ほうれん草より納豆のほうが銅の含有量は約3倍も多いです。
「銅が多い食品」と聞くと、多くの方はほうれん草などの野菜を思い浮かべるかもしれません。ところが実際には、動物性食品のほうがはるかに銅の含有量が高い傾向があります。意外ですね。
銅の含有量が特に多い食品を見てみましょう。牛レバーは100gあたり約5.30mgと群を抜いて高く、これは成人女性の1日推奨量(0.7mg)の約7.5日分に相当する量です。次いで牡蠣(かき)は100gあたり約1.04mg、いか(するめいか)は100gあたり約0.68mg、ほたるいかは100gあたり約3.42mgと非常に高い値を示します。
植物性食品の中では、大豆製品が比較的優秀です。納豆は100gあたり約0.61mg、ごまは100gあたり約1.66mgと、意外に高い数値を持っています。一方でほうれん草は100gあたり約0.11mgにとどまります。つまり「緑の野菜=ミネラル豊富」という認識は、銅においては必ずしも正確ではありません。
カシューナッツは100gあたり約1.89mg、アーモンドは100gあたり約1.19mgと、ナッツ類も優れた銅の供給源です。おやつにナッツを取り入れるだけで、銅の補給がしやすくなります。これは使えそうです。
| 食品名 | 銅含有量(100gあたり) | 特徴 |
|---|---|---|
| 牛レバー | 5.30mg | 含有量トップクラス |
| ほたるいか | 3.42mg | 春の旬食材 |
| カシューナッツ | 1.89mg | 手軽なおやつ |
| ごま | 1.66mg | 少量で摂取可能 |
| 牡蠣 | 1.04mg | 亜鉛と同時摂取も◎ |
| アーモンド | 1.19mg | ビタミンEも豊富 |
| 納豆 | 0.61mg | 毎日の朝食に◎ |
| ほうれん草 | 0.11mg | 鉄と組み合わせて |
参考リンク(日本食品標準成分表2020年版・食品の銅含有量の詳細データが確認できます)。
文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)
銅の摂取量は「多ければ多いほどよい」というわけではありません。厚生労働省の「日本人の食事摂取基準2020年版」によれば、成人女性の銅の推奨量は1日あたり0.7mg、成人男性は0.9mgとされています。上限量は成人で10mgと定められており、通常の食事で超過することはほぼありませんが、サプリメントの過剰摂取には注意が必要です。
0.7mgという数字がどのくらいかイメージしにくいかもしれません。わかりやすく言うと、牛レバーを小さじ1杯程度(約13g)食べるだけで、ほぼ1日分の銅が摂れてしまうほどの量です。それほどレバーの銅含有量は際立っています。
一方、毎日レバーを食べる必要はありません。週に1〜2回レバーや牡蠣を取り入れ、残りの日はナッツや豆類で補うという方法が現実的です。バランスが基本です。
妊娠中や授乳中の女性は銅の推奨量がやや高くなります。妊婦は0.9mg、授乳婦は0.9mgと設定されており、通常の食事で賄える範囲ではあるものの、偏食や食欲不振がある場合は意識的に銅を含む食品を選ぶ姿勢が大切です。
参考リンク(日本人の食事摂取基準における銅の推奨量・上限量の根拠が確認できます)。
厚生労働省|日本人の食事摂取基準2020年版
銅が不足すると何が起きるのでしょうか?実は、銅欠乏の症状は鉄欠乏性貧血とよく似ているため、見落とされやすいという問題があります。疲れやすい、顔色が悪い、免疫が落ちてかぜをひきやすいといった症状が続いているとき、鉄の補充だけでは改善しないケースがあります。その背景に銅不足が隠れていることがあるのです。
銅は体内で鉄の代謝を助ける働きをしています。具体的には、銅を含む酵素「セルロプラスミン」が鉄を体内で利用できる形に変換します。銅が不足すると、この酵素が十分に作られず、鉄をうまく使えなくなります。つまり「鉄は足りているのに貧血になる」という現象が起きることがあるのです。
その他にも、銅欠乏によって骨密度の低下、神経系の問題(手足のしびれなど)、白血球の減少による免疫低下といった症状が報告されています。骨が弱くなる原因として骨粗鬆症が注目されがちですが、カルシウムやビタミンDだけでなく銅の不足も影響している可能性があります。これは意外に知られていない事実です。
銅欠乏が起こりやすいケースとしては、長期間の偏食、亜鉛サプリメントの大量摂取(亜鉛が銅の吸収を妨げる)、胃腸の手術後などが挙げられます。亜鉛と銅は互いに拮抗する関係にあるため、亜鉛サプリを過剰に飲んでいると銅が不足することがあります。サプリ選びには注意が必要です。
銅は水溶性のミネラルです。そのため、長時間の水さらしや茹でこぼしを繰り返すと、食品中の銅が水に溶け出してしまいます。例えばほうれん草を3〜5分間茹でた後に水さらしをすると、ミネラルが最大20〜30%程度損失するという研究データがあります。含有量に注意が必要ということですね。
調理法を少し工夫するだけで、銅の摂取効率を上げることができます。例えば炒め物にする、スープや味噌汁のように煮汁ごと食べられる料理にするといった方法が有効です。特にレバーや牡蠣を使った煮込み料理は、煮汁も飲むことで溶け出した銅を無駄なく摂取できます。
また、ビタミンCを一緒に摂ると銅の吸収率が上がるとされています。ナッツ類と一緒にキウイやパプリカを食べる、牡蠣にレモンを絞るといった組み合わせは理にかなっています。これは実践しやすいですね。
一方で、食物繊維を大量に摂ると銅の吸収が若干妨げられるという報告もあります。ただし、通常の食事の範囲では大きな影響はないため、過度に気にする必要はありません。問題のある量ではありません。日々の食事の中で、銅を含む食品をバランスよく組み合わせることが何より大切です。
「銅を意識した食事をしなければ」と構えてしまうと、献立作りが億劫になりますね。実は、少し意識するだけで普段の料理に自然に銅を取り込むことができます。毎日の工夫が積み重なります。
まず朝食に取り入れやすいのが納豆とごまです。ご飯に納豆をのせ、ごまを振りかけるだけで、手軽に銅を補給できます。納豆1パック(約40g)で銅約0.24mg、ごまを小さじ1(約3g)振りかければさらに約0.05mg追加できます。合計で1日の推奨量の約4割近くがこれだけで賄えます。
昼食や夕食には、月に2〜3回の牛レバー炒めや週1回の牡蠣料理を取り入れるのが効果的です。家族が苦手な場合は、細かく刻んでひき肉と混ぜたそぼろ丼や、餃子の具に混ぜる方法が工夫の余地として有効です。味の変化が少なくなるため、レバー嫌いの子どもにも気づかれにくいというメリットがあります。
おやつにカシューナッツやアーモンドを取り入れるのも、手軽な方法のひとつです。カシューナッツは一般的に一掴み(約25g)で銅約0.47mgが摂れます。これは1日推奨量の約67%に相当します。市販の無塩ミックスナッツを小袋に小分けにしてストックしておくと、間食として利用しやすくなります。
さらに、週の献立を組み立てる際に「銅デー」を設けるという発想も実践的です。例えば月曜日はレバー炒め、木曜日は牡蠣の味噌汁という具合に、週2回銅豊富な食材を使う曜日を決めるだけで、意識せずに摂取量を確保しやすくなります。シンプルなルールが続けやすさにつながります。
日本食品標準成分表に基づいた銅含有量の詳しい数値は、文部科学省が公開しているデータベースでも確認できます。食材を選ぶ際の参考にしてみてください。
文部科学省|食品成分データベース(銅を含む各食品の成分が検索可能)
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