「全部食べてくれないと栄養が足りない」は思い込みで、食べ残しが多くても発育曲線に乗っていれば問題ありません。
離乳食中期とは、生後7〜8ヶ月ごろに相当する時期です。この時期は1日2回食に移行し、食べられる食材の種類と量が一気に広がります。
厚生労働省の「授乳・離乳の支援ガイド(2019年改定版)」によると、離乳食中期(モグモグ期)の1回あたりの目安量は以下の通りです。
| 食品グループ | 目安量(1回) | イメージ |
|---|---|---|
| 全がゆ(主食) | 50〜80g | 大さじ3〜5杯ほど |
| 野菜・果物 | 20〜30g | ブロッコリー小房2〜3個分 |
| 魚 | 10〜15g | 切り身1/5〜1/4枚ほど |
| 肉 | 10〜15g | 鶏ひき肉 小さじ2〜3杯 |
| 豆腐 | 30〜40g | 絹ごし豆腐 1/8丁ほど |
| 卵(卵黄のみ〜全卵1/2) | 卵黄1個→全卵1/3→1/2へ | 段階的に増量 |
| 乳製品(プレーンヨーグルトなど) | 50〜70g | 市販カップヨーグルト約半分 |
これはあくまで「目安量」です。つまり1gでもズレたら問題というわけではありません。
赤ちゃんの食欲にはその日の体調・気温・活動量などが影響します。「今日は少し少なかった」という日があっても、数日単位で食事全体のバランスが取れていれば心配しすぎなくて大丈夫です。
実際に量を測るときは、調理後の重さで計量するのが基本です。加熱前に計ると水分が飛んで量が変わることがあるため、できれば食卓に出す直前に確認する習慣をつけると管理しやすくなります。
参考:厚生労働省「授乳・離乳の支援ガイド(2019年改定版)」離乳食の量に関する公式基準が掲載されています。
厚生労働省|授乳・離乳の支援ガイド(2019年改定版)について
7ヶ月と8ヶ月では、適切な食事量と食材の形状が少しずつ異なります。段階を踏んで進めることが大切です。
生後7ヶ月(中期スタート期)
2回食を始めたばかりの7ヶ月ごろは、まず1回目の食事でしっかり食べられるようになることが優先です。2回目は1回目より量を少なめに設定し、全がゆ30〜50g・野菜15〜20g程度から慣らしていきます。
たんぱく質は1回1種類に絞り、魚なら10g、豆腐なら30g前後を目安にしてください。複数のたんぱく質を同時に使う必要はありません。シンプルが基本です。
生後8ヶ月(中期定着期)
2回食のリズムが整ってきたら、1回目・2回目ともほぼ同量にしていきます。全がゆ50〜80g、野菜20〜30g、たんぱく質10〜15gという上記の目安に近づけていくイメージです。
この時期から豆腐・卵・ヨーグルトなど複数のたんぱく質を日替わりで使いやすくなります。ただし1回の食事でたんぱく質を複数組み合わせるときは、合計量が15gを超えないよう気をつけましょう。腎臓への負担が増す可能性があります。
🟡 量を増やすときの実践的なコツ
- 前週比で10〜20%増しを目安に調整する(急激な増量は消化不良の原因になる)
- 食後に機嫌よく過ごしているか・便の状態が正常かを確認する
- 食べ残しが続くようなら量を戻して再挑戦する
- 2回食の時間帯は午前10時ごろと午後2〜3時ごろが定番
参考:小児科専門医による離乳食の進め方と量の解説が掲載されています。
「目安量の半分しか食べてくれない」という悩みは、離乳食中期のあるあるです。これは問題ないんでしょうか?
結論から言うと、成長曲線(発育曲線)に沿って体重が増えていれば、食事量が目安より少なくても医学的に問題とされるケースはほとんどありません。
離乳食中期の主な栄養源は依然として母乳や育児用ミルクです。固形食からのエネルギー補給が本格化するのは後期(9〜11ヶ月)以降なので、この段階で「食べる練習」ができていれば十分と考えましょう。
よくある「食べない原因」と対処法
| 原因 | 対処のポイント |
|------|-------------|
| 硬さが合っていない(まだゴックン期の柔らかさに戻す) | 絹ごし豆腐程度の柔らかさに戻して確認 |
| 味が薄い・単調 | だし(昆布・鰹)を使うと風味が増して食べやすくなる |
| スプーンが嫌い | スプーンの大きさや素材を変えてみる(シリコン製が好きな子も多い) |
| 空腹でないタイミング | 授乳から2〜3時間後を食事時間にする |
| 歯茎がかゆい(歯が生えかけ) | 冷やしたスプーンで気分転換になることも |
食べない日が3〜4日続くときは、「体調不良のサイン」である可能性があります。熱・鼻水・下痢など他の症状と合わせて確認してください。
成長曲線を手元で確認したいときは、母子手帳の巻末グラフを活用するのが一番手軽です。1ヶ月に1回、体重と身長をプロットする習慣をつけると変化に早めに気づきやすくなります。
「よく食べる赤ちゃん」を持つ親御さんが意外と見落としがちなのが、食べすぎのサインです。
離乳食中期の食事量に「上限」は公式に示されていませんが、実際には目安量の1.5〜2倍以上を継続的に食べている場合は注意が必要です。
特にたんぱく質の過剰摂取には気をつけましょう。生後7〜8ヶ月の赤ちゃんの腎臓は大人と比べてまだ未発達で、たんぱく質の代謝産物(窒素化合物)を処理する能力が低いです。1回あたり15g超のたんぱく質を毎日与え続けると、腎臓に余計な負担をかけるリスクがあります。
食べすぎのサインとして確認したいポイント
- 食後すぐに嘔吐する・ゲップが多い
- 便が緑色・水様便・粒が残った状態が続く
- 急激な体重増加(1ヶ月で500g以上の増加が続く)
- 食後2時間以内に授乳を激しく求める(消化がうまくいっていない可能性)
これは使えそうです。食後の便と体重の変化を合わせて観察するのが、食べすぎ判断の実用的な方法です。
なお、果物の与えすぎにも注意が必要です。果糖の摂りすぎは便がゆるくなりやすく、甘い味への嗜好が強まることで野菜や主食を食べにくくなる可能性があります。果物は1回あたり10〜20gを上限の目安にすると安心です。
多くの親が量の目安に注目する一方で、栄養素のバランスは見落とされがちです。特に鉄分は、離乳食中期から後期にかけて深刻に不足しやすい栄養素として専門家から繰り返し注意喚起されています。
生後6ヶ月以降、母乳に含まれる鉄分は赤ちゃんの必要量を十分にカバーできなくなります。これは母親の栄養状態に関わらず起こる生理的な変化です。意外ですね。
離乳食中期(7〜8ヶ月)の鉄分必要量は1日約5mgとされています。これはほうれん草100g(約2mg)だけでは到底まかなえません。
鉄分を補給しやすい食材(離乳食中期向け)
| 食材 | 1回使用量 | 鉄分含有量の目安 |
|------|----------|----------------|
| 鶏レバー(裏ごし) | 10〜15g | 約1.2〜1.8mg |
| 赤身魚(まぐろ・かつお) | 10〜15g | 約0.3〜0.5mg |
| ほうれん草(ゆでてペースト) | 20〜30g | 約0.4〜0.6mg |
| 乾燥ひじき(戻して) | 5〜10g | 約0.3〜0.5mg |
| 高野豆腐(すりおろし) | 5〜10g | 約0.3〜0.5mg |
鶏レバーは鉄分補給に非常に優れた食材ですが、「下処理が面倒」という理由で敬遠されることが多いです。市販のベビーフードには鶏レバー入りのものも多く、週1〜2回取り入れるだけでも鉄分不足の予防に効果的です。
鉄分不足が続くと、生後9〜12ヶ月ごろに「鉄欠乏性貧血」が発覚するケースがあります。貧血になると発育や認知発達への影響も報告されているため、量だけでなく質(栄養素)も意識することが大切です。
鉄分不足が心配な場合は、1歳健診や10ヶ月健診で貧血検査(血液検査)ができる自治体もあります。かかりつけの小児科で相談してみるのがおすすめです。
参考:日本小児科学会の食事摂取基準・鉄分に関する解説が参考になります。
日本小児科学会|食事摂取基準の活用(鉄・ビタミンD等に関する情報)

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