手作りのマロンクリームは、組み立ててから3日以内に食べないと風味が大きく落ちます。
モンブランを初めて手作りするとき、多くの人が「土台のスポンジやタルトも一から作らなければ」と思い込んでいます。しかし実際には、土台を既製品に頼るだけで作業時間が大幅に短くなり、クリーム作りと絞りに集中できるようになります。土台選びがモンブラン成功の第一歩です。
市販で使える土台としては主に3種類があります。
- 焼成済みタルトカップ(小):コンビニやスーパー、製菓材料店で100円前後から購入可能。サクサク感が長持ちし、クリームを絞ったあとも型崩れしにくい。6個分が最もポピュラーなサイズで、初心者に最適。
- 市販のスポンジケーキ:ふんわりした食感と相性がよく、ボリューム感が出る。15cmホールスポンジを購入し、スライスして使うと6〜8人分が作れる。
- ホットケーキ(市販ミックスで電子レンジ調理):ホットケーキミックス150gと溶かしバター50gを混ぜて型で焼くだけで土台が完成。オーブン不要でレンジでも作れる手軽さが魅力。
つまり土台は「買ってくる」が基本です。
土台にタルトカップを選ぶ場合、直径5〜6cm程度のものがモンブラン1個分にちょうどよく、はがきを正方形に折ったときの一辺ほどの大きさのイメージです。タルトの底にマロンクリームを薄く絞ってから土台をセットすると、ずれにくくなって仕上げが安定します。これは意外と見落とされがちなポイントですが、プロも実践している方法です。
スポンジを使う場合は、クリームを吸わせすぎないよう注意が必要です。生クリームが多いとスポンジが水分を吸収してしまい、組み立てから30分ほどで底が柔らかくなります。タルトカップはその点、水分を吸いにくく食感が変わりにくいので、時間を置いてから食べる場合に特に向いています。
マロンクリームは、モンブランの味と見た目を8割決める最重要パートです。ここを丁寧に仕上げると、見た目がぐっとプロに近づきます。
まず材料の選択から確認しましょう。市販の「甘栗」を使う方法と、製菓材料店で購入する「マロンペースト」を使う方法の2パターンがあります。
| 材料 | 特徴 | 向いている人 |
|------|------|------------|
| 甘栗(市販・約200g) | コスト約200〜300円と安価。フードプロセッサーかブレンダーで撹拌するだけ | 道具がある・とにかく安く作りたい |
| マロンペースト(サバトン社など240g) | 風味がより本格的・そのままクリームにできる | 本格的な味に仕上げたい・製菓に慣れている |
甘栗を使う場合のレシピ(6個分)は次のとおりです。
- 甘栗 200g(電子レンジで500W・2分加熱)
- 牛乳 200ml
- 砂糖 50g
- ラム酒 小さじ2(省略可)
加熱した甘栗、牛乳、砂糖をフードプロセッサーに入れてなめらかになるまで約1〜2分撹拌し、最後にラム酒を加えるだけで完成です。これは使えそうです。
マロンペーストを使う場合は、まずペーストをゴムベラで押しつぶすように練り、ダマをなくすことが最優先です。ダマが残ると口金が詰まる原因になります。
次に、常温に戻した無塩バター18g〜50gを加えてさらに混ぜます。ここでバターが冷たいままだと分離の原因になるため、指で触ると形が崩れるくらいの柔らかさ(ポマード状)まで戻しておくのが鉄則です。
生クリームは一度に入れず、2〜3回に分けて少しずつ加えてください。一度に入れると分離してしまいます。最適な乳脂肪分は40〜45%が推奨されており、35%だと泡立て後のコシが弱くて形が崩れやすくなります。
固さの目安は「もったりとして、少し伸びる程度」です。スプーンですくって持ち上げたとき、ゆっくりとろりと落ちるくらいが絞りやすい状態です。
生クリームのホイップは、モンブランの山形をキープするための土台にもなる大切な工程です。ここが甘いと、仕上げに絞ったマロンクリームの重さで形が崩れてしまいます。
生クリームは、使用する乳脂肪分によって出来上がりが大きく変わります。乳脂肪分40%以上が条件です。
- 35%前後:泡立ちはゆっくりで、ムースや飲み物向け。デコレーション用には柔らかすぎて形が崩れやすい。
- 40〜45%:コクがありデコレーション向き。形が安定しやすく、モンブランのホイップとして最適。
- 47%以上:泡立ちが非常に速く、分離しやすい。低速で注意しながら泡立てる必要がある。
スーパーでよく見かける「タカナシ 乳脂肪分47%」や「明治 北海道十勝生クリーム35%」などを目安に選ぶとよいでしょう。
泡立ての際は、ボウルの底に氷水を当てながら作業するのが基本です。常温では脂肪球がうまく絡まらず、いつまでも固まらない原因になります。8〜9分立てを目標にし、ツノが立ってから逆さにしてもこぼれない状態が理想的です。
泡立てすぎも禁物ですね。特に乳脂肪分の高いものは、泡立てすぎるとザラザラとした分離状態になります。6分立て→確認しながら少しずつ泡立てるというやり方が安全です。
マスカルポーネチーズを生クリーム200gに対して50g加えると、コクと安定感が増してより崩れにくいホイップになります。製菓メーカーのcottaでも推奨されているプロ直伝のアレンジです。
マロンクリームの絞りは「難しそう」と感じる人が多いパートです。しかし絞り方のコツさえ押さえれば、初心者でも十分きれいに仕上げられます。
まず道具について確認しましょう。モンブランらしい細い麺状のクリームを絞るには「モンブラン口金(小・中・大)」が必要ですが、家に専用口金がない場合も代用策があります。
専用口金を使う場合:
モンブラン口金のサイズは3種類あり、通常の1個サイズには「中」が最も汎用性が高いです。絞り袋には空気が入らないようにクリームを詰め、半量ずつに分けて入れると絞りやすくなります。
- 回転台がある場合:口金を真横に構え、位置を変えずに回転台を回しながら絞る。一周したら徐々に上に移動させて山形を作る。
- 回転台がない場合:口金を真下に向け、クリームを垂らすようにゆっくり袋を動かす。最初に側面にクリームをつけるのが安定のコツ。
口金なしでやる場合(代用テク):
マヨネーズの容器の先端を細くカットして使う方法が手軽です。クリームを詰めて先端から絞り出すと、モンブランらしい細い線が出せます。または、ポリ袋やラップを円錐状に巻いて先端を小さく切るだけでも代用可能です。完璧な見た目にはならなくても、家族に出すぶんには十分な仕上がりになります。
口金が詰まったときは、乾燥したクリームが原因です。1個絞るたびに口金を布で拭き、絞り袋の先端をラップで包んで置くだけでトラブルを防げます。これだけで大丈夫です。
絞る前にクリームをもう一度よく混ぜてから袋に入れること、また絞る直前に作ることが、なめらかな仕上がりの条件になります。時間をおくとクリームが冷えて固まり、詰まりの原因になるので要注意です。
モンブランクリームの絞り方・口金の種類と使い分け|プロフーズ(製菓材料専門)
手作りモンブランは完成した日が一番おいしい状態ですが、正しく保存すれば翌日以降も十分楽しめます。一方で、保存の仕方を間違えると想像以上に早く品質が落ちるので注意が必要です。
まず大前提として、手作りモンブランの賞味期限は冷蔵保存で1〜2日が基本です。
市販品のクリームには保存料が含まれているため開封後でも1週間ほど持ちますが、手作りのマロンクリームは保存料なしのため、冷蔵庫に入れても3日が限界です。特に生クリームを混ぜたものは劣化が早く、翌日には風味が落ち始めます。痛いですね。
保存するときは以下のルールを守ってください。
- 完成品の保存:ラップをふんわりかけて(クリームに密着させない)冷蔵庫へ。乾燥と他の食品のにおい移りを防ぐ。食べるのは翌日まで推奨。
- マロンクリームのみを先に作って保存:清潔な容器に入れ、表面にラップをぴったり密着させて冷蔵で2週間、冷凍で1か月程度保存可能。
- 土台(タルト)の保存:クリームをのせていない状態なら密閉袋に入れて常温または冷凍で保管できる。
土台とクリームを別々に保管しておき、食べる直前に組み立てるのが最もおいしい状態を長持ちさせるコツです。
また、組み立て後のモンブランは「食べる30分前に冷蔵庫から出す」ことも重要なポイントです。冷えすぎた状態だとマロンクリームが固くなり、本来の滑らかな口溶けが損なわれてしまいます。食べ頃の温度に戻すだけで、まるで別のスイーツのようにおいしさが変わります。これは使えそうです。
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