナーに並ぶ米粉の種類は多く、「どれを選べばいいか迷う」という声をよく聞きます。柏餅によく使われるのは上新粉ですが、だんご粉でも十分においしく作れます。それぞれの違いを理解しておくと、粉選びに迷わなくなります。
上新粉は、うるち米だけを乾燥・製粉したものです。歯切れがよくコシが出やすい反面、冷めると締まりやすく、蒸してからしっかりこねる工程が必要です。本格的な柏餅はこの粉を使い、2回蒸しという手間のかかる工程を踏みます。
だんご粉は、うるち米ともち米をブレンドした米粉です。つまり、歯切れのよさともちもち感を最初からバランスよく持っています。水を加えてこねて加熱するだけで扱いやすい生地になるため、初めて和菓子を作る方にも向いています。これがだんご粉の特徴です。
さらに大切な性質の違いがあります。もち米由来の成分(アミロペクチン)は水分を抱え込みやすく、冷えても食感が変わりにくいという特性があります。うるち米由来のでんぷん(アミロース)は冷めると締まりやすい。だんご粉はこの両方を持つため、冷めても比較的やわらかさが続きやすいのです。
| 粉の種類 | 原材料 | 食感の特徴 | 手間 |
|---|---|---|---|
| 上新粉 | うるち米100% | 歯切れよくコシが強い | 多め(2回蒸し必要) |
| だんご粉 | うるち米+もち米 | もちもち&歯切れよさの両立 | 少ない(茹でorレンジOK) |
| 白玉粉 | もち米100% | やわらかく冷えても固くなりにくい | 少ない |
主婦が家庭で柏餅を作る場合、だんご粉が一番バランスよく使いやすいといえます。これが基本です。
参考:だんご粉と各種粉の特徴の違いについては、製菓材料専門店・富澤商店のコラムが詳しくまとめています。
白玉粉・上新粉・もち粉・だんご粉の違いとは、基本の使い方紹介|富澤商店
蒸し器がなくても柏餅は作れます。電子レンジを使えば全工程20分ほどで完成します。以下に、材料6個分の手順を紹介します。
材料(6個分)
【下準備】柏の葉の塩抜き
塩漬けの柏の葉は、5〜10分ほど水に浸けて塩抜きしておきます。水気はキッチンペーパーでしっかり拭いてください。葉の表面に薄くサラダ油を塗っておくと、餅が葉にくっつきにくくなります。これが重要なコツです。
【手順1】あんこを丸める
あんこを30gずつ計量して丸めておきます。市販のあんこがやわらかすぎる場合は、耐熱容器に広げて600Wで1分ずつ様子を見ながら加熱し、水分を飛ばして固めておきましょう。
【手順2】生地を作る(1回目のレンチン)
耐熱ボウルにだんご粉と上白糖を入れ、水を少量ずつ加えながらよく混ぜます。ダマが残らないよう丁寧に混ぜるのがポイントです。ラップをふんわりかけて600Wで3分加熱します。
【手順3】こねてから再加熱(2回目のレンチン)
取り出したら、ゴムベラでよくこねてひとまとめにします。ラップをかけてさらに1分加熱します。生地が均一に加熱されるよう、こねる工程は省かないでください。
【手順4】分割して包む
濡れた手で生地を6等分にし、楕円形に広げます。あんこをのせて二つ折りにし、縁をしっかり閉じて半月形に整えます。餅は温かいうちに成形するときれいに仕上がります。
【手順5】柏の葉で包む
柏の葉は「裏面が外側になるよう」包みます。葉の裏面にはうっすらした模様があり、外側に出すのが正しい包み方とされています。意外と知られていないポイントです。
参考:Nadiaの電子レンジ柏餅レシピ(工程写真つきで確認できます)
電子レンジで作る柏餅|レシピサイトNadia
手作り柏餅のよくある失敗として、「翌日になったらカチカチになってしまった」という問題があります。これは砂糖の量と使う粉の種類が大きく関係しています。
でんぷんは時間が経つと水分が抜けて「老化」と呼ばれる現象が起き、固くなります。この老化を遅らせるのが砂糖の保水効果です。砂糖は水分を抱え込んで離さない性質を持ち、でんぷんが固まるのをゆるやかにしてくれます。つまり砂糖の量が鍵です。
研究や実践レシピから分かっているのは、粉の重量に対して砂糖を10〜20%以上入れると、やわらかさが翌日まで続きやすくなるということです。だんご粉120gなら、砂糖は最低12g以上、よりしっかり効果を出したいなら24〜30gが目安になります。
| 砂糖の量(だんご粉120gに対して) | 翌日のやわらかさ |
|---|---|
| 12g未満(粉の10%未満) | 翌日は固くなりやすい |
| 12〜24g(粉の10〜20%) | やや固くなる |
| 24〜30g以上(粉の20%以上) | 翌日も比較的やわらかい |
また、だんご粉自体にもち米由来の成分が含まれていることで、上新粉だけで作る場合よりも老化が遅くなります。これがだんご粉で作る最大のメリットです。
さらに上級者向けのコツとして、トレハロースという糖を砂糖と一緒に加える方法があります。トレハロースはでんぷんの老化を砂糖よりも効率よく抑える効果があり、プロの和菓子職人も使う素材です。製菓材料専門店やネット通販で購入できます。市販品と見分けがつかないほどふんわりした柏餅に仕上がります。これは使えそうです。
柏餅で地味に困るのが「葉がはがれない」問題です。かじると葉も一緒についてきてしまうのは、下処理や包み方に原因があります。
柏の葉には主に2種類の流通形態があります。塩漬けタイプと乾燥タイプです。それぞれの下処理方法をまとめます。
くっつき防止のコツは3つあります。
電子レンジレシピの場合は、成形後に生地を少し冷ましてから包むだけで大幅にくっつきにくくなります。柏の葉は食べないのが一般的なマナーで、あくまで香り付けと乾燥防止のために使います。ただ、葉がスルッとはがれてほしい気持ちはよく分かりますよね。
葉の代用としては、竹の皮やクッキングシートを使う方法もあります。スーパーで柏の葉が見つからない時期は、クッキングシートで代用しても問題ありません。ただ香りは出ないため、雰囲気重視なら製菓材料店やネット通販で購入するのが確実です。
参考:柏の葉のくっつき防止と正しい包み方について
生の葉に包んで蒸すと餅生地にくっつく場合の対処法|義志商会
柏餅のあんこには、こしあん・つぶあん・みそあんの3種類があります。実は、葉の巻き方を見ることであんこの種類を見分けることができます。これが柏餅の豆知識です。
市販のあんこを使えば最も手軽ですが、みそあんは家庭でも簡単に作れます。材料は白あん50gと白みそ大さじ1だけ。小鍋に入れて弱火で2〜3分練るだけで完成します。ベターホームのレシピでも紹介されているように、白みそのまろやかな甘さと塩気が柏餅の皮と絶妙に合います。甘いものが苦手な家族にも喜ばれます。
市販のあんこを選ぶ場合は、硬さに注意が必要です。やわらかすぎるあんこは包んだときに生地から出てきてしまいます。あんこを計量したら、一度耐熱容器に広げてレンジで1分ずつ加熱し、適度な固さに調整してから使うとうまくいきます。これが条件です。
だんご粉の生地自体にほんのり甘さがあるため、あんこが濃い甘さだと全体として甘くなりすぎることがあります。こしあん派ならやや控えめな甘さのもの、みそあんなら塩気があるため砂糖多めのものと組み合わせると、バランスのとれた仕上がりになります。
参考:みそあんの作り方と柏餅レシピについて
和菓子レシピ・柏餅(かしわもち)の作り方|ベターホーム
![]()
上新粉 1kg 業務用 米粉 国産 米の粉 こめ粉 国産米 粉 だんご 柏餅 串団子 団子 お菓子 和菓子 草餅 グルテンフリー スイーツ 和スイーツ お菓子作り 和菓子作り おうち時間 手作りお菓子 手作り 三色団子 みたらし団子 食材 材料 製菓