捨てる皮で作ったジャムの方が、果肉よりビタミンCが約4倍も多いです。
文旦を食べ終えたあと、分厚い皮をそのままゴミ箱に捨てていませんか。実はその行動、栄養の面では非常にもったいないことをしています。
高知県立大学の研究によると、文旦の外皮に含まれるビタミンCは100gあたり約200mgとされており、果肉(同45mg)の約4倍以上という数値が報告されています。ビタミンC 200mgというのは、ちょうどレモン果汁を絞ったもの(100mlあたり約50mg)の4杯分に相当するほどの量です。美肌や免疫力アップを意識しているなら、皮こそ積極的に活用すべき部位といえます。
また、皮にはペクチンという食物繊維の一種も豊富に含まれています。ペクチンは腸内環境を整え、お通じをよくする効果が期待できる成分です。さらに、苦味の元であるナリンギン(ポリフェノールの一種)は、抗酸化作用やアレルギーを抑制する作用があることも知られています。つまり「ほろ苦さ」は健康に役立つサインなのです。
文旦は廃棄率が約50%ともいわれる果物です。全体の半分もの重量が皮になるため、皮をジャムにすることは節約の観点でも理にかなっています。1個の文旦(約600〜700g)から取れる皮は約200g前後。砂糖を加えると1瓶分(200mlサイズ)のジャムが完成します。
栄養が豊富なのは事実ですが、皮ジャムを美味しく仕上げるためには正しい手順が欠かせません。次のセクションから、具体的な下準備の方法を確認していきましょう。
文旦の皮を捨てないことが、節約と健康の両方につながります。これが基本です。
参考:文旦の皮のビタミンC含有量についての学術的根拠
文旦とは(高知県立大学 健康栄養学部)
文旦の皮ジャムを作るうえで、最初の「下処理」でつまずく人がとても多いです。この工程さえ丁寧にこなせば、あとは砂糖を加えて煮詰めるだけなので、ぜひ手順を一つひとつ確認してください。
まず、文旦の皮を用意する前にしっかりと外側を水洗いします。市販の文旦には農薬が残っている場合があるため、スポンジや野菜ブラシを使って表面をよく洗うことが大切です。可能であれば無農薬・有機栽培の文旦を選ぶと、外皮まで安心して使えます。
皮の下準備は以下の流れで進めます。
次に苦味抜き(アク抜き)の工程です。これが仕上がりの味を大きく左右します。
アク抜きが終わったら、皮をしっかりと手で絞って水気を切ります。この水気をよく切ることが、砂糖との量の比率を正確に計るためにも重要です。つまり「水気を切ってから計量する」が原則です。
ここで一つ、知っておくと便利な知識を紹介します。文旦の種には、ジャムのとろみの素となるペクチンが多く含まれています。種を捨ててしまうのはもったいないです。種をお茶パックに入れて皮と一緒に煮ると、自然なとろみが出て市販品に近い仕上がりになります。種は2〜3個入れるだけでも効果があります。
参考:文旦マーマレードのアク抜きと作り方(農家直伝)
土佐文旦のマーマレード 作り方(味の農園)
下処理が終わったら、いよいよ煮詰めの工程です。砂糖の量と火加減が、仕上がりの味と保存性を決める重要なポイントになります。
まず砂糖の割合を確認しましょう。基本の目安は、水気を切った皮の重量の80%程度です。皮が200gなら砂糖は160g、皮が300gなら砂糖は240gということになります。甘めにしたい場合は100%(同量)まで増やしてもOKです。砂糖が多いほど保存性が高まりますが、甘すぎると感じる場合は60〜70%に抑えて冷蔵保存を前提にする方法もあります。
砂糖の種類についても触れておきます。一般的なグラニュー糖は仕上がりが上品ですっきりした甘さになります。きび砂糖や三温糖を使うと、コクのある風味豊かなジャムになります。お好みで使い分けてみてください。
煮詰める手順は以下の通りです。
煮詰めすぎは禁物です。焦げてしまうと風味が台無しになります。弱火でゆっくり、がポイントです。
火加減は「弱火+混ぜ続ける」が原則です。これだけ覚えておけばOKです。
完成したジャムは、熱いうちに煮沸消毒した清潔な瓶に移します。瓶の煮沸消毒は、鍋に水を張り瓶と蓋を入れて沸騰させ、5分ほど加熱するだけです。消毒をしっかり行うことで、保存期間が大幅に延びます。
参考:ジャムの煮詰め方・保存方法の基礎知識
手間以上の美味しさ!!文旦マーマレード(JAグループ)
せっかく作ったジャムを長く美味しく楽しむためにも、保存方法をしっかり押さえておきましょう。
冷蔵保存の場合、煮沸消毒した密閉瓶に入れて冷蔵庫に保管すれば、未開封で約1ヶ月が目安です。開封後は2〜3週間以内に食べきるようにしてください。砂糖の割合が高いほど保存性が上がります。砂糖を皮の重量と同量(100%)にして作った場合は、冷蔵で半年程度もつ場合もあります。
冷凍保存の場合は、6ヶ月程度が目安です。ジャムはカチカチに凍らないため、凍ったまま冷蔵庫に移して半日で解凍できます。小分けにして冷凍しておくと、使いたいときに必要な分だけ出せるので便利です。製氷皿に入れてキューブ状に凍らせる方法もおすすめです。1キューブ分ずつ解凍してすぐ使えます。これは使えそうです。
また、文旦の旬(2〜4月)に皮だけを冷凍しておくという方法もあります。皮を下処理(洗って刻む)した状態でジップ袋に入れて冷凍しておけば、旬が終わったあとでもいつでもジャムが作れます。食べ終えた皮をその日のうちに刻んで冷凍するだけ。この「皮の冷凍ストック作戦」を知っているかどうかで、1シーズン分の皮の活用率が大きく変わります。
| 保存方法 | 保存期間の目安 | ポイント |
|---|---|---|
| 冷蔵(煮沸消毒瓶・未開封) | 約1ヶ月 | 砂糖多めで延長可 |
| 冷蔵(開封後) | 2〜3週間 | 清潔なスプーンで取り出す |
| 冷凍(小分け) | 約6ヶ月 | 製氷皿でキューブ冷凍が便利 |
| 皮のみ冷凍(未加工) | 約3ヶ月 | 旬が終わっても作れる |
保存瓶を選ぶ際は、100円ショップやホームセンターで売っている密閉ガラス瓶がおすすめです。200ml〜300mlサイズが使いやすく、中身の色や量が一目でわかります。瓶のサイズに合わせて複数本に小分けして保存するのが衛生面でも安心です。
文旦の皮ジャムは、パンに塗って食べるだけではありません。実は料理やお菓子作りにも幅広く応用できます。このセクションでは、検索上位では紹介されていない独自の活用アイデアをまとめました。
まず、お茶として飲む方法があります。文旦ジャムを小さじ1杯分お湯で溶かせば、手軽な柑橘ホットドリンクが完成します。韓国茶の「柚子茶」のように楽しめます。はちみつを少し足すと甘さが増して飲みやすくなります。風邪の引き始めや朝の一杯にぴったりです。
ヨーグルトのトッピングとして使うのも定番です。無糖のギリシャヨーグルトに文旦ジャムをひとさじのせると、爽やかな酸味と苦味がアクセントになります。朝食として食べる場合は、ジャムのビタミンCとヨーグルトの乳酸菌で腸内環境を整える組み合わせになります。
お菓子作りにも使えます。スコーンやクッキーの生地に少量混ぜ込むと、焼き上がりに柑橘の爽やかな風味が広がります。バターケーキのフィリングやタルトのクリームに混ぜると、大人っぽい仕上がりになります。市販のバニラアイスに添えるだけでも、一気に特別感が出ます。
料理への活用も見逃せません。豚肉のソテーや鶏肉の照り焼きのタレに少量加えると、爽やかな柑橘の風味がプラスされます。ドレッシングにも活用できます。オリーブオイルと酢(またはレモン汁)に文旦ジャムを小さじ1加えて混ぜるだけで、柑橘ドレッシングが完成します。生ハムのサラダや蒸し野菜にも合います。
文旦の皮ジャムは「1瓶作ったけど使い切れない」という声が多いです。活用法を知っておくことで、毎日少しずつ無理なく消費できます。パンとヨーグルトとドリンクに使えば、1週間で自然と1瓶が空になります。捨てるはずだった皮が、食卓を豊かにするアイテムに変わる。これが文旦の皮ジャム作りの一番の醍醐味といえるでしょう。
参考:文旦の皮の栄養・効能と活用レシピ
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