金沢野菜・金時草の栄養と旬の食べ方・簡単レシピ

金沢野菜「金時草」の栄養効果や旬の時期、正しい下処理、おひたしや酢の物など簡単レシピを詳しく解説。葉の裏の紫色に秘められた健康パワーを知っていますか?

金沢野菜・金時草の魅力と正しい食べ方・レシピを徹底解説

金時草のゆで汁は捨てると、アントシアニンの8割以上を捨てていることになります。


この記事でわかること
🌿
金時草とは何か?

金沢の加賀野菜として有名な伝統野菜。葉の裏が鮮やかな赤紫色で、女性にうれしい栄養が豊富に含まれています。

💡
栄養と健康効果

アントシアニン・GABA・鉄分・βカロテンなど、生活習慣病予防や美肌、夏バテ対策に役立つ成分が勢揃いです。

🍽️
正しい下処理と簡単レシピ

茹で時間30秒の正しい下処理と、おひたし・酢の物・天ぷらなど、毎日の食卓で活かせるレシピを紹介します。


金沢野菜「金時草」とは?加賀野菜の歴史と特徴


金時草(きんじそう)は、石川県金沢市の「加賀野菜」に認定された伝統野菜で、葉の表は深い緑色、裏は鮮やかな赤紫色という世界でも珍しい見た目が特徴です。正式名はスイゼンジナ(水前寺菜)といい、熱帯アジア原産のキク科ギヌラ属の多年草です。18世紀に中国から日本へ渡来し、もともと熊本の水前寺地区で栽培されていたことが名前の由来とされています。


「金時草」という呼び名は金沢独自のもので、葉の裏の色が金時芋(さつまいもの一種)に似た美しい赤紫色であることから名付けられました。同じ野菜でも、熊本では「水前寺菜」、沖縄・鹿児島では「ハンダマ」、愛知では「式部草」と呼ばれており、それぞれの土地で伝統野菜として大切にされてきた歴史があります。


金沢での商品としての栽培が始まったのは昭和初期頃で、主に山間地の花園地区で栽培されてきました。大正時代に一人の職人が一株を持ち帰ったことがきっかけとされ、昭和37年頃から金沢市場へ本格出荷されるようになりました。現在は露地栽培とハウス栽培の両方が行われており、周年出荷が可能となっています。


加賀野菜として認定されているブランド野菜ですが、全国的に商業規模で栽培されているのは金沢だけという点が、この野菜の特別さを物語っています。金沢市農産物ブランド協会が品質管理を行っており、本場の金時草は特にスーパーや直売所、金沢近江町市場などで手に入れることができます。


金沢市農産物ブランド協会「金時草の品目紹介」


金時草の旬と選び方・保存方法

金時草の旬は、初夏から秋にかけての6月下旬~11月中旬です。特に7月から9月が最盛期で、葉の紫色が最も濃く、栄養も豊富になる時期です。これが基本です。スーパーでは夏場に出回ることが多く、特に石川県・金沢近辺の直売所や道の駅では入手しやすくなります。


選ぶときは、次のポイントを押さえておきましょう。


- 葉の裏の紫色が濃く、鮮やかなものが新鮮な証拠
- 葉が大きく枚数が多いものほど食べ応えがある
- しおれや変色がなく、ハリのあるものを選ぶ
- 茎がしっかりしていて、折れていないものが良品


保存方法も押さえておきたいところです。金時草は乾燥に弱いため、購入後は濡らしたキッチンペーパーに包み、ポリ袋に入れて冷蔵庫で立てて保存します。冷蔵保存の場合は2〜3日を目安に食べきりましょう。


まとめて購入したときや使い切れない場合は冷凍保存が便利です。さっと30秒茹でて水気をしっかり絞り、小分けにしてラップで包んでから冷凍用保存袋に入れれば、約1か月保存できます。冷凍した金時草は自然解凍か、味噌汁や煮物にそのまま加えても問題ありません。時短にもなる方法です。


金時草が持つ栄養と健康効果|主婦が見逃せない美容・健康パワー

金時草は、加賀野菜の中でも特に栄養価が高い緑黄色野菜として評価されています。その理由のひとつが、葉の赤紫色の正体である「アントシアニン」です。アントシアニンはポリフェノールの一種で、強い抗酸化作用を持ち、血糖値の抑制、動脈硬化の予防、老化防止、シミ・しわなどアンチエイジング効果が期待されています。これは使えそうです。


さらに金時草には、血圧を調整する「GABA(γ-アミノ酪酸)」が豊富に含まれており、高血圧が気になる方や日々のストレス軽減にも役立つとされています。生活習慣病予防に優れた野菜として金沢市の資料にも明記されていることは、注目に値します。


以下の表で金時草の主要栄養成分を整理しておきましょう。




































栄養素 主な効果
アントシアニン 抗酸化・血糖値抑制・眼精疲労改善・アンチエイジング
βカロテン(2450μg/100g) 皮膚・粘膜の健康維持・免疫力アップ・動脈硬化予防
GABA 血圧調整・コレステロール低下・精神安定
鉄分(1.54mg/100g) 貧血予防・疲労回復
カルシウム(211mg/100g) 骨・歯の健康維持・骨粗しょう症予防
ビタミンC(16mg/100g) 免疫力アップ・美肌・風邪予防
ぬめり成分(粘液性タンパク質) 整腸作用・血糖値・血中コレステロール低下


特筆すべきはカルシウムの含有量で、100gあたり211mgというのはほうれん草(約49mg)の約4倍以上の水準です。育ち盛りのお子さんがいる家庭や、骨の健康が気になる年代の女性にとって特にうれしい数字ですね。また民間療法では古くから「産後の体に良い」「目に良い」「お肌に良い」と言い伝えられてきた野菜でもあり、女性にとって頼れる食材といえるでしょう。


フーズリンク「金時草・水前寺菜の栄養成分表(沖縄県農林水産部 食品分析センターデータ)」


金時草の正しい下処理と調理のコツ|茹でる時間は30秒が正解

金時草を初めて調理する方が最もよく間違えるのが、茹で時間を長くしすぎることです。「しっかり茹でた方が良さそう」と思いがちですが、それが間違いです。金時草は沸騰したお湯に入れて、再沸騰したら約30秒でザっと引き上げるのが正しい下処理です。茹ですぎると紫色が濁り、ぬめりも出すぎて食感が悪くなり、アントシアニンなどの栄養素も茹で汁に溶け出して損失が大きくなります。


正しい下処理の手順は次のとおりです。


1. 🌿 金時草を水でよく洗い、葉と茎に分ける(硬い太い茎は除く)
2. 🫙 たっぷりの湯を沸かし、塩(お湯1リットルに対して小さじ1)を加える
3. ⏱️ 葉を入れ、再沸騰後30秒でサッと引き上げる
4. ❄️ すぐに冷水に取り、30秒ほどさらして色を止める
5. 💧 しっかり水気を絞って完成


「葉と茎に分ける」というひと手間が大事です。葉はやわらかいので30秒が適切ですが、茎の若い部分(葉柄)は葉より少し長めに茹でるか、天ぷらや炒め物など加熱調理に使うほうがおすすめです。


茹でた後の色の変化も知っておきましょう。葉はゆでると緑色に変わりますが、これは正常な反応です。驚いて捨てないようにしてください。一方、ゆで汁は美しい赤紫色になります。これが冒頭でも触れたアントシアニンの色素で、このゆで汁を捨ててしまうのはとてももったいないことです。ゆで汁に少量の酢を加えると鮮やかな紫色になり、混ぜご飯や寒天ゼリー、スープなどに活用できます。


また、保存性を高めたい場合は下処理後に水気を絞って冷凍しておくと便利です。調理のたびに茹でる手間が省けるので、忙しい日の副菜づくりが格段に楽になります。


金沢市農産物ブランド協会「金時草の酢の物レシピと下処理の方法」


金時草の簡単・定番レシピ|おひたし・酢の物・天ぷらの作り方

金時草の定番料理といえば、まず「酢の物・おひたし」です。シンプルな調理で金時草の持ち味である独特のぬめりと風味をそのまま楽しめます。以下に、主婦の方が毎日の食卓に取り入れやすいレシピを3つご紹介します。


🥗 金時草のおひたし


金時草を基本の下処理(30秒茹で→冷水→絞る)をして、食べやすい3cm幅に切ります。白だし(7倍希釈)70mlに浸して冷蔵庫で30分寝かせ、器に盛ってかつお節をのせれば完成です。冷蔵庫で一晩置くと色がより濃く鮮やかな赤紫に染まり、見栄えも格段にアップします。


🍚 金時草のキュウリ酢の物


金時草(1/2束)を下処理したら3cm幅に切ります。キュウリ(1/2本)は千切りに。酢大さじ2・白だし大さじ1・砂糖大さじ1・白ごま大さじ1を混ぜ、全ての材料を和えれば出来上がり。アントシアニンが酢の酸に反応して調味液が鮮やかな赤紫色に染まる様子が美しく、食卓が一気に華やかになります。意外ですね。


🍤 金時草の天ぷら


金時草の葉と茎を薄力粉(またはてんぷら粉)+冷水で作った衣につけ、170〜180℃の油でサッと揚げます。葉はサクッと軽く仕上がり、茎の部分も香ばしくおいしく揚がります。塩でシンプルにいただくのがおすすめです。なお、葉を生のままサラダに使うことも可能で、緑と赤紫のコントラストが彩り豊かな一皿になります。


このほかに、金時草のゆで汁(少量の酢を加えると発色)をすし酢代わりに炊きたてのご飯に混ぜ込む「金時草ちらしずし」も、見た目が金時色(ピンク)に染まって華やかで人気があります。茎の部分はきんぴらにすると食感も良く、捨てずに無駄なく使いきれます。「茎はいらない」と思っていた方も、ぜひ試してみてください。


マイナビ農業「金時草の食べ方とレシピ5選(日本伝統野菜推進協会監修)」


金時草は家庭菜園でも育てられる|主婦に嬉しいベランダ栽培のコツ

金時草は実は、茎を水に挿しておくだけで2週間ほどで根が出てくるという非常に旺盛な生命力を持った植物です。市販の野菜として購入した金時草の茎を水に挿しておき、根が出たらプランターに植え替えるだけで家庭菜園がスタートできます。


この「挿し木」という方法は、通常の野菜の種まきよりずっと簡単です。種から育てる必要がなく、苗を購入するコストも省けます。つまり、買った金時草から次の金時草が育てられるということです。金時草はほぼ種ができない栄養繁殖性作物なので、このように茎を活用する栽培方法が一般的です。


栽培のポイントは以下のとおりです。


- ☀️ 置き場所:半日日陰が最適。直射日光が強すぎると葉焼けしやすく、半日陰で温度差がある場所ほど葉の裏の紫色が濃く美しく出る
- 💧 水やり:乾燥に弱いため、土が乾いたらたっぷり水やりをする。根付くまでは特にこまめに
- 🌱 追肥:植え付けから1か月程度で追肥を開始。市販の液体肥料を週1回程度与えると葉の色が良くなる
- 🌡️ 注意点:耐暑性は非常に高く夏に旺盛に育つが、寒さには弱い。冬は地上部が枯れるため、霜が降りる前に室内に取り込むかマルチングで保護する
- ✂️ 収穫方法:長さ30〜50cmになった若い葉茎をこまめに摘み取る。摘み取ることで脇芽が増え、長期間収穫が楽しめる


ベランダのプランターでも十分育てられるサイズ感で、家庭菜園の初心者にも向いています。葉物野菜が少なくなりがちな夏場に、毎日収穫できる点も主婦にとって大変便利です。夏バテで食欲が落ちるころに、栄養満点の緑黄色野菜を自分で育てて収穫できるのは、食費節約にもつながります。


tenki.jp「夏の訪れを告げる金時草〜アントシアニンも豊富な加賀野菜〜栽培方法も解説」




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