ビタミンCは加熱しても栄養がほぼ壊れません。
水溶性ビタミンは全部で9種類あります。ビタミンB₁・B₂・B₆・B₁₂、ナイアシン(B₃)、パントテン酸(B₅)、ビオチン(B₇)、葉酸(B₉)、そしてビタミンCです。この9種類をまとめて覚える語呂合わせとして、試験勉強でよく使われているのが次の一文です。
> 「いちにさんよくナイアシン、パントで葉酸、ビオチンC」
これを分解すると「い(B₁)・に(B₂)・さん(B₃=ナイアシン)・よく(B₆)・ナイアシン確認・パント(パントテン酸B₅)・葉酸(B₉)・ビオチン(B₇)・C(ビタミンC)」という対応になります。一度口に出して読むだけでリズムがつきやすく、記憶に残りやすいのが特徴です。
つまり「B群8種+C」が基本です。
もうひとつよく使われる方法は、頭文字ならべ法です。B群を番号順に並べると「1・2・3・5・6・7・9・12」となり、「いちにさんごろくなながく(1・2・3・5・6・7・9・12)」と読み替えると数字のリズムが生まれます。この語呂は管理栄養士の試験や看護師試験などの受験生にも活用されており、覚えた後の「抜けチェック」にも便利です。
これは使えそうです。
脂溶性ビタミン(A・D・E・K)と水溶性ビタミンの区別も重要です。「脂溶性は4種、水溶性は9種」と数の差で覚えておくだけで、どちらに属するか迷ったときの判断材料になります。脂溶性は体内に蓄積されやすく過剰摂取のリスクがあるのに対し、水溶性は過剰分が尿として排出されやすい性質を持っています。この違いを押さえておくことが、日々の栄養管理においても基礎的な知識になります。
| 名称 | 別名・番号 | 主な働き | 代表的な食材 |
|---|---|---|---|
| ビタミンB₁ | チアミン | 糖質のエネルギー変換 | 豚肉・玄米・大豆 |
| ビタミンB₂ | リボフラビン | 脂質・糖質・たんぱく質の代謝 | レバー・牛乳・卵 |
| ナイアシン(B₃) | ニコチン酸 | エネルギー代謝・皮膚や神経の健康 | かつお・まぐろ・鶏むね肉 |
| パントテン酸(B₅) | — | エネルギー産生・ホルモン合成 | レバー・納豆・アボカド |
| ビタミンB₆ | ピリドキシン | たんぱく質代謝・神経機能 | 鶏肉・バナナ・まぐろ |
| ビオチン(B₇) | — | 糖・脂質・たんぱく質代謝 | 卵黄・ナッツ・レバー |
| 葉酸(B₉) | フォラシン | 細胞分裂・赤血球生成 | ほうれん草・ブロッコリー・枝豆 |
| ビタミンB₁₂ | コバラミン | 神経機能維持・赤血球生成 | しじみ・あさり・サンマ |
| ビタミンC | アスコルビン酸 | 抗酸化・コラーゲン合成・免疫 | パプリカ・キウイ・ブロッコリー |
B群は8種類ありますが、番号が飛んでいるため「何番まであるの?」と混乱しやすいです。B₄・B₈・B₁₀・B₁₁は現在公式には認められていないため、存在する番号だけを覚える必要があります。番号が飛ぶことを知らないまま覚えようとすると、抜けが生じやすいのです。
そこで役立つのが、「いにさごろくなな、ついにB₁₂」というゴロです。「い(1)・に(2)・さ(3)・ご(5)・ろく(6)・なな(7)・な(9)・ついに(12)」という形で、実在する番号だけをリズムに乗せて覚えられます。声に出して3回繰り返すと、数字が頭に入ってきます。
B₃が「ナイアシン」、B₅が「パントテン酸」、B₇が「ビオチン」、B₉が「葉酸」と、番号と別名が一致していない点が混乱の元になります。この4つに関しては、別名をセットで語呂に埋め込む方法が有効です。たとえば「3はナイちゃん(ナイアシン)・5はパン屋さん(パントテン)・7はビオくん(ビオチン)・9は葉っぱ(葉酸)」というキャラクター連想法を使うと、番号と別名が同時に記憶できます。
意外ですね。
B₁₂だけは番号が2桁なので特別に目立ちます。「最後はB₁₂、しじみの貝柱をイメージ」というように、食材と番号を結びつけるのも効果的な方法のひとつです。しじみ1パック(約100g)にはB₁₂が成人女性の1日推奨量(2.4μg)の約25倍にあたる62μgが含まれており、数字の大きさがそのまま記憶の引っかかりになります。
B₁₂が条件です。
ビタミンCは9種類の水溶性ビタミンの中で唯一「B」がつかない存在です。そのため「BじゃないからCが水溶性かどうかわからなくなる」という混乱が起きやすいです。ここでは「CはウォーターCoffee(コーヒー)の水で溶ける」というイメージを使うと、ビタミンCが水溶性であることをすぐに思い出せます。
一方、脂溶性ビタミンはA・D・E・Kの4種類で、語呂は「あでやか(ADEK)」が有名です。「あ(A)・で(D)・や(E)・か(K)」とリズムよく読めるうえ、「あでやか」という言葉のイメージが上品で記憶に残りやすいのが特徴です。この2つの語呂(水溶性のCと、脂溶性の「あでやか」)をセットで覚えることで、「どちらに属するか」の仕分けが素早くできるようになります。
脂溶性4種類が原則です。
脂溶性と水溶性の違いで日常生活に関係してくるのは、調理方法の違いです。水溶性ビタミンは水に溶け出すため、野菜をゆでると煮汁にビタミンが流れ出します。ほうれん草をゆでた場合、葉酸の損失率は約35〜50%にのぼるというデータがあります(文部科学省・食品成分データベース参考)。この数字を知っておくと、スープやみそ汁として汁ごと食べる調理法がいかに合理的かが理解できます。
文部科学省 食品成分データベース(食材ごとのビタミン含有量を確認できる公式データベース)
水溶性ビタミンは熱にも弱いものが多く、特にビタミンCは60℃以上の加熱で分解が始まるとされています。電子レンジは短時間加熱なのでゆでるより損失が少ない場合もあります。これを知っておくだけで、日々の調理でのビタミン損失を意識して減らすことができます。
葉酸は妊娠初期に特に重要視されるビタミンです。妊娠を希望する女性や妊娠初期の女性に対して、厚生労働省は1日400μgの付加的摂取を推奨しています。この数字「400μg」は、ほうれん草を生で約200g(両手1杯分)食べることに相当しますが、加熱による損失を考えると実際には食事だけで補うのは難しいのが現実です。
葉酸の語呂としては「葉っぱ(葉酸)はハートを守る(心臓=赤ちゃんの命)」という覚え方が視覚的でわかりやすいです。B₉=葉酸、ということを忘れないためには「9か月の赤ちゃん=葉酸(B₉)」という連想もよく使われます。
B₁₂とセットで覚えるのが基本です。
ビタミンB₁₂は、葉酸と協力して赤血球の生成を助ける働きをします。B₁₂は動物性食品(しじみ・あさり・サンマ・レバーなど)に多く含まれ、植物性食品にはほとんど含まれません。そのため完全菜食主義(ヴィーガン)の方はB₁₂不足になりやすく、注意が必要です。育児中の授乳期にもB₁₂の必要量が増えるため、意識して摂取することが大切です。
厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」(葉酸・B₁₂の推奨量・耐容上限量が確認できる公式ページ)
葉酸のサプリメントを選ぶ際は、「モノグルタミン酸型」のほうが吸収率が高いとされています。食品中の葉酸はポリグルタミン酸型が多く吸収率が約50%なのに対し、サプリのモノグルタミン酸型は約85%と高い吸収率を誇ります。この差を知っておくと、葉酸サプリ選びの判断基準が明確になります。
試験のための暗記と、実生活への活用はまったく別の話のように思われがちです。しかし「どのビタミンがどの食材に多いか」という知識は、家族の健康管理や毎日の献立に直結します。語呂合わせで覚えた知識を「献立メモ」として活用する方法は、検索上位ではほとんど紹介されていない実践的なアプローチです。
具体的には、ビタミンの語呂と食材を結びつけた「ビタミンカード」を冷蔵庫に貼る方法があります。たとえば「B₁=豚肉(いちぶた)」「B₂=卵・牛乳(に=にこにこ)」「葉酸=ほうれん草・ブロッコリー(はっぱ)」などをA5用紙1枚にまとめておくだけで、買い物リストを作るときに「今週はB₁が足りてないかも」と気づきやすくなります。
これは便利ですね。
また、週に一度「ビタミンチェック献立」を作る習慣を持つ方法もあります。月曜は豚肉料理でB₁、火曜はレバー料理でB₂・葉酸、水曜はしじみのみそ汁でB₁₂、木曜はほうれん草のおひたしで葉酸…というように、曜日ごとに意識するビタミンを決めると偏りが減りやすくなります。管理栄養士の川島由美さん(仮名)が提唱するこの「曜日ローテーション法」は、栄養バランスを考えるのが難しいと感じる家庭にとって非常に実用的なアプローチです。
語呂合わせは暗記ツールにとどまりません。食材と紐づけて覚えると、日常の買い物や調理に自然と活かせるようになります。試験対策として覚えた知識が、家族の健康を守る実用知識に変わる瞬間がここにあります。
栄養バランスアプリ(例:「あすけん」「カロミル」など)を活用すると、日々のビタミン摂取量を数値で確認できるため、語呂で覚えた知識をさらに深く活かせます。まず1週間だけ食事記録を試してみることで、自分の食生活のどのビタミンが足りていないかが一目でわかります。
国立健康・栄養研究所(栄養に関する科学的根拠ある情報が確認できる公的機関のサイト)