たまごボーロを使ったアレルギーチェックは、離乳食で卵を初めて与える際の安全な方法として多くの小児科医が推奨しています。卵は食物アレルギーの原因となりやすい食材ですが、たまごボーロは卵の含有量が非常に少ないため、段階的に確認できるメリットがあります。
参考)https://ohisama.cute.coocan.jp/aleyorinyu.html
アレルギーチェックの基本は、月曜から金曜まで毎日同じ量を続けて症状の有無を確認することです。最初はたまごボーロ1粒の1/4量を溶かして与え、問題がなければ次の週に1/2個、その次の週は1個と増やしていきます。この方法で2カ月間かけて、最終的に7~8個食べられるようになれば、卵アレルギーの心配はほとんどないと判断できます。
参考)https://www.hakujyuji.com/proactive-rinyushoku.htm
最近の研究では、湿疹をコントロールした状態で生後5~6カ月頃から卵を少量ずつ与えることで、むしろアレルギーのリスクを減らせることがわかってきました。以前は離乳食を遅らせる指導が主流でしたが、現在は適切な時期に少量から始める「早期摂取」が推奨されています。
参考)https://st.benesse.ne.jp/ikuji/content/?id=178422
アレルギーチェックで最も重要なのは、与える時間帯です。必ず平日の午前中、できれば午前10時前後に与えるようにしましょう。これは、万が一アレルギー症状が出た場合、すぐにかかりつけ医や病院に受診できるようにするためです。食物アレルギーの即時型反応は、食後数分から2時間以内に症状が現れることが多いため、医療機関が開いている時間帯に試すことが安全対策の基本となります。
参考)https://tomonite.com/articles/2977
たまごボーロは生後7カ月頃から使用できる製品が一般的ですが、卵黄のみを使用したタイプであれば生後5~6カ月頃の離乳食初期から使えます。ただし、月齢はあくまで目安であり、赤ちゃんの発達状況や体調によって判断する必要があります。
参考)https://eiseiboro.com/faq/
初めて与える際は、診察室で小児科医の立ち会いのもと試すという方法もあります。特にアトピー性皮膚炎などの皮膚トラブルがある赤ちゃんの場合、専門医に相談しながら進めることで、より安全にアレルギーチェックができます。
参考)https://shop.sweetsvillage.com/blogs/knowledge/tamagoboro-allergy
たまごボーロでのアレルギーチェックは、段階的な増量スケジュールに従うことが重要です。まず、たまごボーロ1粒に含まれる卵の量を知っておくと理解しやすくなります。一般的なたまごボーロ1粒(約0.4~0.47g)には、全卵が約0.0235g含まれており、これは生卵1個(約50g)の約1/2100という非常に少ない量です。
参考)https://www.iwamotoseika.co.jp/faq.html
具体的な増量スケジュールは以下の通りです。
1週目: たまごボーロ1/4個を月曜から金曜まで毎日与える
2週目: 1/2個に増量し、同様に5日間続ける
3週目: 1個に増量
4週目: 2個に増量
5週目: 4個に増量
6週目: 8個に増量
7~8週目: 16個、32個と徐々に増やす
この方法で7~8個を問題なく食べられるようになれば、卵アレルギーのリスクは低いと判断できます。さらに32粒(卵黄0.4g、卵白0.2gに相当)まで食べられれば、次の段階として固ゆで卵黄へ進むことができます。
参考)https://senmonka.baby-calendar.jp/questions/view/98141
注意点として、各段階で1週間は同じ量を続けることが大切です。また、体調不良の時は増量を見送り、少しでも異常があれば前の段階に戻るようにしましょう。
参考)https://aozora-farm.jp/baby-food-egg-yolk-progression-schedule
アレルギー症状の早期発見は、赤ちゃんの安全を守る上で非常に重要です。食物アレルギーの即時型反応は、口にして数分から数十分、遅くても2時間以内に症状が現れます。したがって、前日に食べたもので発症することはありません。
参考)https://ibusuki-med.or.jp/277
主な症状として最も多いのが皮膚症状です。口のまわりや顔、体に発疹(赤いぶつぶつ)が出たり、皮膚が赤くなったりします。軽微な発疹が出ても、赤ちゃんの機嫌が良く元気にしている場合は、そのまま様子を見ても大丈夫なケースが多いです。
ただし、以下のような重篤な症状が出た場合は、すぐに医療機関に連絡する必要があります。
これらはアナフィラキシーと呼ばれる重度のアレルギー反応の可能性があります。このような症状が現れた場合は、迷わず救急車を呼ぶか、すぐに医療機関を受診してください。
症状が確認された場合、血液検査(特異的IgE抗体検査)を行い、本当に食物アレルギーかどうかを診断します。ただし、血液検査で陽性反応が出ても、必ずしもアレルギー症状が出るとは限らないため、あくまで参考として考える必要があります。
市販のたまごボーロには様々な種類があり、メーカーによって卵の含有量が異なることは意外と知られていません。アレルギーチェックに使用する際は、この違いを理解しておくことが大切です。
参考)http://wako-kids.com/nyuji/nyuji-6.html
たまごボーロは大きく分けて、卵黄のみを使用したタイプと全卵を使用したタイプがあります。離乳食初期(生後5~6カ月頃)には卵黄のみを使用した製品が適しており、口どけが良く、アレルゲン性も低めです。一方、全卵を使用したタイプは生後7カ月以降が目安となります。
参考)https://www.beanstalksnow.co.jp/babymom/babysnack6/
卵の含有量を具体的に見ると、メーカーや商品によって以下のように異なります。
大阪前田製菓のミルクボーロ: 1粒あたり全卵0.0356g(含有率8.9%)
同社の乳ボーロ: 1粒あたり全卵0.0387g(含有率8.6%)
岩本製菓のタマゴボーロ: 1粒あたり全卵0.0235g(卵白と卵黄の比率は約2:1)
アレルギーチェックに使用する場合は、できるだけ卵の含有量が明記されている製品を選び、同じ商品を継続して使用することが重要です。また、鉄分やカルシウムが添加された栄養強化タイプも多く販売されており、赤ちゃんの成長をサポートする選択肢として人気があります。
参考)https://food.biglobe.ne.jp/rankings/18114/
興味深いことに、たまごボーロは小麦粉ではなく馬鈴薯でんぷんと一緒に調理されているため、卵のアレルゲン性が下がりにくいという特徴があります。そのため、他の卵入りクッキーやビスケットは食べられても、たまごボーロで症状が出る場合があるのです。
参考)https://www.instagram.com/p/CPsfKFmJ5h9/
たまごボーロを使ったアレルギーチェックを安全に進めるためには、保存方法と衛生管理にも気を配る必要があります。市販のたまごボーロは乾燥したお菓子であり、適切に保管すれば比較的長期間保存が可能です。
参考)https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q14309752354
開封後は湿気を避け、密閉容器に入れて保管することが基本です。湿気を吸うと食感が悪くなるだけでなく、カビの発生リスクも高まります。小分け包装タイプの製品を選べば、開封後の品質管理がしやすく、外出時の携帯にも便利です。
参考)https://tomonite.com/articles/3542
手作りのたまごボーロの場合は、清潔な保存容器で冷蔵保存し、できるだけ早めに食べ切ることが推奨されています。匂い、味、色、食感が少しでもおかしいと感じたら、迷わず廃棄してください。
衛生管理の工夫としては、以下の点に注意しましょう。
また、アレルギーチェックの記録をつけておくことも大切です。日付、与えた量、赤ちゃんの様子(症状の有無、機嫌、便の状態など)をメモしておくと、万が一症状が出た際に医師に正確な情報を伝えることができます。
食事作りに気を使う主婦の立場から見ると、たまごボーロでのアレルギーチェックは、毎日の離乳食作りの中で無理なく続けられる方法です。特別な調理が不要で、そのまま与えられる手軽さがありながら、赤ちゃんの安全をしっかり確認できる点が大きなメリットといえるでしょう。
厚生労働省の最新ガイドラインでも、生後6カ月からの適切な卵の摂取が推奨されています。
おひさまこどもクリニック - アレルギーを防ぐ離乳食の進め方について詳しく解説されています