安いお茶だから体にいい成分は少ないと思っていませんか?実は茎茶のテアニンは通常の緑茶の約2倍も含まれています。
茎茶の最大の特徴は、リラックス成分「テアニン」の豊富さにあります。茎茶には通常の緑茶の約2倍のテアニンが含まれており、これは脳内のα波(リラックス状態のときに出る脳波)を増やすことが研究で確認されています。家事や育児でストレスが溜まりやすい日常だからこそ、この成分は大きな味方になります。
テアニンがなぜ茎に多いかというと、仕組みが明快です。テアニンはもともと茶の根で生成され、茎を通って新芽へと運ばれます。葉の表面に届いた段階で日光を受けると、テアニンは渋み成分のカテキンへと変化してしまいます。茎は葉で覆われているため日光が当たりにくく、テアニンがそのまま残りやすい構造なのです。つまり「茎だから旨み成分が豊富」という構造的な理由があります。
また、テアニンには睡眠の質を高める効果も期待されています。夜になかなか寝つけない、眠りが浅いと感じている方は多いものです。就寝30分前に茎茶を飲む習慣をつけると、神経の興奮が鎮まり、自然な眠りに入りやすくなるとされています。リラックスが条件です。
さらに就寝前に飲む場合は「水出し(氷水出し)」で淹れるのがおすすめです。低温で抽出することでテアニンの溶出量が増え、同時にカフェインの抽出量が抑えられます。女性自身のオンライン記事でも、茶葉研究者の古賀さんが「カフェインは玉露などの高価なお茶の茶葉部分に多く、茎にはほとんど含まれない」と解説しています。就寝前には氷水出しの茎茶が最適だということです。
【女性自身】夏の快眠に就寝前の「氷水出し茎茶」ストレス解消&認知症予防にも(茎茶と認知症予防・睡眠効果のくわしい解説)
お茶を飲むとき、カフェインが気になる場面は少なくありません。特に妊娠中・授乳中のママや、就寝前に温かいものを飲みたい場面では、カフェイン量が重要な判断ポイントになります。
煎茶100mlあたりのカフェイン量は約20mgです。それに対し、茎茶は約10mgと約半分に抑えられています。コーヒー(約60mg/100ml)と比べると、おおよそ6分の1程度の量です。
👇 カフェイン含有量の比較(目安)
| お茶の種類 | カフェイン量(100mlあたり) |
|---|---|
| 玉露 | 約160mg |
| 煎茶 | 約20mg |
| 茎茶 | 約10mg |
| ほうじ茶 | 約20mg |
| 麦茶 | 0mg |
カフェインが半分以下になる理由は、茎の構造にあります。茎の部分には若い芽や葉の部分に比べてカフェインの蓄積が少ないため、自然とカフェインが抑えられた状態になるのです。これは科学的な根拠(茶研報78:61〜65,1993)としても報告されています。
妊娠中・授乳中の方のカフェイン摂取量の目安は、WHOなどの国際機関でも「1日200〜300mg以内」が推奨されています。茎茶なら湯のみ1杯(約150ml)で15mg前後に抑えられるため、1日数杯飲んでも余裕のある範囲に収まります。これは安心できますね。
ただし、妊娠中・授乳中の方は念のため主治医にご相談のうえ飲用を判断することをおすすめします。体質や体調によって適切な量は異なります。低カフェインが原則です。
茎茶は「渋みが少ない=カテキンが少ない」と言われますが、まったくないわけではありません。適度なカテキンが含まれており、これが美容や健康にしっかり貢献しています。
カテキンには以下のような働きがあります。
さらに茎茶には「熱に強いビタミンC」が含まれている点も見逃せません。通常のビタミンCは熱を加えると壊れやすい性質があります。ところが茎茶のビタミンCはお茶特有の成分であるタンニンと結合した状態で存在しているため、熱湯で淹れても比較的安定しており、しっかり摂取できます。これは使えそうです。
ビタミンCはコラーゲンの合成を助けるため、肌の弾力維持にも欠かせない栄養素です。加えてビタミンEも含まれており、ビタミンCとビタミンEが組み合わさることで相乗的な抗酸化効果が生まれます。スキンケアに費用をかけるだけでなく、毎日のお茶から内側に働きかけるアプローチも効果的です。
また、茎茶には「葉酸」(ビタミンB群の一種)も含まれています。葉酸は赤血球の生成に関わり、不足すると貧血を引き起こすことがある栄養素です。現代の食生活では葉酸不足になりやすいとも言われており、特に妊娠中の女性には積極的な摂取が推奨されています。カテキン・ビタミンC・葉酸の三拍子が揃っているということですね。
【森乃園】茎茶(棒茶)の優れた効能とは?(葉酸・カテキンなど茎茶の栄養成分の詳しい解説)
茎茶の効能を最大限に活かすには、淹れ方が重要なポイントになります。目的別に使い分けるのがベストです。
🍵 お湯出しの場合(香りと味を楽しみたいとき)
茎茶は渋みが出にくいため、煎茶のように温度管理にそこまで神経質になる必要はありません。熱めのお湯で淹れてもまろやかさが保たれるのが茎茶の利点です。80℃が基本です。
❄️ 水出し・氷水出しの場合(テアニン重視・就寝前に飲むとき)
低温で抽出するとカフェインの溶出が抑えられ、テアニンが相対的に多く含まれる状態のお茶ができあがります。結果として、リラックス効果・睡眠サポート効果が高まります。就寝前の1杯には水出しがおすすめです。
二煎目も楽しめます。一煎目より少し高い温度(90℃前後)で短めに蒸らすと、残った旨みをしっかり引き出せます。捨ててしまうのはもったいないですね。
茎茶が主婦の日常にこれほどフィットする理由は、「健康効果の高さ」と「コストパフォーマンスの良さ」の組み合わせにあります。一般的に茎茶は煎茶の製造工程で取り出される副産物(出物)として生産されます。そのため流通コストが低く、同じ産地・同じ品質の原料を使った煎茶に比べ、手頃な価格で手に入ることが多いのです。
たとえば、高級な玉露から作られた茎茶「かりがね(雁ヶ音)」でさえ、玉露本体より大幅に安い価格で販売されていることがあります。玉露の旨みを受け継いだ茎茶を、スーパーで数百円で購入できるのはコスパが高いですね。
また茎茶は熱湯でも美味しく飲めるという特徴があります。煎茶は「熱すぎると渋みが出る」ため、温度管理が必要です。ところが茎茶はカテキンが少なく熱に強いため、お湯を一度冷ます工程を省略できます。忙しい朝でもケトルで沸かしたお湯をそのまま急須に注ぐだけで1杯完成します。
さらに茎茶は「茶柱が立ちやすい」ことでも知られています。棒状の茎が縦に浮かびやすい構造のため、急須から注ぐと湯のみに茶柱が立つことがあります。昔から「茶柱が立つと良いことがある」と言われており、朝の小さな縁起担ぎとして楽しんでいる方も多くいます。些細なことですが、気分が上がる習慣になりますね。
コスパを重視して茎茶を選ぶ際は、産地のしっかりした国産品を選ぶようにするとより安心です。スーパーや通販での購入時は「静岡茶」「宇治茶」「八女茶」などの産地名が入っているものを確認するようにしましょう。産地が明記されているかどうかを確認するのが条件です。
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