軟水なら赤ちゃんに何でも使えると思っていたら、硬度30以上の国産軟水でも腎臓に負担がかかる場合があります。
赤ちゃんのミルク作りに使う水として、軟水ミネラルウォーターが推奨される理由は、赤ちゃんの体の未発達さにあります。生後間もない赤ちゃんの腎臓は、大人の約30〜40%程度の処理能力しかなく、ミネラル分(とくにカルシウムやマグネシウム)を過剰に摂取すると、腎臓への負担が大きくなります。
軟水とは一般的に硬度100mg/L以下の水を指しますが、WHO(世界保健機関)では赤ちゃんのミルク調乳に使う水として「硬度60mg/L以下」を推奨しています。つまり60mg/L以下が条件です。
日本の水道水は多くの地域で硬度50mg/L前後の軟水であるため、国内に暮らす私たちには比較的なじみが深い水質です。ただし、ミネラルウォーターはブランドによって硬度に大きなばらつきがあります。「国産=すべて軟水で安全」とは言い切れないのが現実です。
市販のミネラルウォーターのなかには「エビアン」(硬度291mg/L)や「コントレックス」(硬度1551mg/L)のように、硬度が非常に高い外国産の水があります。これらを赤ちゃんのミルクに使うのは適切ではありません。これは避けるべきです。
一方、国産の代表的なブランドである「い・ろ・は・す(天然水)」(硬度約27mg/L)や「南アルプスの天然水」(硬度約30mg/L)などは、硬度60mg/L以下に収まっており、赤ちゃんへの使用に向いた軟水です。
参考リンク(軟水・硬水の基準と赤ちゃんへの影響について詳しく記載されています)。
農林水産省:食品中の水のリスクに関する情報
軟水ミネラルウォーターを選ぶとき、多くのお母さんが「とにかく軟水と書いてあれば大丈夫」と思いがちです。しかし実際には、硬度60mg/L以下かどうかを確認することが欠かせません。硬度が基本です。
ミネラルウォーターのラベルには「硬度〇〇mg/L」と記載されている場合がほとんどです。見当たらない場合は、メーカーの公式ウェブサイトで成分表を確認することができます。購入前に必ずチェックしておきましょう。
以下に、赤ちゃんのミルクに使いやすい国産軟水の代表的な銘柄と目安硬度をまとめます。
| ブランド名 | 硬度(目安) | メーカー |
|---|---|---|
| 南アルプスの天然水 | 約30mg/L | サントリー |
| い・ろ・は・す天然水 | 約27mg/L | コカ・コーラ |
| クリスタルガイザー(国内工場) | 約38mg/L | 大塚食品 |
| 森の水だより(大山山麓) | 約20mg/L | サントリー |
| 富士山のバナジウム天然水 | 約100mg/L前後(要確認) | 各社 |
「富士山の天然水」という名称の商品は複数メーカーから販売されており、硬度が銘柄によって大きく異なります。名前だけで判断するのは危険です。ラベルの成分表示を必ず確認する習慣をつけてください。
また、赤ちゃん専用として販売されているミネラルウォーターも存在します。代表的なのが「赤ちゃんの純水」(アサヒ飲料)で、硬度はほぼ0に近いほど純粋に精製されており、アレルギーや消化器官が敏感な赤ちゃんにも安心して使えます。これは使えそうです。
参考リンク(ミネラルウォーターの成分表示に関する消費者庁の情報)。
消費者庁:食品表示基準に基づく飲料水の表示について(PDF)
「軟水なら沸騰させれば何でも安全」と考えるお母さんも多いですが、これは正確ではありません。沸騰させてもミネラル分(カルシウム・マグネシウムなど)は水から取り除けないからです。
一方で、加熱する目的として重要なのは「殺菌」です。WHO(世界保健機関)は、乳児用粉ミルクを調乳する際に70℃以上のお湯を使うことを推奨しています。これは粉ミルク内に存在することがあるサカザキ菌(クロノバクター菌)を死滅させるためです。つまり70℃以上が原則です。
実際の調乳の手順としては、次の流れが推奨されています。
保存については、作り置きをする場合は5℃以下(冷蔵庫)で保管し、24時間以内に消費するよう厚生労働省のガイドラインでも推奨されています。ここは厳しいところですね。
ウォーターサーバーを使用している家庭では、70℃保温機能付きのサーバーを使えば手軽に適温で調乳できます。哺乳瓶で使えるタイプの液体ミルク(明治ほほえみ・アイクレオなど)は、外出時の安心なバックアップとして持っておくと、水の品質を気にする場面を減らせます。
「わざわざミネラルウォーターを買わなくても、日本の水道水でいいのでは?」という疑問はとても自然です。結論からいうと、日本の水道水は安全基準を満たしており、適切な処理をすれば赤ちゃんのミルク作りに使うことができます。
ただし、水道水には塩素(カルキ)が含まれています。この塩素を取り除くために、一度沸騰させてから5〜10分程度沸かし続けるか、浄水器を通すことが推奨されています。一度沸かすだけでは塩素が完全に抜けないこともあるため注意が必要です。
また、築年数が古いマンションなどでは、配管の老朽化により水道水に鉛や銅などの重金属が溶け出す可能性があります。日本の水道水全般が安全であることは確かですが、住環境によって条件は変わります。これは意外ですね。
軟水ミネラルウォーターを選ぶ最大のメリットは「塩素や重金属のリスクがなく、硬度が明示されていること」です。水道水と比べて手間が少なく、水質管理の手間を省けるという点で、多くのお母さんが選んでいます。
コスト面では、2Lペットボトルを定期購入した場合、1ヶ月あたり1,000〜2,000円前後になることが多いです。ウォーターサーバーを使うと月額3,000〜5,000円程度かかるケースが一般的です。ただし利便性を考えると、夜間の授乳など頻度が高い時期にはウォーターサーバーは時間節約の面でコスパが良いという声も多くあります。
参考リンク(厚生労働省による乳幼児のミルク調乳に関するガイドライン)。
厚生労働省:乳児用調製粉乳の安全な調乳・保存及び取扱いに関するガイドライン
軟水ミネラルウォーターは、ミルク作りだけでなく離乳食の調理にも役立てることができます。これは意外と見落とされがちな応用例です。
離乳食を作る際に使う水も、赤ちゃんが直接口にするものです。お粥を作るときや野菜を煮るときに使う水の硬度が高ければ、その分ミネラル摂取量が増えます。生後6ヶ月前後から離乳食を始める時期は、腎臓機能もまだ未熟なため、軟水を使う意識を持っておくと安心です。軟水が基本です。
一方で、あまり知られていない注意点として「加湿器への使用」があります。超音波式加湿器にミネラルウォーターを使うと、水中のカルシウムなどのミネラルが白い粉として空気中に放散されることがあります。その微粒子を赤ちゃんが吸い込む可能性があるため、加湿器には精製水(蒸留水)を使うほうが望ましいとされています。
市販の「赤ちゃんの純水」は精製水に近い性質を持つため、加湿器用にも流用できますが、コスト面でやや割高になります。加湿器専用の精製水(ドラッグストアで500ml・100〜200円程度)を別途用意するのが費用対効果の面で合理的です。これは使えそうです。
さらに、果汁や麦茶を始める時期(目安:生後5〜6ヶ月以降)にも、薄める際の水として軟水を使うことが望ましいです。市販の「赤ちゃん用麦茶」はそのまま飲める仕様で販売されていますが、自作する場合は硬度60mg/L以下の水で煮出すのが安心です。だけ覚えておけばOKです。
赤ちゃんが水に触れる場面は、ミルクだけにとどまりません。一度、日常の「赤ちゃんと水の接点」を洗い出してみると、管理するポイントが整理されて安心感が増します。
参考リンク(離乳食と水分補給に関する日本小児科学会の見解)。
日本小児科学会:乳幼児の栄養・水分摂取に関するQ&A
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