とろろ昆布おにぎりを毎日お弁当に入れると、甲状腺の機能が低下することがあります。
とろろ昆布おにぎりは、ごはんの温度管理がすべての出発点です。炊きたてのごはん(約80℃)にそのままとろろ昆布を巻いてしまうと、水蒸気を吸ってベチャっとした食感になりやすく、お弁当に入れたときに見た目も崩れてしまいます。つまり、粗熱を取ってから巻くのが基本です。
目安は人肌程度、50〜60℃まで冷めた状態でとろろ昆布を巻くと、ふんわりとした仕上がりになります。ラップの上にとろろ昆布を広げ、握ったごはんをのせて転がすようにまとわせる方法が崩れにくく、手早くできます。
お弁当に入れる場合、包んだ後に10分ほどそのままおくと、とろろ昆布の水分がごはんになじんでより食感が安定します。これは使えそうです。
夏場は保冷剤を必ずセットで入れてください。とろろ昆布は塩分がある食材ですが、傷みを完全に防ぐわけではありません。気温が30℃を超える環境では、手作りおにぎりは30℃以下の保冷環境を保つことが食中毒予防の鉄則です。
とろろ昆布おにぎりと聞くと「梅だけ」「具なしの塩おにぎり」を巻くイメージが多いですが、実はアレンジの幅がかなり広い食材です。意外な組み合わせでも美味しくなるのが、とろろ昆布の旨味の懐の深さといえます。
昆布の種類についても知っておくと選びやすくなります。市販のとろろ昆布には、酸味が少なく甘めの「白とろろ昆布(甘口)」と、旨味が強く酸味もある「黒とろろ昆布(辛口)」の2種類があります。白とろろ昆布は子どもや酸味が苦手な方に向き、黒とろろ昆布は大人向きの深い味わいに仕上がります。おにぎりには白とろろ+おかかの組み合わせが最も人気です。
富山県ではとろろ昆布おにぎりはまさにソウルフードで、海苔の代わりにとろろ昆布を巻くのが家庭の定番です。農林水産省の「うちの郷土料理」にも掲載されているほど、歴史のある食文化です。
農林水産省「うちの郷土料理」富山県のとろろ昆布おにぎりについての解説ページ
農林水産省|うちの郷土料理「とろろ昆布のおにぎり(富山県)」
とろろ昆布は、ごはんに少量まとわせるだけで栄養価が高まる便利な食材です。主な栄養成分は、水溶性食物繊維の「アルギン酸」と「フコイダン」、そしてカルシウム・ヨウ素・カリウムといったミネラル類です。
アルギン酸はとろろ昆布のぬめり成分で、腸内で水分を含んでゼリー状になり、便を軟らかくして排便をスムーズにする効果があります。便秘が気になる方には積極的に取り入れてほしい成分です。フコイダンも同じく水溶性食物繊維の一種で、コレステロールや中性脂肪の吸収を抑え、血糖値の急激な上昇を穏やかにする働きが期待されています。つまり腸活・ダイエットどちらにも役立つ成分です。
さらに注目したいのがアルギン酸の「ナトリウムを体外に排出する働き」です。アルギン酸はカリウムと結びついており、腸内でカリウムを放出しながらナトリウム(塩分)を吸着して体外に排出する作用があります。おにぎりに塩を使っても、とろろ昆布を一緒に食べることでその塩分の一部が相殺されるというわけです。塩分が気になる方にとっては、いいことですね。
| 栄養成分 | 主な効果 |
|---|---|
| アルギン酸 | 便秘改善・血圧低下・塩分排出 |
| フコイダン | 血糖値抑制・コレステロール低下 |
| ヨウ素(ヨード) | 甲状腺ホルモンの材料 |
| カルシウム | 骨・歯の強化 |
| カリウム | むくみ解消・高血圧予防 |
フジッコ株式会社によると、とろろ昆布は独特の切削工程でとても薄く削られているため、消化管内でミネラルや食物繊維が吸収されやすい状態になっているとのことです。
とろろ昆布の栄養成分と食物繊維について詳しく解説しているページ
フジッコ株式会社|昆布の食物繊維と生活習慣病予防
健康に良いとろろ昆布ですが、注意が必要な点が一つあります。それがヨウ素(ヨード)の過剰摂取リスクです。
ヨウ素は甲状腺ホルモンを作るために必要な栄養素ですが、過剰に摂り続けると甲状腺ホルモンが逆に作られにくくなり、甲状腺機能低下症のリスクが高まります。厚生労働省が定める1日のヨウ素耐容上限量は3,000μg(3mg)です。乾燥昆布はわずか1.5gでこの上限量に達するほどヨウ素が多く含まれています。これは厳しいところですね。
フジッコの「純とろシリーズ(とろろ昆布)」のデータでは、ヨウ素は195mg/100gとされています。1個のおにぎりに使う量(約3g)で計算すると、約5,850μg相当となりますが、これは煮出しではなくそのまま食べる形のため実際の摂取量は変わります。いずれにしても、1日1個程度のとろろ昆布おにぎりなら過度に心配しなくてよいとされています。
「毎日お弁当に入れている」という方は、他の昆布やわかめなど海藻類の摂取量も合わせて確認することをおすすめします。ヨウ素が多い食材は昆布が群を抜いており、昆布だし入り調味料でも知らず知らず摂取量が増えることがあります。ヨウ素の摂取上限に注意すれば大丈夫です。
甲状腺とヨウ素(ヨード)の関係について専門的に解説しているページ
伊藤病院|ヨウ素と甲状腺の関係
朝の忙しい時間に毎回おにぎりを握るのは大変です。実は、とろろ昆布おにぎりは冷凍作り置きができます。ただし、冷凍するタイミングと解凍方法にコツがあります。
まず、冷凍する場合のポイントはとろろ昆布を「後乗せ」にすることです。おにぎりを握った段階でラップに包んで冷凍し、食べるときにレンジで解凍してからとろろ昆布をまとわせる方法が最もおいしく仕上がります。なぜなら、とろろ昆布は冷凍・解凍の過程で水分を大量に吸ってしまい、食感が損なわれやすいからです。解凍後、ごはんが温かいうちに昆布をまぶすのが原則です。
お弁当として持参する場合、外出先で電子レンジが使えるならば冷凍状態のまま持っていき、食べる直前に解凍する方法が最も衛生的で美味しいです。職場や学校に電子レンジがない場合は、前日に冷蔵庫へ移しておき、翌朝に自然解凍した状態で持っていくとよいでしょう。冷凍と解凍のルールだけ覚えておけばOKです。
冷凍ごはんやおにぎりを美味しく仕上げるためのもう一つのポイントとして、ごはんを炊く際にごま油を少量(ごはん1合に対して小さじ1/2程度)加えておくと、冷凍後も解凍したときにパサつきにくくなります。これはとろろ昆布おにぎりの「ごま油+大葉アレンジ」とも相性が良く、一石二鳥のテクニックです。
冷凍おにぎりの作り置きと保存方法について詳しく解説しているページ
ニチレイフーズ|おにぎりの冷凍保存・解凍・具材選びの完全ガイド

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