おからを乾煎りして作る卯の花は、栄養価が高くてヘルシーなのに「パサパサになってしまう」「味が薄い」と悩む方が多いです。実は、ちょっとしたコツを知っているかどうかで仕上がりが大きく変わります。
卯の花の主役は「おから」です。スーパーで購入できるおからには「生おから」と「おからパウダー」の2種類があります。生おからは水分を多く含み、しっとりした仕上がりになります。一方、おからパウダーは水を加えて戻すことで使えますが、食感が少し異なります。初めて作るなら生おからがおすすめです。
生おからは100g前後で約40〜80円程度と安価で、豆腐売り場の近くに置いてあることが多いです。鮮度が落ちやすいので、購入したらなるべく当日中に使いましょう。
基本的な材料は以下の通りです。
にんじんはできるだけ細めのせん切りにすると火が通りやすく、全体的な食感がなめらかになります。こんにゃくは下茹ですることでアク抜きができ、臭みが出なくなります。これが基本です。
油揚げは熱湯をかけるか、キッチンペーパーで軽く押さえるだけで油抜きが完了します。面倒なら薄揚げを使うと油分が少なめなのでそのまま使えることもあります。
作り方はシンプルですが、火加減の順番が仕上がりを大きく左右します。まず、鍋またはフライパンにサラダ油を熱し、にんじん・こんにゃく・油揚げを中火で炒めます。にんじんに少し火が通ったら(2〜3分)、生おからを加えます。
おからを加えたら、中火〜強火で乾煎りするように炒め続けます。おからの余分な水分を飛ばすことが、パサつきを防ぐ第一ステップです。目安は2〜3分で、おからがほろほろとしてきたら合図です。
次に、だし汁・醤油・みりん・砂糖を加えて全体をなじませます。だし汁はいっぺんに入れず、最初は100mlほど入れて様子を見ましょう。火は中火に落とし、水分を吸わせるように丁寧に混ぜながら炒り煮します。
仕上げに弱火で汁気が少なくなるまで炒り上げ、最後にねぎを散らせば完成です。全体の調理時間は約20〜25分。短時間で作れます。
火加減が重要です。強火のままだと焦げつきやすく、弱火のままだと水分が抜けず水っぽくなります。中火を基本にして、最後だけ弱火に切り替えるイメージで進めましょう。
「卯の花を作ると毎回パサパサになってしまう」という声はよく聞きます。これには明確な理由があります。
コツ1:だし汁の量を調整する
おからは吸水性が非常に高く、だし汁が少ないとすぐに水分を吸い尽くして乾燥します。150〜200mlを目安にしますが、おからの状態によって微調整が必要です。炒り煮の途中でまだパサついているようなら、50mlずつ追加していきましょう。
コツ2:油をしっかり使う
おからは油との相性が抜群です。油をケチると口当たりが粉っぽくなります。サラダ油またはごま油を大さじ1〜2程度しっかり使いましょう。意外ですね。
油をしっかり含ませることで、おから同士がコーティングされてパサつきにくくなります。ヘルシー志向でも、ここだけは油を省かないのが鉄則です。
コツ3:干ししいたけの戻し汁を必ず使う
干ししいたけの戻し汁にはグアニル酸という旨味成分が豊富に含まれており、これを捨てずに使うだけで味の深みが格段に増します。捨てているならもったいないです。
戻し汁は沈殿物が含まれることがあるので、上澄みだけを使うか、キッチンペーパーでこして使いましょう。この一手間で、お惣菜屋さんのような味わいに近づけることができます。
卯の花は作り置きに向いているおかずです。冷蔵保存なら3〜4日間が目安です。ただし、おからは水分を吸収し続ける性質があるため、保存するほど味が濃く・しっとりしていきます。翌日以降のほうがおいしいと感じる方も多いです。
冷凍保存の場合は1ヶ月程度持ちます。粗熱を取ってから、1食分ずつラップで包み、ジッパー付き保存袋に入れて冷凍しましょう。解凍は電子レンジで2〜3分が便利です。
冷凍すると食感がやや変わることがありますが、炒め物に混ぜたり、お好み焼きの生地に加えたりするリメイク使いなら気になりません。冷凍は積極的に活用したいところです。
まとめて多めに作り、冷凍ストックしておくと平日の副菜を1品増やせます。週末のまとめ料理にも向いています。
参考として、農林水産省の食品成分データベースでおからの栄養成分を確認することができます。
文部科学省 食品成分データベース(おからの栄養情報確認に活用)
基本の卯の花が作れるようになったら、アレンジも楽しめます。おからはクセが少ないので、調味料や具材を変えるだけで全く違う料理に変化します。
アレンジ1:洋風おからコロッケ
余った卯の花をじゃがいもと合わせて成形し、パン粉をつけて揚げるとコロッケになります。おからが入ることでカロリーを抑えながらボリュームが出ます。油の量を減らしたい場合はトースターでも代用可能です。
アレンジ2:おからのお好み焼き
小麦粉の1/3〜1/2量をおからパウダーに置き換えるだけで、食物繊維が大幅にアップします。食感は少しふんわりしますが、食べ応えは十分です。これは使えそうです。
アレンジ3:スープ・味噌汁への活用
卯の花の残りを味噌汁に少量加えると、とろみが出てボリューム感が増します。おからは加熱済みなのでそのまま投入するだけ。時短になります。
おからに含まれる食物繊維は100gあたり約11.5g(生おからの場合)で、ごぼうの食物繊維量(100gあたり約5.7g)の約2倍に相当します。腸内環境を整えたい方にとって非常に優秀な食材です。
おからは安価で栄養豊富なのに、使いきれずに捨ててしまうことも多い食材です。基本の卯の花を覚えておけば、様々な料理に展開できます。おから活用の幅は意外と広いです。
アレンジを積極的に試すことで食品ロスも減らせますし、家計的にも助かります。副菜の幅が広がれば、毎日の献立作りの負担も少し軽くなるはずです。