ふだんの玉レタスより栄養価が約10倍も高いのに、フリルレタスをわざわざ選ぶ主婦は実は少数派です。
スーパーでよく見かけるようになったフリルレタスですが、「なんとなく華やかだから」と選んでいる方も多いかもしれません。実は、見た目の華やかさだけでなく、栄養面でも玉レタスとは大きな差があります。
フリルレタスはリーフレタスの一種で、葉先が細かくギザギザとしていてドレスのフリルに似ていることからその名がついた非結球レタスです。玉レタス(結球レタス)が淡色野菜に分類されるのに対し、フリルレタスは緑黄色野菜に分類されます。この違いが栄養価に直結しています。
最も注目すべき違いはβカロテンの含有量です。リーフレタス100gあたりのβカロテンは約2,300μgで、玉レタス(約240μg)と比較するとおよそ10倍もの差があります。βカロテンは体内でビタミンAに変換され、肌や粘膜の健康を守り、免疫力アップにも貢献します。
βカロテンだけではありません。ビタミンCは約3〜4倍、カルシウムは約3倍、鉄分は玉レタスの約8倍とされています。特に妊娠中・授乳中の方や貧血が気になる方に嬉しい葉酸も豊富で、玉レタスより多く含まれます。これは驚きですね。
さらに食感の面でも、フリルレタスは葉肉がやや厚くザクザクとしたシャキシャキ感があります。ドレッシングがひらひらした葉のすき間に絡みやすいため、味のまとまりも良く感じられます。同じサラダでも、使う野菜を変えるだけで満足感と栄養価が大きくアップするということです。
カゴメ「ベジデイ」:レタスの品種別栄養比較(βカロテン・ビタミンC・カルシウムなどを数値で解説)
フリルレタスを使ってサラダを作るとき、一番やってしまいがちなミスが「水気が残ったままドレッシングをかけること」です。水分が残っていると、ドレッシングが薄まってサラダ全体の味がぼんやりしてしまいます。
まず、フリルレタスは包丁で切らずに手でちぎるのが基本です。フリルレタスに限らず、レタス類は金気を嫌うといわれており、包丁の刃があたった断面から酸化が進んで茶色く変色しやすくなります。手でちぎることで断面が不規則になり、ドレッシングが絡みやすくなるという副次的な効果もあります。手でちぎるが基本です。
次に水洗いをします。流水でやさしく洗ったら、ザルにあけてしっかり水を切りましょう。このとき、キッチンペーパーで包んで軽く押さえるか、保存袋に入れてポリ袋ごと振ることで手軽に水切りができます。道具として、サラダスピナー(野菜の水切り器)を使えばグルンと回すだけで均一に水が飛ぶため、毎日サラダを作る方には1台あると非常に便利です。
水切り後はすぐに使わず、湿らせたキッチンペーパーとともに保存容器に入れ、冷蔵庫で30分〜1時間冷やすとさらにシャキシャキとした食感になります。これがプロのような仕上がりを生む秘訣です。
また、ドレッシングは食べる直前にかけるのが鉄則です。早めにかけてしまうと、塩の浸透圧でレタスから水分が出てしんなりし、せっかくの食感が失われてしまいます。これも覚えておけばOKです。
味の素「Park」:レタスサラダをパリッと仕上げる調理科学のポイント(水切りの重要性・ドレッシングのタイミング)
フリルレタスのサラダでとくに主婦に人気なのは、「手軽に作れてしっかり美味しい」レシピです。ここでは定番から少しアレンジしたものまで、3つの人気スタイルを紹介します。
1. ツナ缶×わかめの和風サラダ(和テイスト)
フリルレタス100g、ツナ缶1缶、乾燥わかめ5g(水で戻す)、白いりごま大さじ1を用意します。タレはめんつゆ(4倍濃縮)大さじ1、すりおろしにんにく少々を合わせて和えるだけです。めんつゆのうま味がツナとわかめと絡み合い、ご飯のおかずにもなる満足感のある一品です。冷蔵庫にある材料で5分以内に仕上がります。
2. フリルレタスのチョレギ風サラダ(韓国テイスト)
ごま油大さじ1、塩小さじ1/3、白いりごま小さじ1、すりおろしにんにく少々を混ぜたタレで、手でちぎったフリルレタス、白髪ねぎ、乾燥わかめを和えます。仕上げに韓国のりや糸唐辛子をのせると焼肉店の味に近づきます。このタレは黄金比です。フリルレタスのザクザク感がチョレギドレッシングと非常に相性よく、リピートしやすいレシピです。
3. ビーツ×くるみのおしゃれ洋風サラダ(ホームパーティー向け)
フリルレタス、ビーツ(缶詰でOK)、ローストくるみを盛り、白ワインビネガー、塩、オリーブオイル、粒マスタードを混ぜたドレッシングをかけます。キユーピーが公式で紹介しているレシピで、フリルレタスの緑とビーツの鮮やかな赤が食卓を华やかに演出します。これは使えそうです。くるみのコリコリ食感がアクセントになっており、普段のサラダとは一線を画した特別感を演出できます。
いずれのレシピも、ドレッシングをかける前にしっかり水切りすることが美味しさの条件です。
キユーピー公式レシピ:焼きにんじんとフリルレタスのサラダ(たまり醤油ドレッシングの合わせ方)
フリルレタスを買ってきたとき、使い切れずにしんなりさせてしまった経験はないでしょうか。正しい保存方法を知っておくだけで、冷蔵庫での保存期間をぐっと延ばすことができます。
フリルレタスの賞味の目安は冷蔵で約7日間とされています。ただし、そのまま袋に入れて冷蔵庫に放り込んでおくだけでは3〜4日で葉先がしんなりしてくることが多いです。保存方法が重要です。
最も効果的な方法は以下の2つです。
また、洗ってから保存するか、使う直前に洗うかという点でも注意が必要です。水洗いしてから保存した場合は2〜3日以内が目安で、洗わずに保存すれば約7〜10日間持ちます。毎日使うなら洗ってから保存、週に数回使うなら洗わずに保存するのがよいでしょう。
しんなりしてしまったフリルレタスは、50℃前後のお湯に2〜3分浸すと細胞が水分を吸収して復活する場合があります。捨てる前にぜひ試してみる価値があります。
クラダシマガジン:サニーレタスの保存方法・シャキシャキのまま10日間キープするコツ
多くの主婦が「フリルレタスはサラダ専用」と思いがちですが、実は加熱調理にも非常に向いているのがフリルレタスの意外な魅力です。葉肉がやや厚く、フリル部分の複雑な構造が熱を通しても形をある程度保つため、炒め物や汁物にも使えます。
炒め物に使う場合は、油を熱したフライパンに手でちぎったフリルレタスを入れ、強火で30秒〜1分炒めるだけです。塩とごま油だけで味付けすれば、シンプルな副菜として完成します。カサが減って量をたくさん食べられるため、βカロテンや葉酸などの脂溶性ビタミンを油といっしょに摂取でき、栄養の吸収率も高まります。つまり、生で食べるより加熱した方が栄養を活かせる場合もあるということです。
サンドイッチへの活用もおすすめです。フリルレタスの葉先のフリルがパンとの間にクッションのような役割を果たし、具材とパンが直接触れてしんなりするのを防ぎます。お弁当のサンドイッチを作るときに、フリルレタスを最初に敷いてからハムやチーズをのせると、お昼まで食感をキープできます。これは実用的ですね。
さらにライスペーパーで包む生春巻きや、焼肉のお肉を包む際にも使えます。葉が大きく波打ちながら広がるフリルレタスは、1枚でしっかり具材を包めるサイズがあり、見た目も美しく仕上がります。家族や来客の多い食事の席でも映えるので、ちょっとした演出としても活躍してくれます。
ドレッシングを変えるだけでも毎回飽きずに楽しめます。基本の和風(ポン酢×ごま油)、チョレギ風(塩×ごま油×にんにく)、洋風(オリーブオイル×白ワインビネガー×粒マスタード)、この3種類のドレッシングをマスターしておくと、フリルレタスを買うたびにバリエーションを変えることができ、毎週違うサラダを楽しめます。